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【60代・輸入商社経営者がFPに相談】1ドル164円――40年ぶりの円安なのに、円の"実力"は1ドル360円時代より下だった

記事要約

ドル円が1986年以来約40年ぶりの164円に迫った。だが同じ164円でも、当時は円高局面の通過点、今は円安局面の通過点であり、意味は真逆だ。さらに円の対外購買力を示す実質実効為替レートは、1ドル360円時代を下回る史上最低水準にある。輸入商社を営む60代夫婦との対話を通じ、金融政策会合や為替介入の限界、そして円建て一択という「最も混雑した賭け」から抜け出すための三層の資産構造を解説する。
https://youtu.be/b7K2Bow67Ls

登場人物

三宅 和彦さん(62歳) 機械部品の輸入商社を経営。年商は約12億円。個人の金融資産は約1億3,000万円で、そのうち約1億円が円建ての定期預金と個人向け国債。

三宅 美佐子さん(58歳) 和彦さんの妻。同社の購買と経理を担当。日々の仕入価格と家計の両方で物価上昇を実感している。

FPたいらく 富裕層の資産防衛を専門とするファイナンシャルプランナー。相談予約は約1カ月待ちが続いている。


1.仕入台帳が先に教えてくれた――1ドル164円の現場感覚

三宅:先生、ようやく順番が回ってきました。予約してから1カ月、待ちましたよ。

FPたいらく:お待たせして申し訳ありません。ただ、この1カ月でご相談の中身はかなり変わったのではないでしょうか。

三宅:おっしゃる通りです。予約を入れたときは1ドル160円くらいでした。それが今は164円に迫っている。1986年以来、およそ40年ぶりの水準だと報じられています。

美佐子:私は経理と仕入れを見ているので、ニュースより先に数字で気づくんです。同じ部品を同じ数量、同じ取引先から買っているのに、円建ての請求額だけが毎月膨らんでいく。今年に入ってから、仕入原価は品目によっては1割以上動いています。

FPたいらく:それはとても重要な感覚です。多くの方にとって円安は「テレビの中の数字」ですが、輸入に関わる方にとっては帳簿に直接現れる現実です。しかも今回は原油高が重なっています。中東情勢の緊迫を背景に、輸送コストやエネルギーコストの上昇分まで仕入価格に乗ってきているはずです。

三宅:まさにそこです。値上げ交渉、為替予約、調達先の分散――会社としてやれることはやっています。ただ、いくら手を打っても、根っこの円安が止まらないと追いつかない。

FPたいらく:今日はその「根っこ」の部分を、まず正確に見ていきましょう。実は今回の164円は、多くの報道が伝えている以上に深い意味を持っています。

2.40年前と「同じ164円」、しかし矢印は真逆を向いている

FPたいらく:三宅さんは1986年当時、何をされていましたか。

三宅:22歳、就職したての頃ですね。あの頃も為替の話ばかりしていた記憶があります。ただ、あのときは確か「円高」で大騒ぎしていた気がするのですが。

FPたいらく:その記憶は正しいです。ここが今回の最も重要な論点です。1985年のプラザ合意をきっかけに、円相場は1ドル240円台から急激に円高へ進みました。1986年の夏には150円台をつけ、その年の末には160円前後で推移していた。つまり当時の164円は、円高へ向かう坂道の途中にあった通過点だったのです。

美佐子:今回は、逆方向の通過点ということですか。

FPたいらく:その通りです。数字は同じ164円でも、矢印の向きが正反対です。1986年当時は「これからもっと円が強くなる」という前提のなかにいた164円。2026年の今は「これからもっと円が弱くなるかもしれない」という前提のなかにいる164円です。

三宅:同じ数字なのに、意味が真逆になる。

FPたいらく:そして、経済への影響も真逆です。1986年の円高は輸出企業を苦しめましたが、輸入品は安くなり、海外旅行ブームが起きました。国民の購買力そのものは上がっていた。今回の円安は輸出企業の円換算利益を押し上げる一方で、輸入物価を通じて生活コストを押し上げています。日本は今、輸入インフレを取り込んでいる状態です。

美佐子:数字が同じだと「あのときも乗り越えたのだから」と思ってしまいそうですが、それは危険だということですね。

FPたいらく:はい。むしろ、資産を守るという観点では、今回のほうが厳しい局面だと考えています。

3.円の"本当の実力"は、すでに1ドル360円時代を下回っている

FPたいらく:ここでもう一つ、多くの方がご存じない数字をお伝えします。実質実効為替レートという指標です。

三宅:聞いたことはありますが、正直、中身までは。

FPたいらく:ドル円のような二国間のレートではなく、日本の貿易相手国すべての通貨に対する円の価値を、貿易額で加重平均し、さらに各国の物価上昇率の差を反映させた指標です。「円の総合的な実力」「対外的な購買力」を測るものと考えてください。

美佐子:それが今、どうなっているのですか。

FPたいらく:2020年を100とした指数で、2026年3月時点で66.33。統計が始まった56年前の水準を下回りました。

三宅:56年前というと、1970年ですか。

FPたいらく:はい。1970年1月といえば、1ドル360円の固定相場制の時代です。当時の実質実効為替レートは75前後でした。つまり今の円は、1ドル360円だった時代よりも、海外に対する購買力が弱いということになります。

三宅:……待ってください。360円時代より下、ですか。名目では164円なのに。

FPたいらく:そこが名目レートの落とし穴です。1995年のピーク時と比べると、円の実力はおよそ3分の1になっています。この間、日本の物価がほとんど上がらない一方で、海外の物価は上がり続けた。その差が積み上がった結果です。海外出張に行かれると、実感されるのではないですか。

美佐子:主人が海外の展示会から帰ってくるたびに「向こうのランチが4,000円だった」と言っています。以前は「高いな」で済んだのですが、最近は「もう気軽には行けない」と。

FPたいらく:それは感覚の問題ではなく、統計が裏付けている現象です。そして、資産防衛の観点から本質はここにあります。**円建てで資産額が減っていなくても、その資産で買えるものは着実に減っている。**通帳の数字が同じであることが、資産価値が保たれていることを意味しない時代になっているのです。

4.今週の日米金融政策会合――「風」が止まっても「海流」は止まらない

三宅:今週はアメリカのFOMCと日銀の会合が続きますね。ここで流れが変わる可能性は。

FPたいらく:まず事実関係を整理しましょう。FOMCは7月28日と29日、日銀の金融政策決定会合は30日と31日です。市場では、いずれも政策金利は据え置きという見方が優勢です。日銀は6月の会合で利上げを決めて政策金利は1.0%になっており、その影響を見極める局面にあります。

美佐子:据え置きなら、円安はまだ続くということでしょうか。

FPたいらく:短期的にはそう見る向きが多いです。ただ、私が申し上げたいのは別のことです。金利差というのは、いわば風なんです。強く吹けば波は立ちますが、風向きが変われば波も収まる。実際、これまで何度も「日銀が利上げすれば円高になる」と言われ、そのたびに一時的に円が戻っては、また元の水準に沈んできました。

三宅:風ではないものがある、ということですか。

FPたいらく:海流です。目には見えないけれど、常に一定方向に流れ続けているもの。今の日本には、構造的に円を売り続ける流れが複数あります。

一つは貿易とエネルギーです。2026年上半期の貿易赤字は約1兆円と前年から半減しましたが、これは中東からの原油輸入が減ったことによるもので、体質が改善したわけではありません。原油価格が上がれば、支払いのための外貨需要が再び膨らみます。

二つ目は、日本の家計自身が円を売っていることです。新NISAを通じた投資が定着し、毎月、証券口座から資金が流れ続けています。そして政府は7月21日、「成長投資を促進するための金融戦略」を策定し、家計の金融資産に占める株式・投資信託・債券の割合を、2040年までに40%へ引き上げる目標を掲げました。2026年3月末時点でこの比率は約24%ですから、およそ倍増を目指すということです。

三宅:国が「預金から動け」と号令をかけているわけですね。

FPたいらく:はい。ただ、ここは正確に理解しておく必要があります。この戦略は個人向け国債の魅力を高める方針も同時に打ち出しており、政府が「円から出ろ」と言っているわけではありません。円建ての運用先も含めた目標です。

美佐子:では、なぜ円売りにつながるのですか。

FPたいらく:**目標そのものではなく、実際の資金の行き先です。**NISAで最も買われている投資信託は、全世界株式や米国株式に投資するタイプです。つまり制度に乗って動いた家計のお金は、その多くが外貨建て資産へ向かっている。政策の意図がどうであれ、市場に現れるフローとしては継続的な円売りになります。

そして、この流れは相場が円高に振れたからといって止まりません。積立という形で、毎月自動的に発生し続けます。風は止まる日が来ます。しかし海流は、政策会合ひとつで向きを変えるものではありません。

5.「介入があるから大丈夫」が通用しない理由

美佐子:財務大臣が「断固たる措置」とおっしゃっていましたよね。介入が入れば、少しは戻るのでは。

FPたいらく:実際に発言はありました。ただ、市場の反応は限定的でした。ここに、介入というものの性質が表れています。

三宅:効かない、ということですか。

FPたいらく:正確には「効く場面と、効かない場面がある」ということです。為替介入が本領を発揮するのは、投機的な動きで相場が異常な速度で動いているときです。急な流れを止め、時間を稼ぐ。そこには確かな効果があります。

一方で、介入が変えられないものが二つあります。一つは日米の金利差。もう一つは、先ほど申し上げた構造的な資金フローです。介入は水面の波を鎮めることはできても、海流の向きを変えることはできません。

美佐子:時間稼ぎ、ですか。

FPたいらく:はい。そして資産防衛の立場から言えば、その時間稼ぎこそが、私たちにとっての持ち時間なのです。介入によって円が数円戻る場面は、円安に備える側にとっては準備のための猶予です。「介入があるから何もしなくていい」ではなく、「介入があるうちに手を打つ」。この発想の転換が必要です。

6.事業では通貨を管理し、資産では放置する――その自己矛盾

FPたいらく:ここで、少し立ち入ったことをお聞きします。三宅さんは会社では為替予約を使い、調達先を分散し、通貨リスクを管理されていますね。

三宅:当然です。それをしなければ、輸入商社は一年ももちません。

FPたいらく:では、個人の資産のほうはいかがでしょうか。

三宅:……1億3,000万円のうち、1億円ほどが円の定期預金と個人向け国債です。残りは国内株と、保険が少し。

FPたいらく:つまり事業では通貨リスクを厳格に管理されている経営者が、個人資産では通貨リスクを100%近く取っている。この状態です。

三宅:言われてみると、確かにおかしいですね。会社ではあれだけ神経を使っているのに。

FPたいらく:これは三宅さんに限った話ではありません。日本の多くの方が同じ構造にあります。そして、もう一つ申し上げたいことがあります。円建てで資産を持つことは、中立ではありません。

美佐子:中立ではない、というのは。

FPたいらく:「円で持っている」というのは、「今後、円の価値は下がらない」という予測に基づいて資金を置いているということです。これは立派な方向性のある賭けです。何もしていないのではなく、円に全額を賭けている状態なのです。

三宅:何もしていないつもりで、実は一点に賭けていた。

FPたいらく:日本では、これが最も多くの人が同じ方向に乗っている賭けです。参考までに、公的年金を運用するGPIFは、資産のおよそ半分を外貨建ての資産で保有しています。国民の年金という、最も慎重であるべき資金がそうしている。それと比べたとき、ご自身のポートフォリオはどう見えるでしょうか。

美佐子:……半分どころか、ほぼゼロです。

7.土台・中核・保険――通貨で分ける三層構造という答え

三宅:では、具体的にどう組み替えればいいのでしょうか。全部を外貨にするわけにもいきません。

FPたいらく:もちろんです。極端から極端へ動くのは、賭けの方向を変えただけで、賭けていること自体は変わりません。私がお勧めしているのは、資産を役割ごとに三つの層に分けて考える方法です。

**一層目は「土台」。**生活と事業の運転に必要な資金です。ここは円で持つのが合理的です。生活費も納税も社会保険料も、すべて円で支払うのですから。目安として、生活費の2年分と、事業の運転資金です。この層に為替リスクを持ち込む必要はありません。

**二層目は「中核」。**将来の購買力を守る層です。ここに通貨と地域の分散を持ち込みます。外貨建ての債券、複数国に分散した株式、そして持ち方の分散です。同じ外貨建てでも、国内の証券口座で持つのか、国外の金融機関で持つのかで、リスクの性質が変わります。ここが資産防衛の本丸です。

**三層目は「保険」。**通貨そのものへの信認が揺らぐ事態に備える層です。金などの実物資産や、どの国の政策からも距離のある資産がここに当たります。全体の1割前後を目安とし、収益を狙うのではなく、他の層が同時に打撃を受ける局面での支えとして持ちます。

美佐子:土台、中核、保険。役割で分けると、確かに考えやすいです。

FPたいらく:この三層で見ると、三宅さんの現状は「土台」だけが極端に厚く、「中核」と「保険」がほぼ空白の状態です。1億3,000万円のうち、生活と事業に本当に必要な円は、おそらく3,000万円から4,000万円程度でしょう。残りの1億円弱は、円である必然性がありません。

三宅:必然性がないまま、40年ぶりの円安を全額で受け止めていたわけですか。

FPたいらく:そういうことになります。ただ、今日それに気づかれたことには大きな意味があります。相場の水準を当てる必要はないのです。164円が高いのか安いのか、私にも誰にも分かりません。分かるのは、一つの通貨に資産の全額を置いている状態は、事業でやれば即座に是正されるはずの偏りだということだけです。

美佐子:会社でやっていることを、家でもやる。それだけのことなのかもしれませんね。

FPたいらく:まさにその通りです。三宅さんはすでに、通貨リスクを管理する技術も判断力もお持ちです。それを個人の資産にも適用する。考え方そのものは、難しい話ではありません。

三宅:正直に伺いますが、ここまで教えていただいた内容なら、私たちだけで組めるものでしょうか。

FPたいらく:いい質問です。正直にお答えします。半分は、ご自身でできます。

土台・中核・保険という三つの層に分けること。それぞれに何割を置くかを決めること。中核の中で通貨と地域を分散させること。この設計思想の部分は、今日お話ししたことを踏まえていただければ、ご自身で十分に判断できます。実際、そこまでを自力で整えて来られる方も少なくありません。

美佐子:では、残りの半分というのは。

FPたいらく:**「何を持つか」ではなく、「どこに、誰の名義で、どう持つか」の部分です。**ここは一般論として書いたり話したりすることが、そもそもできません。

三宅:できない、というのは。

FPたいらく:答えが人によって変わるからです。たとえば、三宅さんの場合はこういう論点が出てきます。

まず、保有形態です。同じ外貨建て資産でも、個人で持つのか、経営されている会社で持つのかで、課税の扱いも、将来の承継のしやすさもまったく違います。輸入商社という業態上、事業側にすでに為替の持ち高がありますから、個人と法人を合わせた全体でどれだけの通貨リスクを取っているのかを、一度合算して見る必要があります。

次に、保有場所です。国内の金融機関で外貨建て資産を持つのと、国外の金融機関で持つのとでは、リスクの分散効果も、手続きの手間も、必要な申告も変わります。

そして、申告義務です。国外に一定額以上の財産を持つ場合、国外財産調書の提出が必要になります。国外への送金にも報告の仕組みがあります。これらは知らずに漏らすと、後から重い話になります。

三宅:……そのあたりは、まったく考えていませんでした。

FPたいらく:さらにもう一つ。三宅さんは会社を経営されていますから、事業承継と相続が必ず絡みます。海外に置いた資産は、相続が発生したときの評価も、実際に引き継ぐ手続きも、国内資産とは勝手が違います。ここを設計に織り込まずに資産だけ動かすと、10年後にご家族が苦労されることになります。

美佐子:資産を分けるという話が、税金と会社と相続の話に全部つながっているのですね。

FPたいらく:そうなのです。だからこそ、記事や書籍では「三層に分けましょう」までしか書けません。その先は、資産の規模、事業の形、ご家族の構成、将来の居住地の予定——これらを全部並べて初めて、答えが出ます。逆に言えば、そこを個別に詰めないまま外貨建て資産を増やすのが、いちばん危ういやり方です。

三宅:分散したつもりが、別のリスクを抱え込む。

FPたいらく:はい。ですので、今日はここまでにしましょう。次回までに、法人と個人それぞれの資産の一覧と、事業側で持っている外貨の持ち高が分かる資料をご用意いただけますか。それを拝見したうえで、三層の設計図を具体的な数字で描きます。

今週は日米の金融政策会合が続き、相場は動くでしょう。円が数円戻る場面もあるかもしれません。ですが、その戻りは構造が変わった合図ではなく、準備のための時間です。焦って動く必要はありませんが、動く準備は今のうちに整えておきましょう。

三宅:ありがとうございます。仕入台帳の数字が教えてくれたことを、今度は自分の資産で受け止めます。1カ月待った甲斐がありました。

まとめ

ドル円は1986年11月以来、およそ40年ぶりとなる164円目前の水準に達した
ただし1986年の164円は円高局面の通過点であり、今回とは矢印の向きが正反対である
円の対外購買力を示す実質実効為替レートは、すでに1ドル360円時代を下回る史上最低水準にある
金利差は「風」、構造的な資金流出は「海流」。政策会合や為替介入で海流の向きは変わらない
円建て一択は中立ではなく、円の価値が下がらないという方向性のある賭けである
資産を「土台・中核・保険」の三層に分け、役割ごとに通貨を配分することが現実的な解となる
ただし「どこに、どの名義で持つか」は税務・保有形態・承継と不可分であり、個別に設計する必要がある

ご自身の現在地を確認するチェックリスト

記事の内容を踏まえて、以下の項目をご確認ください。

  • 金融資産のうち、円建てが8割以上を占めている

  • 外貨建て資産を「何を持つか」だけでなく「どこに、誰の名義で持つか」まで検討したことがない

  • 法人と個人を合算した通貨の持ち高を、把握していない

  • 国外財産調書や国外送金等調書について、自分に義務があるか説明できない

  • 相続または事業承継が、今後10年以内に発生する可能性がある

2つ以上該当する方へ。

本記事でお伝えした三層構造は、あくまで設計の考え方です。実際にどの層にいくら配分し、どの形態で保有するのが最適かは、資産の規模、事業の有無、ご家族の構成、将来の居住予定によって結論が変わります。一般論として書ける範囲を超えるため、記事では扱えません。

個別のご相談を承っております。現在、初回のご相談までお時間をいただいておりますので、お早めにお問い合わせください。

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