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【有力馬紹介・予想】2025🇬🇧国際S(現地8/20 15:35発走)

来週20日(水)、ダノンデサイル号が出走する🇬🇧国際S(英インターナショナルステークス)が開催されます。過去にはゼンノロブロイ号ら3頭の日本調教馬が挑戦して未勝利も、2着1回、5着1回と相性は良さそうです。コースも他の欧州の競馬場と比べると起伏が少なく、適性的にも(あくまでアスコットやロンシャンとの比較の上では)向いているレースと評価できるかもしれません
そんな国際Sを観に、来週ヨーク競馬場を訪れますので、過去の傾向と今年の有力馬について、下調べの内容をシェアします。


近3年の上位馬の傾向

まず、直近3年の優勝馬と2・3着馬について、いつものようなフォーマットで父、母父、調教師、馬主、馬齢、臨戦過程をまとめています。

ミスプロ系も活躍

まず、血統に関して、欧州ではノーザンダンサー系による支配が圧倒的というイメージがありますが、このレースに関しては、前述のコースの起伏の少なさもあってか、ミスプロ系(特にDubawi系: 薄緑地太斜字)の活躍も目立ちます。特に2022年は2着・3着がミスプロ系、1着バーイード号も母父ミスプロ系と上位を独占していました。
ノーザンダンサー系も勿論有力で、特に、父又は母父がGalileo系(橙地太字)、Danzig系(橙地斜字)又はNureyev系(橙地太斜字)の馬が好走しています。

オブライエン師&ゴスデン師が優勢

コースや血統が欧州っぽくないのと対照的に、調教師は極めて英国的で、オブライエン師、ゴスデン師といった名門厩舎が優勢です。我らが岩田望Jが渡英中にお世話になっていたハガス師(22年バーイード号)も名門として知られており、このあたりの厩舎が順当に勝ちを重ねている一方で、オブライエン師と双璧を成すはずのアップルビー厩舎はここ3年上位入着なしと苦戦しています。

3~5歳の牡馬・騙馬が好走

牝馬はそもそも登録が少数というのもありますが、近3年で上位入線はナシュワ号のみという状況で、彼女ほどの名牝でなければ軽視可能でしょう。
牡馬・騙馬が中心となりますが、その上で馬齢についてはばらつきが大きく、上位が3歳馬に独占された昨年のような年もあれば、古馬が上位を独占した2022年(そもそも3歳馬は1頭のみ出走)のような年もあります。

前走英国内GI優勝馬が中心

ローテーションについては、前走で英国内のマイル中距離GIを勝利している馬が近3年順当に優勝しています。
本レースは、約2100mと中距離帯に属するレースですが、再三述べているとおり、非常に起伏の少ないコースであることも影響してか、バーイード号やパディントン号のようなマイル路線からの転戦も軽視できません

2025年の有力馬

当初はField Of Gold、Minnie Hauk、Calandaganら日本でも知名度の高い有力馬が多く予備登録しており、今年のベストレース候補になるかと期待されていましたが、欧州しぐさで次々に回避。執筆時点でなお登録されている馬の中でも、牝限GI連勝中のWhirl(翌日のヨークシャーオークスにも登録有)、英愛ダービー制覇のLambourn(同日のセントレジャー前哨戦に出走見込)、昨年の英チャンピオンS覇者Anmaat(良馬場なら回避∧当日良馬場見込)の3頭は回避見込みです。
これらを除いた上位人気馬4頭の血統等について、過去の傾向を踏まえてみていきます。実績的に抜けているエクリプスS・プリンスオブウェールズS組に、ダノンデサイル号ら他路線組が割り込むことができるか否かといった構図です。

我らがダノンデサイル号の好走に期待

Delacroix

エクリプスSを制したドラクロワ号

今年の🇬🇧ダービーでは本命視されながらも見せ場なし。その後捲土重来を期したエクリプスSで見事にGI初勝利を飾りました。前走英国内GI勝利馬、という要件を唯一満たす有力馬であり、かつクールモア×オブライエン厩舎のタッグとスキがありません。同厩の2頭(Lambourn、Whirl)は前述のとおり回避濃厚のため、おそらくはムーアJとのコンビも継続され、これら生産者・調教師・騎手の3者にとって、前年シティオブトロイ号からの連覇がかかっています。
血統面では本レースと相性の良いドバウィ系に属し、母父ストキャ系もシティオブトロイ号(父Justify)との共通点を感じさせます。前評判通り、文句なしの本命馬でしょう

Ombudsman

前走エクリプスSでは直線抜けだしたものの、ドラクロワ号にクビ差差し切られ2着。ただし、今回は斤量差が約1kg縮まります(前回: オンブズマン約61kg - ドラクロワ約56.5kg = 約4.5kg → 今回: 61 - 57.5 = 約3.5kg)。
GI初戴冠となった前々走プリンスオブウェールズSでは、直線で一時進路が詰まりながらも、AnmaatやLos Angelesら実績馬を鎧袖一触。鞍上もドラクロワ号に目標にされる展開を回避するでしょうから、逆転の目は十分あると考えています
もっとも、前走は最後平坦になったところで一気に差されており、この点は不安材料です。アスコットやサンダウンのように長い上り坂のある最終直線で、他馬との馬力の違いで突き放すスタイルを得意としている馬のように見受けられ、これを前提にすると、今回の平坦コースがどちらに転ぶかはなんとも言えないところ。同じく最終直線が平坦な🇫🇷ロンシャンや🇫🇷ドーヴィルでの勝利経験はありますが、いずれも相手関係が弱かったころの話で、ドラクロワ号のようなスピード型の一線級相手に後ろからのんびり構えて勝てるのか、このあたりの駆け引きにも注目です。
血統的にはドラクロワ号と同じくドバウィ系で、所属もゴスデン厩舎と本命馬と遜色なし。クールモアのライバルであるゴドルフィンも、20年ガイヤース号以来の勝利を目指して本気の様子。わざわざ他国調教馬(🇫🇷ファーブル厩舎)のBirr Castleをラビット役として追加登録してきており、勝負気配を強く感じます

ダノンデサイル

我らが日本ダービー馬。皐月賞直前除外からダービー制覇という美しいストーリーは旧主戦横山典Jの哲学を感じさせるもので、そうした馬優先の思想が、前走ドバイSC制覇にも結びついているのでしょう。ここで前年🇬🇧国際S2着馬(カランダガン号)と5着馬(ドゥレッツァ号)を従えて勝利している点は強調材料です。
特にカランダガン号は、のちにKGVIQESを制するなど現在の欧州中距離路線の中心となっている一頭です。同馬は本格化以降、2着での取りこぼしも目立ちますが、多くは僅差であり、1馬身以上離された相手は他にシティオブトロイ号(24🇬🇧国際S: 1馬身差)しかいません。これを踏まえると、距離が異なるとはいえ、1と1/4馬身差離したダノンデサイル号の爆発力は本物だと思います。上述のドラクロワ号とオンブズマン号が牽制し合ってくれるなら一発も、と思いましたが、カランダガン号を下している点で、そのような油断をしてはくれないかもしれません笑
血統面では、欧州では非主流のターントゥ系のため、過去の上位馬の傾向とは一致しませんが、脂の乗った4歳牡馬で前走GI勝ちしている点はプラス要素です。くどいですが、本レースは名マイラーも制しているほどスピードが要求されるレースであり、その点については日本ダービー馬にも分があるでしょう。
毎度のことながら、当地で馬券を買うつもりは一切ありませんが、エイシンヒカリ号、モーリス号、ラヴズオンリーユー号以来(?)となる海外GI連勝、日本調教馬による英混合中距離GI初制覇を成し遂げ、ベリーベリーホースが日本競馬史に名を刻むことを期待しています。

See The Fire

24🇬🇧チャンピオンSに出走するシーザファイア(3着)

前述のとおり回避濃厚であるWhirlを除けば、現状唯一の牝馬となるシーザファイア号が、ダノンデサイル号に次ぐ4番人気に推されています。
ただ、この人気は、3走前に同じヨーク競馬場2100mで、2着に12馬身差を付けて圧勝したパフォーマンスに引っ張られている印象です。あくまで牝限GIIですので、相手関係がかなり楽だった点には留意すべきで、同馬自身もGIでは善戦止まりです。
父ダンジグ系×母父ドバウィ系はオンブズマン号の逆パターンで、欧州色が強い血統です。硬い馬場でも渋った馬場でも大崩れしない万能性はポイントで、上位勢の重馬場経験の少なさを踏まえると、天気次第(曇/晴予報)では波乱もあり得るかもしれません。(その場合はアンマート号が出走してきてしまうので、ヨーク巧者ぶりがはまらないと、いずれにせよ力関係的に厳しい気もします。)前走フラッグスタートで手間取った影響がないのであれば、危険な一頭です。