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CD 根本昌明 奇跡の「第九」

 今日CDが届いた。ギリギリの生活なので中古で購入。すみません。ジャケットの根本さんの表情が素晴らしい。仁王のようだ。

 早速CDを聴いた。この歳になって初めて第九を真剣に聴いた。特に第4楽章の一体感がすごい。浄化された。

 バッハには教会という場があったけど、ベートーヴェンはそこから外に出て、もっと広く民衆そのものに訴えかけたい想いがあったのだろう。

 それは、仏教が鎌倉時代に入って、国家や僧侶中心だったものから民衆にも開かれた教えへと広がっていった流れにも、どこか通じるものがあるように感じる。柳宗悦「南無阿弥陀仏」をちょうど読んでいたから、そんなことが浮かんだ。


 物語でいえば、レ・ミゼラブルの世界観が浮かぶ。ジャン・バルジャンのように、権力に抗いながらも人間の自由や尊厳を求めていく姿。

 第4楽章では、一瞬サーカスのような賑やかさも感じた。この楽章では、街の広場で人々が集まり、自然発生的に音楽が広がっていくようなイメージがある。人類の平和を夢見て歌っているうちに、気がつけば夜が明けて、朝日に照らされていた。そんな光景が浮かぶ。

 第2楽章は、特にティンパニーの響きが大砲のように聴こえる。ジャングルでのサバイバルのような躍動感がある。調べたら、ベートーヴェンの時代はナポレオン戦争の只中にあり、そうした時代の空気が反映されているのかもしれない。今の社会情勢にもリンクする音楽だ。

 時折聴こえる指揮者・根本さんの唸り声や足音も凄まじく、まさに全身全霊で音楽に向き合っていることが伝わってくる。そして、第4楽章後半のソリスト4人による歌のアンサンブルの緻密さも素晴らしかった。

 交響曲という枠を超えて、ミュージカルや演劇のような総合芸術。歌い、演奏し、演じ、踊ることで、人類普遍の幸福を音で探求しているように感じた。

 ベートーヴェンのことを、もっと知りたくなった。

 根本さんの音楽は人間ベートーヴェンを感じさせてくれる。ベートーヴェンってこんな人だよね?っていうリアリティが伝わってくる。それは何よりベートーヴェンに通じる孤独を根本さん自身が心底経験し乗り越えてきた、というのがあるんだと思う。

 これは生で聴いたら、一体どうなってしまうのだろう。。。

 4/29(水・祝)レーベンバッハ管弦楽団_第4回 世界平和音楽祭「第九」@海老名市文化会館 大ホール
コンサートの詳細は下記リンクより。是非!


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