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昭和29年(1954年)狂犬病予防法 / 改正(抑留)第六条の改正 1:第一項

このページを書き始めるのに随分と時間がかかりました。noteの仕様でどのように説明すればいいのか悩みました。
初めてこの条文を読んだ時、ややこしく感じ、全く理解できませんでした。

改正法は「修正箇所が出てくる順番に書かれている」ことを意識し、元の条文を横に置いて読んでみると、なんとなく分かってきましたが、今回読む部分は、後ろの修正箇所から書かれている箇所もあります。なので混乱しアンダーラインで色分けしてやっと理解できました(noteにはアンダーラインが使えない)。

どうにか理解できた時、法律を読むことが嫌いな人が多い理由が分かった気がするくらいややこしい。ただし、この書き方は誤解を招きかねない書き方でもあることを理解しました。

この連載(?)の目的の一つとして「法律(改正法を含む)が読める動物愛護活動家が育ち始める前段階になれば」と考えています。
なので、いきなり改正結果の内容を示すのではなく、読み解き進める過程も書きます。とても長くなりますが、確実に理解を進めていただければ嬉しいです。


まず該当条文

これから解読する改正条文を以下に引用します。これを分解して解読してゆきます。

 第六条第一項中「前条」を「第五条」に改め、同条中第七項を第十項とし、第六項中「第四項」を「第七項」に、「三日以内」を「一日以内」に改め、同項に次の但書を加え、同項を第九項とする。
  但し、やむを得ない事由によりこの期間内に引き取ることができない所有者が、その旨及び相当の期間内に引き取るべき旨を申し出たときは、その申し出た期間が経過するまでは、処分することができない。

 第六条中第五項を第八項とし、第四項中「抑留した場所」を「捕獲した場所」に改め、同項を第七項とし、第三項中「前項」を「第二項」に改め、同項を第六項とし、第二項の次に次の三項を加える。
3 予防員は、捕獲しようとして追跡中の犬がその所有者又はその他の者の土地、建物又は船車内に入つた場合において、これを捕獲するためやむを得ないと認めるときは、合理的に必要と判断される限度において、その場所(人の住居を除く。)に立ち入ることができる。但し、その場所の看守者又はこれに代るべき者が拒んだときはこの限りでない。
4 何人も、正当な理由がなく、前項の立入を拒んではならない。
5 第三項の規定は、当該追跡中の犬が人又は家畜をかんだ犬である場合を除き、都道府県知事が特に必要と認めて指定した期間及び区域に限り適用する。

狂犬病予防法の一部を改正する法律・御署名原本・昭和二十九年・法律第八〇号 @ 国立公文書館デジタルアーカイブ

長いですが、読んでみると全て「第六条」のことであることが分かります。
今迄、全七項だったのの、第二項と三項の間に、第三・四・五項の都合三項を挿入し全十項になっていることが分かるでしょうか。
そして内容も少し変わっています。

法律を読み慣れていない人は、条や項の番号が移動する改正を読むのには苦労すると思います。
冒頭第一項のことが書かれているのは分かりますが、次に最後の第七項のことが書いてあります。これは条や項を挿入するときのパターンです。
条や項の挿入や削除の書き方をまとめたnoteは以下になります。
法律入門:条文の削除や追加


とても長くなるので複数ページに分けて書いてゆきますが、一つ一つ、素人でも分かるように説明してゆきたいとおもいます。

改正前の狂犬病予防法(抑留)第六条

元の条文が手元にないと分かり難いですよね。
パソコンでご覧の方は、このページを複数のウィンドウ(またはタブ)で開いて並べて読むと分かり易いとおもいます。

太字は元からあるのではなく私が、この条文の要旨が分かり易いように修飾しました。

(抑留)
第六条 予防員は、第四条に規定する登録を受けず、若しくは鑑札を着けず、又は前条に規定する予防注射を受けず、若しくは注射済票を着けていない犬があると認めたときは、これを抑留しなければならない
2 予防員は、前項の抑留を行うため、あらかじめ、都道府県知事が指定した捕獲人を使用して、その犬を捕獲することができる
3 前項の捕獲人が犬の捕獲に従事するときは、第三条第二項の規定を準用する。
4 予防員は、第一項の規定により犬を抑留したときは、所有者の知れているものについてはその所有者にこれを引き取るべき旨を通知し、所有者の知れていないものについてはその犬を抑留した場所を管轄する市町村長に その旨を通知しなければならない。
5 市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、その旨を二日間公示しなければならない。
6 第四項の通知を受け取つた後又は前項の公示期間満了の後三日以内に所有者がその犬を引き取らないときは予防員は、政令の定めるところにより、これを処分することができる
7 前項の場合において、都道府県は、その処分によつて損害を受けた所有者に通常生ずべき損害を補償する

(参考)
国立公文書館デジタルアーカイブ 狂犬病予防法・御署名原本・昭和二十五年・法律第二四七号

第六条改正部分の読み進め方

法律を読み慣れていない人のために、基本的に前から読んでいきます。
完全にそれをやってしまうと混乱するので、多少は前後・全体を見ながら読みます。

上記に載せた、改正文改正前の条文を用意しておいてください。頭の中でも別タブで開くのでもいいので、直ぐ確認できるようにしておいてください。

・毎回、今回の改正文全てをアップし、その時読む文を太字にします。
・その改正部分を私が簡単に説明します。
修正部分を反映させて太字にします。
 ~
次の回になったら、前回の太字部分は取り消し線を付ます
noteの文字修飾は太字と取り消し線しかないので(直感的ではないですが)そのようにします。

試しに少し読んでみる(「前条」→「第五条」)

・改正条文

 第六条第一項中「前条」を「第五条」に改め、同条中第七項を第十項とし、第六項中「第四項」を「第七項」に、「三日以内」を「一日以内」に改め、同項に次の但書を加え、同項を第九項とする。
  但し、やむを得ない事由によりこの期間内に引き取ることができない所有者が、その旨及び相当の期間内に引き取るべき旨を申し出たときは、その申し出た期間が経過するまでは、処分することができない。

 第六条中第五項を第八項とし、第四項中「抑留した場所」を「捕獲した場所」に改め、同項を第七項とし、第三項中「前項」を「第二項」に改め、同項を第六項とし、第二項の次に次の三項を加える。
3 予防員は、捕獲しようとして追跡中の犬がその所有者又はその他の者の土地、建物又は船車内に入つた場合において、これを捕獲するためやむを得ないと認めるときは、合理的に必要と判断される限度において、その場所(人の住居を除く。)に立ち入ることができる。但し、その場所の看守者又はこれに代るべき者が拒んだときはこの限りでない。
4 何人も、正当な理由がなく、前項の立入を拒んではならない。
5 第三項の規定は、当該追跡中の犬が人又は家畜をかんだ犬である場合を除き、都道府県知事が特に必要と認めて指定した期間及び区域に限り適用する。

狂犬病予防法の一部を改正する法律・御署名原本・昭和二十九年・法律第八〇号 @ 国立公文書館デジタルアーカイブ

・説明
先にも書きましたが、今読んでいる改正条文は全て(抑留)第六条に係わるものです。
第六条は全七項ありました。今回は第一項の修正部分

「前条」を「第五条」に修正します。

今回の改正で第五条の次に「(犬の引取)第五条の二」が加わったので「前条」のままだと「第五条の二」を指してしまいます。なので「第五条」に修正する必要があります。
この時、念のため改正条文を全て読み、他に第一項を修正する文がないか確認します。ないので第一項の修正はこの部分だけで終わりです。

・修正後の条文

第二項以降は、修正されるかもしれないので(未確認)としておきます。

(抑留)
第六条 予防員は、第四条に規定する登録を受けず、若しくは鑑札を着けず、又は前条に規定する予防注射を受けず、若しくは注射済票を着けていない犬があると認めたときは、これを抑留しなければならない。
2 (未確認) 
3 (未確認) 
4 (未確認)
5 (未確認)
6 (未確認)
7 (未確認)

(参考)
国立公文書館デジタルアーカイブ 狂犬病予防法・御署名原本・昭和二十五年・法律第二四七号

第一項の修正は簡単に終わりました。
進んだのは少しだけ。

次回も同様のゆっくりテンポになりますが、焦らずしっかり読み進めていきます。

ここまで

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