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【番外編】何度行っても、ニューヨークは違って見える

今回は、少し会社の話から離れます。
ASUNI-NAREのNoteでは、仕事やキャリア、組織、挑戦についての記事だけでなく、メンバーの人柄や、経験、普段どんなことを考えているのかが伝わるような記事も書いていきたいと思っています。

今回は、その番外編。
私自身の人生に大きな影響を与えた場所の一つ、ニューヨークについて書いてみます。


2016年、2019年、2026年。
同じニューヨークで、少しずつ違う自分に出会った

私はこれまで、2016年、2019年、そして2026年と、何度かニューヨークを訪れました。
同じ街です。
タイムズスクエアも、ブルックリンも、街の活気も、そこに流れる熱量も、昔から大きくは変わりません。
それなのに、行くたびにニューヨークの見え方が違う。
今回の旅を終えて、その理由を考えてみました。
たぶん、変わったのはニューヨークだけではなく、そこに立っている自分自身だったのだと思います。


2016年。
21歳、初めて自分たちで計画した海外旅行

2016年。
21歳だった私は、高校時代の部活仲間と二人で、10日ほどニューヨークとボストンを旅しました。
高校の修学旅行以来の海外。
そして、自分たちで計画して行く初めての海外旅行でした。
今思えば、かなり無謀な旅だったと思います。
ホテルではなく、大学の講師に紹介してもらったB&Bに泊まりました。
ニューヨークではタイムズスクエアなどの観光地を巡り、初めてMLBを観戦。
ボストンではハーバード大学やMIT、美術館を訪れ、レッドソックスの試合も観ました。
そして、この旅行で自分のその後に大きな影響を与えた出来事がありました。
高校時代に交換留学で来ていた友人が、現地のIT企業で働いていたこともありインターンシップという形で、会社を見せてもらう機会をいただいたのです。

訪れたのは、Facebook社(現在のMeta社)でした。

当時、まだ一般にはリリースされていないサービスを体験させてもらいました。
21歳の自分にとって、それはかなり衝撃的な経験でした。

「今はまだ世の中にないものを、この人たちは作っているんだ」

ITというものが、単にパソコンやシステムを扱う仕事ではなく、まだ存在していないものを生み出し、世界中の人の生活を変えていくものに見えました。
この経験をきっかけに、イノベーションゼロイチの事業への興味が一気に強くなりました。
そして、その後自分がIT業界を志すことにもつながっていきました。
振り返ると、人生の方向を変えるきっかけは、意外と旅先に落ちているものなのかもしれません。


「世界って、こんなに大きいんだ」

初めてタイムズスクエアに立ったときのことは、今でも覚えています。

人。
建物。
広告。
音。
光。
世界中から集まってくる人たち。

テレビでしか見たことのなかった景色の中に、自分がいる。
ただただ、圧倒されました。
そして、

「世界って、こんなに大きいんだ」

と思いました。

同時に、

「自分って、なんてちっぽけなんだろう」

とも思いました。

でも、不思議なことに、その感覚は嫌ではありませんでした。
むしろ、

「自分も何にでもなれるんじゃないか」

という気持ちが生まれました。
自分の小ささを感じたのに、自分の可能性は大きく感じる

今考えても、不思議な感覚です。
当時のニューヨークには、「とにかく自由」という印象もありました。
歩いている人も、服装も、仕事も、年齢も、文化も、価値観も違う。
それなのに、それが特別なことではない。
みんなが、それぞれの人生を生きている。

街を歩いているだけで、

「こんな生き方もあるんだ」
「こんな仕事もあるんだ」
「こんな考え方もあるんだ」

と、選択肢が一気に広がっていくような感覚がありました。


B&Bで出会った人たち

2016年の旅で、ニューヨークそのものと同じくらい印象に残っているのが、泊まったB&Bです。
オーナーは女性の方でした。
ニューヨークのことだけではありません。

人生のこと。
夢のこと。
これまでの経験。
B&Bを訪れるさまざまなお客さんのこと。

本当にいろいろな話を聞かせてもらいました。

特に心に残っているのが、

「ニューヨークは、何度でも再起できる場所」

という考え方でした。

そして、

「何度でもチャレンジできる場所」

だという話。

21歳の自分には、とても新鮮でした。
人生は、一度決めたら終わりではない。
失敗しても、またやり直せる。
立ち止まっても、また挑戦できる。
そんな世界の見方を教えてもらったような気がします。

B&Bでは、お客さん同士が自然に会話をすることもありました。
自分とはまったく違う国、仕事、人生を歩いてきた人たちの話を聞く。
そこで初めて、「世の中には、自分が知らない生き方がこんなにあるんだ」と実感しました。

この経験は、その後、私がいろいろな国を旅するようになった理由の一つでもあります。


旅は、予定通りにいかないから面白い

もちろん、ニューヨークで良いことばかりが起きたわけではありません。

ホームレスの方に絡まれたり、よく分からないCDを売りつけられたり、突然怒られたり。駐車違反をしたこともあります。
高速道路の料金の払い方が分からず、後からレンタカー会社から請求が来たこともありました。

その瞬間は、「なんでこんなことになるんだ」と思います。
怖いことも、困ることもあります。
でも、何年も経って振り返ると、不思議とそれらも全部いい思い出になっています。

「あのとき、変なCDを売りつけられたよね」
「あのとき、絡まれたよね」

と、今では笑って話せる。

旅は、予定していた観光地だけを見るものではない。
予定外の出来事も含めて、自分の経験になっていく。

そう考えると、旅の中で起きる小さなトラブルさえも、今では大切な思い出です。


2019年。アメリカを横断して、再びニューヨークへ

2019年。
大学卒業前の卒業旅行で、再びアメリカへ行きました。
高校時代の部活仲間と35日間。

サンフランシスコからスタートして、ロサンゼルス、シリコンバレー、ラスベガス、グランドキャニオン、ホワイトサンズ、アトランタ、サンアントニオ、ダラス、ヒューストン、ニューオーリンズ、フロリダ、マイアミ、キーウェスト、ワシントンDC、フィラデルフィアなどを巡り、最後にニューヨークへ向かいました。

インフルエンザになったり、いろいろなことがありました。
でも、35日間かけてアメリカを横断したことで、2016年とは違う「アメリカの大きさ」を感じることができました。

西と東。
大都市と地方。
地域によって違う文化や雰囲気。
そこで暮らす人たちの考え方。
一つの国の中にも、こんなに違う世界があるのかと思いました。

そして最後にたどり着いたのが、ニューヨークでした。
このとき、2016年とは明らかに違う感覚がありました。

「知っている場所に帰ってきた」

という安心感です。

あれほど大きく感じたニューヨークが、少し身近になっていました。
そして、この頃には、2016年のIT企業訪問をきっかけに、自分もIT業界へ進むことが決まっていました。

2016年は、

「こんな世界があるんだ」

と驚いていました。

2019年には、

「自分もこの世界でやってみよう」

と思っていました。

同じニューヨークなのに、立っている自分の気持ちが違っていました。
この旅では、Instagram社(現在のMeta社)にも訪問しました。

2016年に訪れたFacebook。
2019年に訪れたInstagram。

どちらも、高校時代に留学で知り合った友人との「縁」があったからこそ実現したことです。
高校時代の一つの出会いが、何年も経って、自分をこうした場所へ連れてきてくれた。
今振り返ると、本当に不思議な縁だと思います。


2026年。社会人になって、もう一度ニューヨークへ

そして2026年。
再びニューヨークへ行きました。
今回は長谷川と、そして2016年に一緒にニューヨークへ行った友人と。

以前訪れた場所を巡りながら、ナイアガラの滝やトロントにも足を延ばしました。NBAも3試合観戦しました。

そして、今回の旅で一番楽しみにしていたことの一つが、2016年にお世話になったB&Bへの再訪でした。

さらに、今回もIT企業を訪問しました。
2016年はFacebook。
2019年はInstagram。
そして2026年はGoogle。

会社も変わりました。
時代も変わりました。
自分の立場も変わりました。
でも、そこには2016年から続いている「人との縁」がありました。


朝食とコーヒーから始まるニューヨーク

今回のニューヨークは、昔とは少し違う楽しみ方をしていました。
以前なら、「せっかくニューヨークに来たのだから、できるだけたくさんの場所へ行こう」と考えていたと思います。

でも今回は、街の中で立ち止まる時間も楽しかった。
朝食を食べて、コーヒーを飲む。
街を歩く。
犬を散歩させる人を見る。
仕事へ向かう人を見る。
カフェで話している人を見る。
観光地ではない、普通のニューヨークの景色を見る。

21歳の頃は、タイムズスクエアの大きさや派手さに目を奪われていました。
今は、その街で普通に暮らしている人たちの日常にも目が向くようになっていました。
これも、自分の見え方が変わったということなのかもしれません。


ブルックリンを歩いて、昔の自分を思い出す

ブルックリンも歩きました。

古い建物と新しい建物。
カフェ。
ショップ。
道を歩く人。
ニューヨークらしい活気と熱量。

そこには、昔と変わらないものがたくさんありました。

歩いていると、「ここ、昔来たな」と思う瞬間があります。

2016年の自分。
2019年の自分。
そして2026年の自分。

同じ場所に立っているのに、頭の中にいる自分は少しずつ違います。

昔の記憶に、今の自分の経験が重なっていく。
だから、昔と同じ景色なのに、どこか安心する。
ニューヨークはもう「知らない場所」ではありませんでした。


10年近くぶりに、B&Bへ

そして、今回の旅で最も楽しみにしていたことの一つ。
2016年に泊まったB&Bへ、もう一度会いに行きました。
オーナーの女性は、私のことを覚えていてくれました。
再会した瞬間に出てきたのは、難しい言葉ではありません。

ただ、「久しぶりに会えてうれしい」という気持ちでした。

そして、おいしい朝食とコーヒーをいただきながら、またいろいろな話をしました。
10年近く前と同じように。
その時間が、とても温かかったです。

「10年前の自分と今の自分は、何が変わったんだろう」

そんなことを、その場で考えていたわけではありません。
ただ、そこに戻ってこられたことがうれしかったです。
でも、そこにいると自然と2016年の記憶が戻ってきます。

あのとき、自分は21歳でした。
まだ、自分がどんな仕事をするのかも、どんな人生を歩くのかも分からなかったです。
それでも、あの場所で「何度でも再起できる」「何度でもチャレンジできる」という話を聞きました。
そして今、自分は仕事をして、いろいろな経験をして、またここに戻ってこれました。
それだけで、少し不思議な気持ちになりました。


同じ街なのに、見えるものが違う

今回の旅を終えて、改めて思いました。
2016年のニューヨークは、「世界の大きさ・可能性」を教えてくれた。

2019年のニューヨークは、「自分もその世界に飛び込む」決意をくれた。

そして2026年のニューヨークは、「これまでの自分を振り返る場所」になっていました。

タイムズスクエアの活気は変わらない。
ブルックリンの街並みも、ニューヨークの熱量も、今もそこにある。
それでも、同じ場所なのに見え方が違う。

なぜでしょうか???

たぶん、街だけを見ているわけではないからです。
そこに立つ自分の中に、過去10年近くの経験が積み重なっているからです。

21歳の自分には見えなかったものが、今は見える。
当時は気にも留めなかったものが、今は気になる。

昔は「すごい」と思っていたものを、今は「なぜ、こうなっているんだろう」と考えることもある。
街は同じでも、自分の視点が変われば、世界の見え方は大きく変わることを味わいさせてくれました。


人との出会いが、世界の見え方を変える

そして、今回の旅で改めて感じたのが、人との出会いの大きさです。

高校時代に留学で出会った友人。
その友人との縁があったから、IT企業を訪問することができ、
そこで見たものが、IT業界を志すきっかけになりました。

2016年に泊まったB&Bの女性からは、人生や挑戦についての考え方を教えてもらいました。

B&Bで出会った旅行者からは、自分とは違う人生があることを教えてもらいました。

そして、旅の途中で起きた小さなトラブルも、今では自分の経験になっています。

その瞬間には、何の意味があるのか分からない。
でも、10年近く経って振り返ると、

「あのときの出会いが、ここにつながっていたんだ」

と思うことがあります。

人生を変える出来事は、必ずしも大きな出来事としてやってくるわけではない。

何気ない出会い。何気ない会話。ちょっとした経験。
その一つ一つが、後から自分の人生を形づくっていくのだと今では思います。


「今の自分」だけでは、人は分からない

これは、今の自分が仕事で「人」に関わるようになって、より強く感じることでもあります。
21歳の自分を見て、「この人が10年後に何をしているのか」
なんて、自分自身ですら分かりませんでした。

出会った人から言葉をもらう。
新しい世界を見る。
仕事をする。
失敗する。
挑戦する。

そうやって少しずつ変わっていく。
だから、人を見るときに、「今、何ができるのか」だけではなく、「これから何ができるようになるのか」を見ることも大切なのだと思います。

今の姿だけで、その人の可能性を決めつけることはできない。
それは、10年前の自分自身が一番よく分かっています。


旅に出ると、自分の「当たり前」が揺さぶられる

海外旅行の面白さは、きれいな景色を見ることだけではありません。
もちろん、ニューヨークの街並みは素晴らしい。
おいしい朝食も、コーヒーも、ブルックリンを歩く時間も楽しい。

でも、それ以上に面白いのは、「自分が当たり前だと思っていたことが、当たり前ではなくなる」ことです。

違う文化。
違う価値観。
違う働き方。
違う人生。
違う考え方。
そして、時には予定外のトラブル。

そうしたものに触れることで、「自分が知っている世界は、世界のほんの一部なんだ」と気づかされます。

2016年に感じた「自分のちっぽけさ」は、今振り返ると、決して悪いものではありませんでした。
むしろ、「まだ自分の知らない世界が、こんなにある」ということを教えてくれた感覚だったのだと思います。


次にニューヨークへ行ったら、何が見えるだろう

2016年。世界の大きさに圧倒された。
2019年。その世界に、自分も飛び込む決意となり。
2026年。少しだけその世界を知ったうえで、もう一度同じ街を見た。

そして、また行きたいと思いました。

「また必ず行こう」と思える場所があることは、幸せなことなのかもしれません。
次にニューヨークへ行ったとき、何を思うのだろうか?

ニューヨークが変わっているのか。
それとも、自分が変わっているのか。

たぶん、どちらでもいい。

大切なのは、

また違う景色を見ることができる自分でいたい。

ということなのだと思います。


おわりに

今回は、ASUNI-NAREの番外編として、少し個人的な旅の話を書きました。
普段は仕事やキャリア、組織について書いていますが、会社をつくっているのも、結局は一人ひとりの人間です。

その人が何を見て、誰と出会い、何を感じてきたのか。
そうした経験も、今のASUNI-NARE、自分のこれからの挑戦・意思決定につながっています。

2016年にB&Bで教えてもらった、

「何度でも再起できる」
「何度でもチャレンジできる」

という感覚。

そして、旅を通して知った、

「世界には、自分の知らない生き方がたくさんある」

という感覚。

それは、今でも自分の中に残っています。
振り返ってみると、人生は一人でつくってきたものではありませんでした。

高校時代に出会った友人や恩師
旅先で出会った人。
仕事で出会った人。
何気ない会話を交わした人。
そして、家族。

その一人ひとりとの出会いが、少しずつ今の自分をつくってくれたのだと思います。
だから今度は、自分が誰かに何かを渡せる側になれたらと思っています。

もらった言葉。
もらった勇気。
もらったきっかけ。

それらを、今度は次の誰かへ
10年近く経って、もう一度ニューヨークを訪れてみて、改めて思いました。
同じ場所に行っても、同じ景色は二度と見られない。
なぜなら、そこに立つ自分が少しずつ変わっているから。

だから、また旅に出たい。
また知らないものを見たい。
また知らない人に出会いたい。

そして、またニューヨークへ。
次にこの街を訪れたとき、自分にはどんな景色が見えるのだろう。
今から楽しみです。

また、必ずブルックリンに戻ります。
待っててください。