一流のリーダーの特徴、それは「シンプルなルールを創る達人」
会社には、様々な方針があります。
組織人は、会社方針、事業方針、部門方針を頭に叩き込んで日々の仕事をこなさなければなりません。
ほかにも守らなければいけなことがあります。
事細かに決められたガバナンスやコンプライアンスの遵守。
行動指針や、現場だけで決められた工程ルール。
日々忙しく仕事に追われながら、沢山のルールを頭に置いて仕事をこなしているのですから、ストレスが溜まるのは当たりまです。
今日は、成果をあげるためのルール作りについてお話しします。
1.リーダー不在の現場では何が起こるのか?
TVのニュースでは、連日ウクライナの悲惨な戦場を映しています。
本当に、このような悲惨な戦争は一刻もはやく収束してほしいと心から願うばかりです。
私は戦場を見るたびに思うことがあります。
これは、ウクライナ兵もロシア兵も同じ状況のはずですが、ニュースを見る限りウクライナ兵士のほうが統率がとれているように感じます。
恐らく、ウクライナ兵士は敵と対峙したとき、自分のミッションをリーダーと共有し、リーダーがいなくても自分のやるべきことが分かっているからこの結果がでているのではないでしょうか?
対してロシア兵士は、ミッションの共有が希薄な状態で戦場へ送られているとすれば、このような劣勢も頷けます。
2.フランシスコ・ザビエルのセルフマネジメント
だれでもフランシスコ・ザビエルという名前は聞いたことがあると思います。
1540年 スペインに大航海時代が訪れ、イエズス会のザビエルはカトリックを世界に広めるためにインド、インドネシアに渡り、1550年に日本に渡来して布教活動をやった人です。
スペインから遠く離れたアジアの国で、たったひとりで布教するためにイエズス会の総長イグナシオは、こんなミッションをザビエルに与えました。
「自分の頭で考え、問題を解決しながら、人々の魂を救う道を探りなさい」
ザビエルはこのミッションに従い、インドでは下層カーストと同じボロを着てインド音楽に合わせて道端で伝道したり、日本では豪華な衣装を着て領主に謁見して、その国々の風土、習慣に合わせてミッションを遂行しました。
つまり、リーダーの単純明快な「人々の魂を救う道を探りなさい」とういうミッションに柔軟な戦略戦術を立てて成果をあげました。
3.なぜ渡り鳥の群れは、隊列を崩さず飛べるのか?
夕暮れに空を見上げると、鳥達が一糸乱れず隊列を作って飛んでいます。
言葉も通信手段もない鳥たちが、なぜあのように美しい編隊を組んで飛べるのかずっと疑問を持っていました。
しかし、先日その疑問に答えてくれる書籍がありましたので、ご紹介します。
コンピュータグラフィックス を 研究 する レイノルズ は、 鳥 たち の 一糸 乱れ ぬ 動き に 興味 を もち、 群れ を シミュレーション する ため に「 boid( ボイド)」 という プログラム を つくっ た。
-中略ー
「 ボイド」 に 与え られ た ルール は 三つ だけ だ。
1 隣 の 鳥 に 近づき すぎ ない
2 隣 の 鳥 から 離れ すぎ ない
3 隣 の 鳥 と 動き を 合わせる
すると、 本物 の 鳥 の 群れ と 同じ 動き が コンピュータ 画面 の 中 に 再現 でき た の だ。
ー中略ー
この ルール に したがう と、 一人 では 無理 な こと も 成し とげ られる という こと を、 鳥 たち が 証明 し て いる。
もし、 ムクドリ が 一 羽 で 自由 に 飛びまわれ ば、 天敵 の タカ に すぐ 捕まっ て しまう だろ う。
ドナルド・サル; キャスリーン・アイゼンハート. SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える 三笠書房
鳥たちの一糸乱れない隊列は、複雑なルールが潜んでいるようで、実はたった3つのルールで成立していたとは驚きです。
4.ルールを作る意味
ルールを作る目的は、ビジョン、ミッション、バリューを組織のメンバー全員で共有して成果をあげる事です。
しかし、昨今のガバナンス、コンプライアンスを見ると、覚えきれないほどの事細かなルールが書かれています。
これは守るべきルールというより、エビデンスとして作られたものに思えてきます。
それより沢山のルールをシンプルなルールに集約できれば、皆が守り、行動し、成果を上げられるルールになるはずです。
そういえば、昭和時代の親たちの常套句がありました。
「世間様に申し訳ない」
「ご近所様に迷惑をかけちゃいけないよ」
子供のころに悪戯して怒られたとき、この言葉を言われただけで自分のしでかしたことの意味を理解できました。
素晴らしいリーダーとは、自分がいないときでもメンバーが正しい行動ができるルールを作れる人ということではないでしょうか?
皆さんはいかがお考えでしょうか?
