まだ確定していない過去に向かって〜未来
原作 湊かなえ。
両親に棄てられ、祖母に育てられた真唯子(黒島結菜)は夢だった教師になる。彼女が受け持つクラスには家庭環境に問題のある章子(山崎七海)がおり、日頃から特に声かけをしていた。そんな彼女にも後ろ暗い過去があった。
一方、章子は「未来のわたし」からの手紙を受け取った。30歳の章子から10歳の章子への手紙。10歳の章子は返事を書き続ける。
章子の父・良太(松坂桃李)が亡くなり、母・文乃(北川景子)はフランス料理のシェフ・早坂誠司(玉置玲央)と暮らすようになる。この誠司から章子は虐待を受ける。学校でもクラスを仕切る女子生徒からいじめを受ける。そんな中、章子は同じような問題家庭に育った亜里沙(野澤しおり)と親しくなる。
高校生の良太(細田佳央太)は恋をした真珠(近藤華)の信じがたい秘密を知る。彼は彼女の絶望的な状況から救い出そうと奔走するが⋯。
未来とは、まだ確定していない過去である。
不幸は連鎖する。人は自分でも気づかぬうちに自分の歩いてきた道のりを繰り返し歩き続けてしまう。文乃/真珠は父親に性的虐待を受けてきた。成長後も売春をして自らを傷つけてきた。だが、自分の娘には手を挙げなかった。それでも章子に暴力を振るうような男をパートナーに選んでしまう。
真珠にとっても章子にとってもドリームランドは夢の国だった。そこへ行けば過去はすべてチャラになり、新しい人生をやり直せると思っていた。
ラスト、真唯子が章子に言葉をかけずにただ抱きしめる。新しい人生をやり直すのに必要なのは、人のつながりなのである。

