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巨大産業をアップグレード。リアル×テックで切り拓く産業創造 

「建設業を最適化し、人々を幸せに。」をミッションに掲げ、リアル×テックのアプローチで建設業のアップグレードに挑むBALLASは、SMBC EdgeおよびZ Venture Capitalを共同リード投資家として、シリーズBラウンドの資金調達を完了しました。
本記事では、SMBC Edgeの安藤氏、大江氏をお招きし、お二人から見たBALLASの強みや、今後の事業・組織に対する期待について、BALLAS代表の木村、COOの中西を交えた四者座談の模様をお届けします



対談者プロフィール 


株式会社SMBC Edge Director 安藤 雅明様
日興シティグループ証券・SMBC日興証券の投資銀行部門にて、IPOを含む株式引受やM&Aアドバイザリー業務に従事。12年7月から三井住友海上キャピタルにて、国内外のスタートアップ40社超への投資を実行。22年4月からパートナーに就任し、ファンド運営をリード。25年10月からSMBC Edgeに入社。様々なバックグラウンドを持つ仲間とともに、「新たな産業創造を通じた日本の再成長の実現」に向けて挑戦中。

株式会社SMBC Edge 企画部  大江 ミーヨ様
JACリクルートメントにてコンサル/IT領域を中心とした両面型の採用支援に従事。その後、インド発スタートアップOYOの日本立上げに参画し、組織拡大における採用・人事制度設計・組織基盤構築を幅広く経験。その後、スタートアップに特化した人事・組織コンサルタントとして独立し、国内外スタートアップの採用・組織デザイン戦略を実行。欧州MBAを経て、2025年9月よりSMBC Edge入社。


“産業創造” スタートアップと共に描く、新しい日本経済のかたち

木村:BALLASへの出資の背景をお伺いする前に、SMBC Edge様がどのようなベンチャーキャピタル(VC)なのかご紹介いただけますでしょうか。

安藤:SMBC Edgeは、2025年10月に三井住友銀行傘下の新しいスタートアップ支援の会社として設立されました。

これまでの金融系VCと異なり、SMBC Edgeでは、業種や領域にとらわれないスタートアップや新規事業への出資を行うと共に、従来は踏み込みきれなかった事業開発支援にも本格的に挑戦していきたいと考えています。
私たちが掲げているキーワードは「産業創造」です。かつて銀行が国の政策と歩調を合わせながら産業を育ててきたように、現在の日本経済においても、スタートアップとともに新しい事業を生み出していく存在が必要だと感じています。
メガバンクならではのアセットを生かしながら、スタートアップらしいスピード感で動く。その両立に本気で取り組んでいるのが、SMBC Edgeです。

SMBC Edge Director 安藤様 / 大江様

時価総額1,000億円規模──巨大産業に挑むBALLAS

木村:銀行系のファームでありながら、意思決定のスピード感には正直驚かされました。今回の投資にあたり、どのあたりに「スケールする会社になる」と判断されたのでしょうか。
安藤:重視したのは大きく二点あります。
一つは、事業をどういうスケールで捉えているかという思考の大きさ
もう一つは、その構想を現実の事業として積み上げていける実行のリアリティです。
建設という領域そのものが、日本経済の中でも非常に大きな産業ですが、BALLASはその中で、時価総額1,000億円を優に超える構造を捉えています。

特に印象的だったのは、リカーリング収益として機能しているトランザクションモデルにとどまらず、それをマーケットプレイスへと進化させ、最終的には建設業のサプライチェーン全体を自動化していく構想を描いている点です。

単に市場が大きいという話ではなく、そのスケールを取りにいくための戦略や打ち手が、最初から具体的に設計されている点に強い可能性を感じました。また、構想を描くだけで終わらせず、どうやって事業として成立させ、どうスケールさせていくのか。その道筋が非常に現実的なのです。そこが、今回の投資判断において大きなポイントでした。

BALLAS CEO木村 / COO 中西 

木村:安藤さんから見て、BALLASは建設業界の中で、どのようなポジションを取っていく会社だと見ていますか。

安藤:建設業界全体の生産性が上がりにくい背景には、多重請負構造をはじめとした業界構造そのものの課題があります。

BALLASは、その構造に対して、局所的な業務改善ではなく、業界全体をどうアップデートするかという視点で向き合っている点が非常に特徴的だと感じています。

ともすれば、業務改善に特化したサービスとしてスモールスタートする選択肢もある中で、BALLASは流通プロセスに深く入り込みサプライチェーン全体の最適化に取り組んでいます。この「産業の中に入る」ことは、簡単にできるものではありませんし、だからこそ大きなインパクトを生み出せると見ています。

これまで私は、金融とテックを融合させて社会構造に変化を起こしてきたマネーフォワードさんや、医療とテックを掛け合わせて産業をアップデートしてきたメドレーさんなどを見てきました。
産業は異なりますが、社会構造そのものに踏み込み、テクノロジーで変えていこうとするスタンスという点で、BALLASにも同じユニークさと伸びしろを感じています。

この産業に、このアプローチで、このチームが本気で挑む。
そう考えたときに、非常に大きな成長余地があると判断しました。

ドメインと多様性を武器に──100人規模へ進化する組織設計

中西:SMBC Edge様は「投資」と「事業開発」を両輪で回していくベンチャーキャピタルだと理解しています。

弊社は2026年に、組織が100人規模を超えるフェーズへと入っていきます。これまでは木村を中心にスピード感を持って事業を進めてきましたが、今後は権限移譲を進め、自律的に意思決定できる組織づくりが欠かせません。
そうした中で、これからさらにスケールしていくフェーズにあるBALLASに対して、どこまでハンズオンで関与いただけるのでしょうか。

SMBC Edge Director 安藤 雅明様

安藤:成長する組織には、必ず強いミドルマネージャーが存在します。
ただし、スケールの過程でその層に過度な負荷が集中してしまうと、組織全体のスピードや意思決定の質が一気に落ちてしまう。これは、これまで多くの成長企業を見てきた中で共通して感じてきたポイントです。

だからこそ重要なのは、個々人の頑張りに依存するのではなく、ミドルマネージャーが余力を持って判断・実行できる状態を、仕組みとして早い段階から用意しておくことだと考えています。ここを後回しにすると、組織が大きくなったときに必ず歪みが生じてしまいます。

SMBC Edge 大江 ミーヨ様

大江:その前提に立ったうえで、私たちが事業開発や組織づくりの支援で意識しているのは、属人的な判断から、どこにいても同じ基準で意思決定できる状態へ、いかに移行できるかという点です。

シリーズAまでは、優秀な経営陣と少数精鋭のチームによる判断でスピーディに進めることができますが、これからは高い基準を保ったまま組織を拡大していくフェーズに入ります。そのためには、判断軸の言語化や役割設計、意思決定プロセスの整理といった要素を、事業の成長と並行して設計していく必要があります。

また、組織をスケールさせていく上では、数年先を見据えた組織設計も欠かせません。こうしたテーマについては、必要に応じて外部パートナーとも連携しながら、BALLASと継続的に議論し、実装まで伴走していきたいと考えています。


中西:現状では、社員構成はものづくり関連の業界出身者とそれ以外がほぼ半々です。
業界出身者の持つドメイン知識や業界への使命感が事業の大きなドライバーになっている一方で、異業種から参画してくれたメンバーは、これまでにない視点や考え方をもたらしてくれています。

今はこのバランスがうまく機能していますが、組織が拡大していく中で、どのように進化させていくべきかは簡単に答えが出るものではありません。この点についても、これからSMBC Edge様の皆さんと一緒に、ブラッシュアップしていければと思っています。

地場ローカルサプライチェーンに活気を – SMBC EdgeとBALLASの挑戦

中西:事業面での連携についても伺えればと思います。
建設業は、各地域に根ざした製作工場によって支えられてきた、地場ローカルのサプライチェーン産業です。一方で、製作工場の多くが事業承継の課題を抱えており、後継者不足などを背景に、技術や実績がありながらも閉業を選ばざるを得ないケースが増えています。

私たちは、こうした状況に対して、BALLASという事業が製作工場の経営の持続可能性を支える一つの選択肢になれると考えています。単に案件をつなぐだけでなく、安定した受注や継続的な協業を通じて、地域の製作工場が事業を続けていける環境をつくっていきたい。
ただ現実には、全国に点在するパートナー工場様の中には、営業リソースが十分でないところも少なくありません。たとえば、ホームページを持たず、これまでの信頼関係だけで仕事を続けてこられた工場も多くあります。

こうした背景を踏まえたときに、SMBC Edge様、そしてSMBCグループのネットワークを活かした支援など、どのように考えられますでしょうか。

安藤:そうした取り組みは、私たちの支援の中でも非常に重要なテーマだと考えています。

製作工場の承継や閉業の問題は、個々の企業の事情にとどまらず、産業全体の基盤に関わる課題です。技術や実績がありながら、経営を続けられないという理由で現場が失われてしまうことは、日本のものづくりにとって大きな損失だと思っています。

その点で、銀行が持つ全国規模のネットワークや地域との接点は、大きな意味を持ちます。単に取引先を紹介するということではなく、安定した受注機会や継続的な関係性をつくることで、製作工場の経営が中長期的に成り立つ状態を支えていく。そうした役割を、BALLASと一緒に担っていけると考えています。SMBCグループならではの信頼や地域との関係性を生かしながら、現場に近いところまで踏み込み、事業連携を進めていきたいですね。

(左から)BALLAS木村、中西、SMBC Edge 安藤様、中村様

木村:最後に、BALLASの今後についての期待もお聞かせください。

安藤:シリーズBの調達を経て、これからは資本・組織・事業を三位一体で回す経営サイクルに、本格的に入っていくフェーズだと思います。

そのサイクルがしっかりと回り始めることで、次の成長ステージがより明確になっていきます。私たちも同じ船に乗るパートナーとして、事業開発のKPIを共有しながら、意思決定や実行の部分まで踏み込み、継続的に伴走していきたいと考えています。

大江:BALLASは、建設とテクノロジーを掛け合わせたリーディングカンパニーとして、日本を代表する存在になれると信じています。

建設現場が抱える課題は国が違っても共通する部分が多く、将来的にはグローバルを視野に入れた成長も十分に期待できると思います。

私たちとしても、仲間づくりや育成、組織づくりを含めて、事業の成長を下支えするサポートを続けていきます。

動画版はこちら


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