014. NovelJam2024参戦記(後篇)
こんばんは。
猫と暮らしし女、あなぐま すみです。
会社を辞め、現在、シナリオスクールに通いし39歳の女武者なり。
今回は、前回アップしたNovelJam2024参戦記の後篇になります。
前回、初稿完了どころか、メニエールの発作を発症してぶっ倒れたあなぐま。
まずするべきは、当然ですが、運営事務局さんと担当編集さんへのご連絡です。ぐわんぐわんに揺れる中、机にすがりつき、Discordを開きました。
・体調を崩してしまって、会場まで行くのが難しいかもしれない
・体調管理が至らず、本当に申し訳ない
・きちんとやり遂げたいから、お休みしたり離脱したくはない
・二日目だけ、リモートで参加させていただくことは可能か
という旨、ご連絡。
ご多忙にもかかわらず、運営事務局様はすぐに協議して下さいまして、
・今回は体調優先でリモートOK
・とはいえ編集さんと顔を突き合わせてのディスカッションができなくなってしまうので、二日目は運営事務局のほうで編集を担当する
というご連絡を頂くことができました。担当編集さんにも、運営事務局さんを介して、改めてお詫びをお伝え頂くことに。もう、申し訳なさと不甲斐なさで打ちのめされるばかりでしたが、皆様の優しさといったらよぅ……
ようやくめまいが収まってきたのが、二日目の昼頃。
担当編集さん交替に伴い、執筆する作品についても「水鳥さんが最も書きたいもので構わない」と仰って頂けたこともあり、悩んだ結果、書きかけていた初稿はポイして、一日目にはOKを頂くことができなかったボツ案のひとつを、作品化することに決めました。(それに伴い、初日にデザイナーさんとかためかけていた表紙デザインも、すべてやり直しに……。担当デザイナーの石川龍之介さん、本当にご迷惑とご負担をお掛けしました……)
Discordの履歴を確認するかぎり、あなぐま、午後12時46分に、ようやく着手を始めたもようです。まあもうこの時点で、全会場中で進捗がびりっけつだったことには間違いがない。なにせ一日目はすべて水泡に帰しているのだから。
ただ、プロットを見ていただいた運営事務局さんに「大丈夫ですよ、面白いと思います!」と背中を押して頂けた、ということもあり、ゆうべの震えが嘘のように、指がすらすら動きます。16時前に「進捗はどうですか」という確認を頂いたときなんて、この女、「今の時点で半分程度、着地見込1万字弱です。18時頃には初稿があがりそうです」とドヤ顔で自信満々に答えています。
しかし、皆さん、ご存じですか。
世の中には、見通しの甘い人種というものが少なからず存在することを。
私が来た!!!!!!!!!!
※オールマイトに謝れ
そう、また来ました、めまいの二波。
ボイスチャットでのデザイナーさんとの打ち合わせを終えたら、また視界がぐるん・ばいん・ぐるん・ばいん。
「横になります」「作業再開から1時間ほど、初稿完了までお時間いただくことになりそうです、申し訳ございません」……
運営様からは、「21時には会場撤収しますが、それ以降は事務所でお付き合いできますよ!」とのなんとも頼もしいお返事。
確認したと同時、でろんとゲル状になってデスクから崩れ落ち、ベッドにもたれたところで、記憶が途絶えます。
二波のめまいがおさまったのは、20時過ぎ。
誰だ「18時頃には初稿があがりそうです」とのたまったのは。戦犯すぎるだろうが。
その後も、断続的なめまいにオエップしながら、結局私の初稿があがったのが、その夜の――――23時半。

大馬鹿者、ここに極まれり。
もう、こんな時間から編集をお願いするなんて、常識的に考えてとてもできない。荒削りの文章のままでも、これは自分が招いたこと。せめてできることはやらないと、まずは誤字脱字チェックから……と、しわしわのヨボヨボになりながらドキュメントを見直していたところ、Discordに通知が。

もう、比喩ではなく、ぼったぼた、涙が出ました。
こんな時間からでも、お付き合いして下さるのかと。もともとはあなぐまのメンタルがよわよわで、技量不足・体調管理不足でこんなことになっているのに、ただでさえ運営でご多忙なのに、その上こんなイレギュラーな著者の編集を、まさかこんな時間からスタートしてくれるのですか……!?
涙で霞む画面に、あなぐまは唇を震わせながら、こう返しました。

ォオーーーイ!!!!
わたしがこう返しちゃったら、みんな付き合わなきゃいけなくなるじゃん!!!!ばかかよ~~~~~~!!!!!(机、ダン!ダン!)
頭が冷えているいまならばそうわかるのに、このときはもう、脳みそがよぉ、ゼリーになっちまってたんだよ……
運営の皆様、本当に申し訳ありませんでした……
愚かなあなぐまのせいで、徹夜ほぼ確定となった運営の皆様。ここからは、運営さんから頂戴したFBをオンタイムで原稿に反映し、書き換えていくフェーズへ。
そしてこの戦いは――――午前4時まで、ぶっ続けで行われたのだ。
わたしはいいの、だってわたしのせいだもの。でも、運営さん……運営さんは……ぇええおおおん……(言葉にならない嗚咽)
ただでさえくたくたでしょうに、まったく嫌な反応ひとつみせずに、真夜中とは思えない恐ろしい速度と精度で、あなぐまの拙いドキュメントに爆速でコメントを残していってくれる運営さん。しかもすべてが的確で、欲しい言葉、痒いところ、全部きっちり届けてくださる。場合によっては、褒めてもくれる。「ここが好きです」「この表現はGood!」とか、ところどころに見える形で残してくれる。
後半、もう、ずっと泣いてました。あまりにも、奇跡のような体験をし過ぎていて。あなぐまだけが、こんな体験を享受していていいのかと。
同じころ、同じく徹夜(せざるを得なくなってしまった)のデザイナー・石川さんからも、表紙デザインがあがってきました。
その表紙がこちら!

石川さんからは、プロットやログラインを読んでいただいた段階で、
・切なくてじんわり胸にくるような作品の雰囲気を出しましょう
・タイトルは、フォントを流線っぽく配置するのはどうか
・主人公たち(子ども)が手をつないでいる姿を中央に
・エピローグを想起するような、夜明けの空や色合いを使う
・繊細で透明感のある感じを前面に
というようなご提案をしてくださっていました。
ただあなぐまが、そこにどうしても、
・横断歩道が意味不明に配置されているようなデザインを入れてほしい
・タイトルはシンメトリーで、冷たく機械的な印象になるようにしてほしい
というお願いをして、諸々を総合勘案して下さった結果、今回この表紙を仕上げてくださったのです。せっかく繊細さや透明感を提案してくださっていたのに、このあなぐまという生きものは……
中でも横断歩道に関しては、乱雑に配置することによってごちゃごちゃ感が出てしまうことを懸念されたとのことで、かなりご苦労をおかけしたようです……。
ちなみに、なぜ横断歩道を意味不明に配置してほしかったかというと、今回の会場テーマにもある「デラシネ」の要素=「どこにも行き場がなく、たどり着けない」という概念を取り入れたかったことと、「道はここにある!」と思って信じて進んでいた子どもたちが、自分たちが踏んでいた歩道はただ地面に描かれていた絵に過ぎなかった、という絶望感の象徴にしたかったからです。
このあたりは、別途、拙作「まもののまもの」を語るnoteをアップして、語らせて頂きたいと思います。
石川さんにデータを送って頂いた瞬間、また、滂沱と涙が流れました。あまりにも美しく、あまりにも惹きこまれる。そしてあまりにも多方面に迷惑を掛けている。(本当に)
運営事務局さんも、石川さんも、結局、あなぐまのせいで仮眠をとるどころか、バッキバキの完璧に徹夜になってしまったそうです。もう、お詫びのしようがない。腹を切るだけでは足りない。恐縮しきりのわたしに、総合Pの波野さんがこう言ってくださいました。

こうして、多方面に迷惑を掛けながら午前4時まで奮闘した拙作は、その後二時間程度かけてセルフパブリッシングデータへと変換され、無事、最終日である三日目の午前十時に、校了となりました。
みんな
出版できたよおおおおおおおおお!!!!!!
BCCKSの本棚に拙作が並んだときの感動は、ひとしおでした。20年以上同人活動をしてきて、百冊以上は同人誌を出しているあなぐまですが、書影が出た瞬間、ここまで脳汁がどばどばに出るような刊行物が、はたしてあったでしょうか。いや、ないね。
……あったかもしれないけど、大体前後の徹夜で忘れてるから……(急に自信を無くす)
そんなわけで、NovelJam2024、およそ一日半で発刊までこぎつけた拙作「まもののまもの」は、BCCKS、Amazonkindle、楽天ブックス等で好評(?)発売中です!BCCKSでは、紙本で注文することもできますよ!1万字程度ですので、さくさくっとお読み頂けるかと思います!
タチヨミ、ご購入は以下から!
みんな……頼む、買ってくれ……あわよくばBCCKSでレビューなんかもつけてやってくれ……
請求は俺にくれればいいから……(不正)
ちなみに、以下のnote記事で、ありがたいレビューと考察も頂戴しちゃいました!
「実際、お前がそこまで迷惑を掛けて書き上げた『まもののまもの』って、どんな話なの?」というところは、また追って、noteで投稿させて頂ければと思います。
今後の展開としては、きたる12月15日に贈賞式があり、優秀な作品には優秀賞・各審査員賞が、また編集さんやデザイナーさんのMVPの方にも賞が授与される予定です。
審査員の先生方は、以下の四名。
藤井大洋先生
内藤みか先生
高橋文樹先生
鈴木美和子先生(新潟会場のみ)
※順不同です
ビッグネームが過ぎるやろ……
あなぐまはもう、今回イレギュラーを生み出しまくってしまった戦犯、いや、特級呪霊なので、賞が頂けるなんてことは微塵も思っ……いや、飴ちゃんひとつぶんくらいの参加賞がもらえたりしないかな、とは思っていますが、兎にも角にも、学生の身でありながらNovelJamに参加ができた・ぶっ倒れつつも本が発刊できた、というだけで、本当に本当に、端から端までが得難い経験になりました!
NovelJam、最ッ高~~~~でした!!!アドレナリンぶっしゃーーー!!!
全作家志望みんなこのイベントを通っておいて損はないぞ、マジで!!!!
でもできれば、徹夜が楽勝な若いうちがいいと思うぞ!!!!マジで!!!
おねえさんとの約束だ。
