「陰の陰」と言うパワーワード――「陽の陽・陽の陰・陰の陽・陰の陰」で考える、人の4つのタイプ
こんにちは。長谷川です。
以前、アップした創業ストーリーを読んでいただいた方から「陰の陰」という秀逸な言葉選びについて質問を頂くことが多かったため、この秀逸なワードと言っていただくこのワードを出会うまでを今回は紹介させていただきます。
こちらの創業ストーリーもぜひ読んでも見てください。
https://note.com/asuni_nare/n/n88aa9a4b29ed
「陰の陰」と呼ばれたあの夜
1年程前に、上場企業の役員の方と飲む機会がありました。
仕事の話だけではなく、これまでの経験や、人との付き合い方、これからやりたいことなど、かなりざっくばらんに話をしていました。
そんな中で、ふと言われた言葉があります。
「長谷川さんは、陰の陰だよね!!!(笑)」
一瞬、「陰の陰……?」となりました。
「陰」というだけでも、少し不思議な言葉なのに、それが2つ。
普通に考えれば、あまりポジティブには聞こえないかもしれません。
でも、話を聞いていくうちに、
「これ、むしろ面白い言葉じゃない?」
と思うようになりました。
そして帰ってからも、なぜかこの言葉が頭に残りました。
「陽の陽」
「陽の陰」
「陰の陽」
「陰の陰」
その役員の方は、初見でその場にいた人を、この4つに分けて色々な話をしました。
私はその話を聞きながら、考えてみたら、人の強みや役割って、意外と説明できるんじゃないか。
そんなことを考え始めました。
もちろん、心理学や性格診断の正式な分類ではありません。
あくまで、
「人って、こんな4タイプで考えると面白いよね」
という話です。
そもそも「陽」と「陰」とは?
まず、ここでいう「陽」と「陰」は、「明るい人」と「暗い人」という意味ではありません。
もっとシンプルに考えます。
陽=表に出る、動かす、発信する
陰=裏側で支える、整える、つなぐ
です。
例えば、
人前で話す。
営業する。
リーダーになる。
SNSで発信する。
新しいことを始める。
これは「陽」の要素。
一方で、
人の相談に乗る。
資料をつくる。
仕組みを整える。
人と人をつなぐ。
問題を先回りして解決する。
誰かを裏側から支える。
これは「陰」の要素です。
どちらが良い、悪いという話ではありません。
表に出る人がいるから、裏で支える人が必要。
そして、裏で支える人がいるから、表に出る人が輝ける。
この関係があるのだと思います。
4つのタイプを考えてみる
この「陽」と「陰」を2つの軸で考えてみます。
すると、
「陽」=表に出る
「陰」=裏側で支える
陽の軸:「陽の陽」「陽の陰」
陰の軸:「 陰の陽」「 陰の陰」
となります。
それぞれ、どんな人なのでしょうか。
① 陽の陽:「陽キャの中の陽キャ」
まずは、陽の陽。
これは非常に分かりやすい。
一言でいうなら、「陽キャの中の陽キャ」です。
人前に出る。
人と話す。
人を巻き込む。
自分から声をかける。
「面白そうじゃん、やろうよ!」と周囲を大胆に巻き込みまくる。
飲み会でも中心にいる。
会社でも自然と人が集まってくる。
学校で言えば、クラスの中心人物。
仕事で言えば、営業のトッププレイヤーやリーダー。
起業家にも多いタイプかもしれません。
このタイプの強み
行動が早い
発信力がある
人を巻き込める
初対面でも距離を縮められる
周囲にエネルギーを与えられる
0から1をつくるのが得意
この人たちは、「自分が太陽になる」ことができます。
自分が動くことで、周囲も動き始める。
それが「陽の陽」です。
② 陽の陰:「陽キャだけど、頭の中は参謀」
次は、陽の陰。
このタイプも、一見すると陽の陽に見えます。
人前に出る。
話すのも上手い。
営業もできる。
人付き合いも得意。
でも、実は頭の中では、
「この人とこの人を組ませたら面白い」
「このチームの問題はここだな」
「この人には、この仕事を任せた方がいい」
と考えています。
つまり、表には出るけれど、頭の中はかなり裏側。
「陽キャだけど、実はめちゃくちゃ参謀」というタイプです。
このタイプの強み
人前に出られる
人を巻き込める
全体を見ることができる
人の強みを見つける
チームを動かせる
表と裏の両方を理解できる
「陽の陽」が、自分で前を走る人だとすれば、
「陽の陰」は、みんなが走りやすいようにコースを設計する人なのかもしれません。
③ 陰の陽:「目立たないけど、人を明るくする」
そして、陰の陽。
これは、「自分は前に出ないけど、人を明るくする人」です。
大勢の中で中心にいるわけではない。
自分からガンガン話すタイプでもない。
でも、
誰かが困っていたら話を聞く。
落ち込んでいる人がいたら声をかける。
相手の良いところを見つける。
誰かが成功したら、自分のことのように喜ぶ。
こういう人です。
一見すると「陰」。
でも、その人がいると周囲が明るくなる。
だから「陽」。
このタイプの強み
聞く力がある
人の気持ちを考えられる
相手の強みを引き出せる
人を支えることができる
他人の成功を喜べる
長期的な信頼関係をつくれる
一言でいうなら、「自分が太陽になるのではなく、人に光を当てる人」です。
会社で言えば、
優秀なマネージャー。
メンター。
コーチ。
人事。
アシスタント。
こういう人たちの中にも多いタイプだと思います。
④ 陰の陰:「黒子の中の黒子」
そして最後。今回、私が言われた、「陰の陰」です。
これは、「陰キャの中の陰キャ」という意味ではありません。
私なら、「黒子の中の黒子」と表現したい。
誰かを支える人がいる。
その人を、さらに支える。
人と人をつなぐ。
必要な情報を渡す。
仕組みをつくる。
問題が起こる前に動く。
そして、自分がやったことを、わざわざ自分から言わない。そんな人です。
例えば、
Aさんが新しい事業を始める。
Aさんを支えるBさんがいる。
そして、そのBさんが動きやすいように、
「この人を紹介するよ」
「この情報を使って」
「この仕組みを使えばいいよ」
と動くCさんがいる。
Cさんは、表にはほとんど出てきません。
でも、その人がいなければ、Bさんも動きにくい。
つまり、「人を支える人を、さらに支える人」です。
このタイプの強み
裏側で動ける
人と人をつなげられる
仕組みをつくれる
情報を集められる
問題を先回りできる
人の成功を陰から支えられる
自分が目立つことを必ずしも求めない
これが、「陰の陰」です。
4つを一言で表すなら
4つを一言で表すと、こんな感じです。
①陽の陽:陽キャの中の陽キャ
「俺がやる!」
② 陽の陰:陽キャだけど、実は参謀
「このチームなら、こう動かそう」
③陰の陽:目立たないけど、人を明るくする
「あなたならできるよ」
④陰の陰:黒子の中の黒子
「必要なもの、裏で全部用意しておくよ」
こう考えると、かなり分かりやすい。
ワンピースとキングダムのキャラクターでわけるなら、こんな感じですかね?

どれが一番すごいのか?
ここで、「じゃあ、陽の陽が一番すごいの?」と思うかもしれません。
でも、そうではありません。
4つは、役割が違うだけ。
陽の陽がいなければ、始まらない。
陽の陰がいなければ、組織がうまく回らない。
陰の陽がいなければ、人が育たない。
陰の陰がいなければ、土台ができない。
どれも必要です。
むしろ、4つが揃ったときに、組織やチームは強くなる。
そう考えた方が面白いと思います。
実は、人は4タイプを行き来している
さらに面白いのは、
「自分は陰の陰だから、一生陰の陰」ではない
ということ。
人は状況によって変わります。
仕事では「陽の陽」。
家では「陰の陽」。
プロジェクトでは「陽の陰」。
誰かを支えるときは「陰の陰」。
そんなこともあります。
若い頃は「陽の陽」だった人が、経験を積んで「陰の陽」になることもある。
逆に、普段は裏方だった人が、「自分がやるしかない」というタイミングで「陽の陽」になることもある。
つまり、これは性格診断ではなく、その人の「今の立ち位置」を見るための考え方なのかもしれません。
そして、「陰の陰」と言われた
今回、私が「陰の陰」と言われたとき、
最初は正直、「陰の陰って、なんだよ(笑)」と思いました。
でも、今は少し違います。
むしろ、「そんな言葉、よく思いつくなぁ」と思っています。
「縁の下の力持ち」でもない。
「裏方」でもない。
「黒子」でもない。
そのさらに先。
「陰の陰」
です。
しかも、上場企業の執行役員の方から、「長谷川さん、って陰の陰だよね」と言われた。
そう考えると、なかなか面白いパワーワードをもらったなと思います。
「陰の陰」は、意外と悪くない
「陰」という言葉には、
暗い。
目立たない。
消極的。
そんなイメージがあります。
でも、「目立たない」と「価値がない」は、全く違います。
会社を考えてみれば分かります。
社長がいて、営業がいて、エンジニアがいて、人事がいて、経理がいて、その人たちを支える人がいて、
さらに、その人たちを支える人がいる。
表に見えている仕事の裏側には、必ずたくさんの「陰」があります。
そして、その「陰」があるから、「陽」が輝く。
そう考えると、「陰の陰」は、決してネガティブな言葉ではありません。
むしろ、「人を支える人を支えられる」という、一つの強みです。
「陰の陰」というパワーワード
今回、この言葉をもらって思ったことがあります。
言葉って面白い。
同じことでも、「裏方ですね」と言われるのと、「陰の陰ですね」と言われるのでは、全然違う。
後者の方が、「え、どういうこと?」と気になる。
そして、その言葉をきっかけに、「自分って、どういう人間なんだろう?」と考えることができた。
そう考えると、自分のことを考えるきっかけになる言葉をもらえたこと自体が、ありがたい。
そして何より、
「陰の陰」って、なんかちょっと面白い。
今では、「陰の陰です」と言ってみたくなるくらいです。
あなたは、どのタイプですか?
最後に、少しだけ考えてみてください。
あなたは、どのタイプでしょうか?
もちろん、一つに決める必要はありません。
今日の自分と、明日の自分は違うかもしれない。
仕事の自分と、プライベートの自分も違うかもしれない。
だからこそ、「自分は今、どこにいるんだろう?」と考えてみるだけでも面白い。
そしてもし誰かから、「あなたって、陰の陰だよね」と言われたら。
一瞬だけ、「どういう意味?(笑)」と考えたあと、「それ、結構いい言葉かもしれないね」と返してみてもいいのかもしれません。
少なくとも私は、今回もらった
「陰の陰」
という言葉。
しばらく大切にしてみようと思います。
なかなか手に入らない、パワーワードですから。

