グループ展「両国絵巻」に参加しました②アナログ作品制作〜参加しての所感いろいろ
「両国絵巻」というグループ展に参加した振り返りの後編です。
前回はこちら↓
作品制作 アナログ作品編
妖怪コラボ「アマビエ」
今回のグループ展ではアナログ作品にも挑戦した。
きっかけは、出展作家たちの中に書家さんが1人いて、その方と他のイラストレーターたちそれぞれとのコラボ作品を作ろう、という話が持ち上がったこと。
テーマは「妖怪」で、筆文字とアルコールインクアートが施されたキャンバスに、各自がイラストを加筆していくというプロジェクトだ。
わたしは「アマビエ」を担当することになった。色は赤。
3月下旬、キャンバスが送られてきた。

さて、普段デジタルで描いているわたしはアナログ作品を作ったことがない。
画材を揃えるところから始めなければいけない。
でも、何を使って描こう???
はじめはコラージュや貼り絵も考え、キャンバス地に使う接着剤を調べていく中で、「メディウム」というアイテムの存在を知る。
メディウムは絵の具の性質を変えるための補助剤だ。絵の具の粘度を高めて立体的にしたり、ツヤを出したり、逆にツヤ消しをしたりするのに使うという。
メディウムを使ったテクスチャアートという技法もインスタで見つけた。
アクリル絵の具にメディウムを混ぜて、テクスチャアートでアマビエちゃんを描いたら面白いかもしれない。
そう考え、新宿の世界堂で絵の具や筆、ペインティングナイフなどを買い揃えた。
そこから実際に描き始めるまで2週間くらい経過した。
なにしろアナログは一発勝負、失敗できないのだ。でも展示会の日は迫ってくる。
幸い、同じくコラボを担当していたイラストレーター仲間の進捗が次々とディスコードに上がってきた。みんな思い思いの表現で描き進めていっている。
わたしもやらねば…とようやく筆とペインティングナイフを取った。
1週間ほど、夜な夜な試行錯誤しつつ少しずつ描き進め、なんとか完成に至ったときはほっとした。
すっとぼけた表情と、やたら盛り盛りの髪の毛が特徴的なアマビエちゃん。面白い作品になったかなと思う。

和の縁起物四部作
アクリル絵の具とメディウムが余ったので、いくつか小品を描いてみようと思った。
ツヤツヤのだるまが描きたくなったので、テーマは和の縁起物に決め、招き猫と赤べこも描くことにした。
ゴールデンウィーク中に平日休みがあったので、そこで一気に進めるつもりだったのだが、連休初日に下の子が発熱。昼間はひたすら看病することになってしまった。
グループ展はもう2週間後に迫っている。夜中にコソコソ制作を進めた。
そんなこんなで3作品が完成!

…と、並べて写真を撮っていたら「展示するなら、縦2枚×横2枚の計4枚並べた方がバランスが良いよなぁ」と思い始めた。
4枚目、描くとしたら何だろう?縁起物といえば折り鶴だろうか?
ここでわたしは中学校時代を思い出した。いまや懐かしい「総合的な学習の時間」で、クラスみんなで和紙や折り鶴、そして折り鶴の発展形「連鶴」を作っていた時期があったのだ。
連鶴をキャンバスに貼りつけたら絵画になりますね!?
ということで、Amazonで千代紙を購入。カッターで切れ込みを入れ、20年ぶりの連鶴作りをスタートした。
たまたま、開催前最後の進捗報告ミーティングがあった夜で、通話の向こうのとくらちゃんに「どうかしてるぜ!」と言われつつ、2時間くらいで完成した。


キャンバスに載せたら彩がほしくなったので、アクリルで空を描き足した。
そして瞬間接着剤で貼り付け。16羽の鶴、一羽一羽のお尻に接着剤を付けてしっかり貼っていった。

数日前まで時間がない!と焦っていたのに、作品が増えることになったのが本当に我ながら謎だ。
多分寝不足とかだったのだと思う。どうかしてるぜ。
リアル知り合いに宣伝してみた
今回、作品制作以外に個人的にチャレンジングだったのが、このグループ展の宣伝だ。
せっかくリアルで展示をするのだから、たくさんの人に見てもらいたい。どうせならリアルの知り合いにも。
が、わたしは大人になってオンラインコミュニティに入ってからイラストを描き始めたので、大学までの友人や実家の家族、親戚などのリアル知人たちは、そもそもわたしが絵を描いていることを知らない。そこから説明しないといけない。
むちゃくちゃハードルが高かった。
悩んだがやっぱり集客したい気持ちが勝った。
インスタとFacebookを連携させ、まずは何食わぬ顔で過去作品をポストするところから始め、最終的にグループ展の宣伝もできた。
結果的に当日は両親、妹、姪っ子、叔母、そして夫と子どもたちが会場に来てくれた。
さらに、大学時代の友人も1人、足を運んでくれた。
普段、絵やイラストに触れていない人に見てもらえて、応援してもらえるというのはなかなかに幸せなことだなと思った。勇気を出して宣伝して良かったと思う。
当日の所感いろいろ&なぜか作品がまた増えた話
いよいよ設営日
5月12日(月)、設営日。
午後休を取って会社から会場に向かった。
設営に来たのは関東在住メンバー4名。終わりの時間は決まっている。あらかじめ作家各自でレイアウトを指定してもらい、会場では設営するだけにしてあったのはとても良かった。
70作近くの作品が一堂に会した光景はただただ圧巻の一言だった。



忘れ物がきっかけでできた新作
ちなみにわたしはこの日、ポストカードを家に忘れた。翌日の火曜日(会期1日目)の昼休みに会社を抜けて届けに行った。
その帰り、両国駅に向かう途中の国技館前の道は、相撲観戦に向かう人たちで賑わっていた。

背後にずらりと並ぶ色とりどりの幟と、花壇の鮮やかな花、初夏の日差し…
いやめちゃくちゃ描きたいですが!?!?
金曜に在廊しに来るときに持参したら追加で展示できますかね!?!?
その日の夜の寝かしつけ後、即iPadに向かって制作を始めた。金曜朝までに仕上げれば良いのだ。
完全にただの暴挙である。
で、仕上げちゃいました。


気合いと勢いだけで描いたので、魂がゴリゴリのモリモリに込められた作品になった。そしてわたしが設営日に忘れ物をしていなければこの新作は生まれていない。人生わからん!ただ楽しい!!
目の前で絵が売れた
会期4日目の金曜日からわたしも在廊した。
なんとこの日に初めてわたしの絵が売約された。あの連鶴である。

作品の感想をくださった上で購入までくれるなんて本当にありがたい。
最終日にはお絵かき仲間が大勢見に来てくれて、2作品をお迎えいただいた。

わたしの絵がだれかのお宅の壁を彩ることになった…と考えると大変に嬉しい。ありがとうございます。
まとめと今後のこと
会期が始まったら、終わるのはあっという間だった。
終わって振り返ると、わたし個人としてはいろいろと新しい挑戦ができて良かったし、絵を買っていただくという経験もできた。
また準備期間の役割分担もまさに適材適所という感じで、展示タイトル発案、ディスコードチャンネルの管理、フライヤーデザイン、題字の制作、作品キャプション制作、その英訳…とそれぞれが得意分野や経験を活かせたのもとても良かったと思う。天才しかいないのよこのチーム…
もちろん、作家それぞれの作品も素晴らしく、この中のメンバーとして切磋琢磨できたのも本当に良かった。
そんなわけで、初めて参加したグループ展が両国絵巻で良かったと心から思っている。とくら座長にも感謝と労いの気持ちでいっぱいだ。
今後もわたしはまだまだ描き続けると思うし、毎年1回くらいは対面イベントに参加していきたい。
今回アナログ作品制作の実績解除ができたので、次はつくしチームさん主催の原画市への挑戦を目論んでいる。
実はもうアナログ画材は買ってある。あとは描くだけ。
次回はどんな経験と実績解除ができるか、とても楽しみだ。
