①2|見える化で仕事現場に光を|業務リストとマトリックスの話(中小企業診断士の実務シリーズ)
「何をやっているか分からない職場」をどう可視化したか?
――業務リストとタスクマトリックスで「忙しさの正体」に迫る
前回ご紹介した「ECRS」という改善フレームワーク。
その前提になるのが、「何が行われているのか」を把握することです。
でも現場に行ってみると、これがびっくりするくらい分からない。
「◯◯部門はいつも忙しそうだけど、何してるんだろう…」
「手が空いてるように見えるけど、声をかけにくい…」
「そもそも自分の仕事が、どこまでで、誰とどう繋がってるか分からない…」
今回は、そんな「業務の実態がブラックボックス化している会社」で、
どのように「業務の可視化」を進めたのか?をご紹介します。
「忙しい」の前に、まず“見える化”
今回の事例企業(仮にA社とします)は、50名規模の企業。
社内では「どの部署もとにかく忙しい」と言われていましたが、
経営者から見ると「で、何にそんなに時間がかかってるの?」というモヤモヤがありました。
そこで、まずは全体の業務を棚卸しして、見える化することから始めました。
Step1:業務リストを洗い出す
「普段、どんな仕事をしていますか?」と聞くだけでは、本質は出てきません。
なぜなら、多くの人が業務=職務名 or 成果物単位で考えてしまうからです。
たとえば…
☓「営業担当なので、営業してます」
☓「月末に請求処理やってます」
これでは全然足りません。
そこで実際には、スケジュールやメール、提出物を元に、
1日の流れを追いながら、「動詞」ベースで書き出してもらいました。
(名詞ではなく動詞と指示することで作業内容が表出されやすくなります)
例:
・メールの添付資料を開く
・内容をチェックして、Excelに転記する
・取引先に確認の電話をかける
・上司に稟議の相談をする
すると、「そんなことまでやってたの!?」という暗黙業務がどんどん出てきます。
見える化は、「見えていないこと」を前提に進める必要があると、気づかされる瞬間です。
Step2:タスクマトリックスで図にする
業務リストがある程度出揃ったら、次にタスクマトリックスを作ります。
(タスクマトリックスは内海の造語です)
縦軸:業務(=具体的なタスク名)
横軸:役職や担当者(システムや出力する情報も併記すると便利)

このマトリックスに「誰が」「どの業務に」「どの程度関与しているか」を記入していくと、
次のような状態が“見える化”されます。
担当が重複している
完全に属人化している
担当者が空白になっている(=誰も責任を持っていない)
可視化された図を見ながら、「え、この業務、私やってることになってる?」
「え、でもAさんが全部やってるって言ってましたよ?」といった具合に、
情報のすり合わせと現場の気づきが、自然と起こるのです。
可視化のコツ:「雑に、アナログで、みんなで作る」
マトリックスやリストは、いきなり完璧に作ろうとしないことがコツです。
模造紙や付箋を使って、ざっくり形にしてみる
ホワイトボードに書きながら、現場メンバーと議論する
図を一緒に「いじる」ことで、みんなが納得できる土台ができる
いきなりExcelやPowerPointで「完成品」を見せられるよりも、
「一緒に作った感」があるほうが断然受け入れられます。
次回は、そこからどう改善案を考えたか?を紹介します
可視化して終わり…ではありません。
問題は、「で、どう変えるのか?」です。
次回(8/1配信)は、実際にどこをEliminate(排除)し、どこをSimplify(簡素化)したのか。
現場に負担をかけすぎず、改善を形にするためのステップをお伝えします。
💬 感想・フォローお待ちしています!
「うちも業務が見えづらくなってる…」
「マトリックス、ちょっと作ってみようかな」
そんな気づきがあれば、ぜひスキやコメント、フォローをお願いします。
次回以降も、改善の“リアルな進め方”を一緒に深掘りしていきます!
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