Escape from Tarkov 医療メモ⑥
第1弾はこちら: Escape from Tarkov 医療メモ①
IFAK / AFAK
――「まとめて治す」医療が、判断を試してくる瞬間
止血の章では、
Tarkov において 重出血は即断が生死を分ける状態であり、
止血という判断そのものが医療になる、という話をしました。
では、
その止血を あらかじめ含んでいるように見える
IFAK や AFAK は、
どのような位置づけの医療なのでしょうか。
IFAK / AFAK は「万能医療」ではない
まず前提として、
IFAK と AFAK ができることは限られています。
軽出血の止血
重出血の止血
HP の回復
ここまでです。
骨折は治らない
ブラックアウトは解除されない
痛みも消えない
つまりこれは、
生存に最低限必要な処置だけを
一つの操作にまとめたキット
だと考えるのが正確です。
単体行為に分解すると、何をまとめているのか
IFAK / AFAK を、
これまで整理してきた単体行為に戻すと、
中身は非常にシンプルです。
Bandage(軽出血)
CAT / Esmarch(重出血)
AI-2(HP 回復)
これらを、
順番を考えなくていい形で一つにまとめている
それが IFAK / AFAK です。
重要なのは、
新しい医療行為を追加しているわけではなく、
既存の行為を「まとめている」だけ
という点です。
使用時間は同じ、違うのは「結果」
ここで、
ゲーム内の挙動として重要な点を
はっきりさせておきます。
IFAK と AFAK の使用時間に違いはありません。
使用モーションは同一
処理順も同じ
医療にかかる「時間」は同じ
違いが出るのは、
使い終わったあとに残る余裕です。
IFAK は「今死なないための医療」
IFAK を使った直後の感覚は、
かなり正直です。
出血は止まる
HP は戻る
しかし余裕は少ない
もう一度被弾すれば、
すぐに危険域に戻ります。
これは欠点ではなく、
IFAK が
「今この瞬間を生き延びる」ことだけを目的にしている
結果だと考えられます。
AFAK は「状態を安定させる医療」
AFAK は IFAK と、
できること自体は同じです。
違うのは、
回復量と継続力です。
AFAK を使うと、
出血が止まり
HP がより多く戻り
一度、状況を考え直せる
つまり、
医療に使う時間は同じだが、
医療後に持てる選択肢が増える
これが AFAK の本質です。
なぜ AFAK は「止血を含んでいるように見えるのか」
ここで、
多くの人が一度は抱く疑問に触れておきます。
止血帯が無い状況でも、
AFAK や Salewa を使えば
ゲーム的には止血が可能です。
これはつまり、
AFAK が止血という行為を実際に行っている
という理解は、決して間違いではありません。
ただしここで重要なのは、
AFAK が想定している止血の性質です。
即断の止血と、安定させる止血
現実の戦闘医療では、
戦闘中:
→ 止血帯で「今死なない」ための即断の止血後方・安全地帯:
→ 状態を再評価し、より安定した止血へ移行
という段階があると思われます。
AFAK が担っているのは、
この 後者の段階に近い処置だと考えると、
理解しやすくなります。
つまり、
止血帯:
→ 一時的に血流を止める行為AFAK:
→ 再出血しない状態へまとめ直す行為
という役割分担です。
ゲーム上では
止血帯を外す操作は存在しませんが、
AFAK を使うことで
「次の段階の止血状態」へ移行している
と見ることができます。
重要な分岐点:重出血中に AFAK を使うという判断
ここが、
IFAK / AFAK を理解する上で
最も重要なポイントです。
結論から言うと、
重出血中に AFAK を使うことは可能だが、
原理的には最適解ではありません。
なぜか
重出血は、
HP を削り続ける「進行中の状態」
です。
そして重要なのは、
IFAK / AFAK の使用モーション中も
重出血による HP 減少は止まらない
という点です。
つまり、
使用している数秒間も
HP は減り続け
回復処理が入るまで
ダメージが蓄積されます。
正解ルートと妥協ルート
ここで判断は二つに分かれます。
① 止血を先に行う場合
CAT などで重出血を即座に止める
HP の減少が止まる
その後に回復を行う
👉 HP ロスが最小
② 重出血中に AFAK を使う場合
使用中も HP が減り続ける
回復が入るまでに余計な HP を失う
👉 生き残れるが、余裕は減る
Tarkov がこの設計を許している理由
ここが Tarkov らしいところです。
このゲームは、
正解ルート(止血 → 回復)
妥協ルート(AFAK 一発)
その両方を成立させています。
これは、
判断を間違えたら即死
ではなく、
判断の質が、そのまま結果に反映される
という設計です。
この章のまとめ
IFAK / AFAK は
→ 生存に必要な最低限をまとめた医療使用時間に差はない
違いは回復量と余白
そして何より重要なのは
→ 重出血時の判断順序
止血が
即断の医療だとすれば、
IFAK / AFAK は
判断を省略できる代わりに、
判断の質を問われる医療
だと言えると思います。
次作はこちら: Escape from Tarkov 医療メモ⑦
※ この連作で扱っている内容の背景や実際のプレイ感については、
毎週金曜日に配信している配信内でも触れています。
文章とは少し違った形での理解の助けになると思いますので、
興味があればこちらも覗いてみてください。
▶ 配信はこちら: B.K. Gaming チャンネル
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