※音声・動画解説あり_12月2日(火)モーサテまとめ~日銀!11ヶ月ぶりの利上げか⁉️日銀とFRBの今後の行方~
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12月2日(火)朝の相場まとめ
ニュースモーニングサテライト
おはようございます。12月2日火曜日の放送内容をもとに、投資家向けに相場の流れを整理してお伝えします。放送の「話口調の流れ」をできる限り再現しつつ、初心者にも分かりやすく記載しています。
■ オープニング
番組冒頭では、
「しばらく日銀の利上げをにらんだ物色が意識されるかもしれませんね。」
とのコメントがあり、日本株を取り巻くテーマとして“日銀の利上げ観測”が引き続き市場心理に影響している点が示されました。
日銀の利上げ観測が強まると、
円高方向へ振れやすい(※金利上昇は通貨高につながりやすい)
内需株が注目されやすい
といった傾向が意識されます。
■ 米国株式市場(取引時間中の1日の値動き)
続いて、現在も取引が続く1日のニューヨーク株式市場の株価が紹介されました。

1日のNY株式市場は 3日ぶりの反落。
ダウ:47,289ドル(−427ドル)
ナスダック:23,275(−89ポイント)
S&P500:6,812(−36ポイント)
● セクター別騰落

上昇:エネルギー、情報技術
下落:公益、資本財、ヘルスケア
先週まで5日続伸し、特にダウは5日間で1,900ドル超の上昇となっていたため、週明けは利益確定売りが出やすく、上昇基調はいったん一服。
過熱感(※短期間に上昇し過ぎた状態)が意識され、12月相場はマイナス圏でスタートしました。
また、暗号資産市場の売り加速が株式市場にも波及し、リスク回避の動きが広がった点も下押し要因となりました。
■ 為替動向
為替市場では、

日銀の植田総裁の発言が材料となり、
年内利上げ観測が強まる
これを受けて、ドル円は154円台半ばまで円高が進む場面がありました。
現在は 155円40〜50銭台近辺で推移。
円高方向への振れは、海外投資家による日本金利の意識が強まっていることを示す動きと言えます。
■ ニューヨーク市場の詳報
NYからのリポートでは次の要点が伝えられました。

● 先週までの上昇を受けた利益確定売り
先週までの5日続伸(ダウ+1,900ドル超)で過熱感
その反動で12月はマイナス圏スタート
● 暗号資産の急落が株にも波及

暗号資産市場で売りが加速し、株式にもリスクオフ(※リスク資産を避ける動き)が広がる展開。
● 個別銘柄:SynopsysとNVIDIA
NVIDIAが20億ドル出資したことが明らかになったSynopsys(半導体設計支援ソフト大手)が 一時+6.9%高
NVIDIAも買われ、ナスダックの下げ幅を限定
半導体関連の強さが相場全体の下支え要因に。
● パウエル議長の講演を前に慎重姿勢
現在はFRB幹部の発言が制限されるブラックアウト期間(※FOMC前に政策関連発言を控える期間)
それでも、パウエル議長が取引終了後に大学で講演する予定があり、市場は慎重な取引姿勢に。
● 債券市場:日本金利の上昇が欧米にも影響
日本の長期金利上昇が欧米市場でも意識
連動する形で米10年債利回りも上昇し4%台で推移
■ 暗号資産市場の急落
番組後半では、
「暗号資産が不安定な動きを続けています。ビットコインなど暗号資産市場が1日急落しました。この後お伝えします。」
と締められ、後段で詳細を扱う予告がありました。
■ アメリカ製造業の景況感
アメリカの製造業の景況感が9カ月連続で不況水準となりました。
関税や政府閉鎖が企業マインドを悪化させているという内容です。

11月 ISM製造業景気指数(※景況感の代表的指標)
前月比:−0.5
結果:48.2(=50を下回ると景気後退圏)
市場予想を下回る
項目別では、

新規受注:低下
雇用:低下
支払価格(物価):上昇
生産:拡大

コメントでは、多くの回答者が
→ 関税・政府閉鎖の混乱を指摘
→ 供給網の不確実性はコロナ禍より厳しい
と述べている点が印象的です。
製造業ではコスト増と先行き不透明感が強まり、企業行動の慎重化が続いている様子がうかがえます。
■ 暗号資産市場の急落
続いて、その他のニュースです。
ビットコインなどの暗号資産が1日急落しました。
暗号資産関連情報サイト「コインデスク」によると、
ビットコインはこの日の高値から7,600ドル余り下落し
83,900ドル近辺まで下げる場面がありました。
イーサリアムなど主要銘柄も軒並み大幅安。
株式市場のリスク回避姿勢を強めた要因にもなりました。
■ NVIDIA、Synopsysへ20億ドルを出資

NVIDIAは1日、半導体設計用ソフトウェア大手Synopsysに20億ドル(約3,100億円)を出資すると発表しました。
取得株価:1株あたり414.79ドル
目的:
NVIDIAのAIコンピューティング技術をSynopsysのソフトに統合
研究開発力を強化
共同マーケティングも実施


この発表を受け、Synopsys株は一時7%近く上昇。
前半でも触れられたとおり、ナスダック指数を下支えした材料となりました。
■ OpenAI が VC「Thriveホールディングス」へ出資

生成AI「ChatGPT」を手がけるOpenAIは、傘下VCがOpenAIへ投資しているThriveホールディングスへの出資を発表。


Thriveの業務効率引き上げが目的とされていますが、
一部欧米メディアは 株式の持ち合いが循環取引(※お互いに出資し合い実態を見えにくくする取引)の一例ではないか と報じています。
■ ゴールドマン・サックス、ETF運用会社を買収
アメリカの金融大手ゴールドマン・サックスは、
ETF発行会社 イノベーター・キャピタル・マネジメント を約20億ドルで買収すると発表しました。

イノベーター社:
イリノイ州本社
「Defined Outcome ETF(下落リスクを抑え、上昇幅に上限を設ける商品)」に特化
運用資産:280億ドル超

ゴールドマンはこの買収で、リスク管理型投資戦略の強化を狙います。
■ 中川一夫氏(東海東京証券アメリカ)へのインタビュー
ここからは中川氏の解説パートです。
● 株式相場:暗号資産の急落によるリスク警戒
1日の株式相場は3指数すべて下落。
ビットコインを筆頭とした暗号資産が大幅下落したことで、
リスク警戒感が強まり
コインベース、ロビンフッドなど関連銘柄が大きく下げた
と分析されました。
■ 年末商戦の動向
続いて、先週から本格化しているアメリカの年末商戦について。
実店舗の客足は減少
オンラインの利用がさらに拡大
ブラックフライデーのオンライン支出は過去最高
しかし、セールスフォースのデータでは

商品価格:7%上昇
注文数:1%減少
注文ごとの商品数:2%減少
売上高は“物価上昇で押し上げられている面”が強く、
消費者は慎重姿勢である様子が示されています。
● 消費の構造:富裕層依存
今年前半までのデータでは、
所得上位10%が個人消費の約半分を担う
というアメリカ経済の特徴が再確認されました。
● 年末商戦の支出計画
デロイト調査(年収別)では、

5万ドル以下の層:前年比 24%減
高所得層でも11%減
富裕層にも消費の慎重さが見られるという興味深い点が指摘されました。
中川氏の見立てでは、

株高の恩恵を受ける高所得層でも相場不安が広がりつつある
高額商品の“買う必要がない”段階に来ており、
支出がモノから体験(コト消費)へ移動している可能性
年末商戦のピークであるサイバーマンデーを迎え、
富裕層の買い控えが売上の逆風となる可能性がある点が注目されます。
■ その他マーケット
● 債券

米10年債利回り:4.096%
米2年債利回り:3.536%
● 商品

NY原油先物:反発
ウクライナによるタンカー攻撃で供給不安
金先物:続伸
● 欧州市場
英・仏:5日ぶり反落
独:6日ぶり反落
エアバスの大幅下落(A320のソフト不具合 → 約6000機に影響、さらに新たな品質問題と報道)
● 日経平均先物(シカゴ)
4万9,480円
■ 今朝のゲスト紹介
番組ではまず、
伊藤忠総研 武田純さん
三井住友銀行 鈴木洋史さん(為替見通し)
が紹介されました。
■ ISM製造業指数(9カ月連続で不況圏)への評価
● 鈴木氏の見解
11月のISM製造業景気指数が50割れで9カ月連続となった点については次の通り。

「今年3月以降、50割れが続いており、米国経済の厳しさを物語る数字。」
ISMは企業ヒアリングも公表しており、そこで
関税の影響による需要減少
などが多く指摘されている。
中には悲鳴に近い声もあり、企業現場の負担がうかがえると解説しました。
アメリカ経済全体では底堅い成長が続いている一方で、
好調な企業と不調な企業の差が拡大
地域別の二極化も進展
という構造的な課題が浮かび上がっていると指摘。
■ FRB政策の難しさ
不調な企業や労働市場の鈍化を受けてFRBは利下げ方向を模索しているが、
「利下げは好調な企業には逆に景気を刺激する要因になる」
ため、経済の二面性の中でバランスを取ることが難しいと説明。
■ 東京マーケット展望(為替)
続いて為替の確認。




ドル円:155円前半
ユーロ円:180円40銭台
人民元:1ドル=7.8元
豪ドル:101円60〜70銭
英ポンド:205円30〜40銭
ブラジルレアル:29円前半
トルコリラ:3円66銭
■ 今日の予想レンジ
154円50銭〜156円50銭


● 注目材料:日本の10年債入札
国債は6月比で11兆円増発予想
上田総裁発言をきっかけに10年債利回りは**1.875%**まで上昇
ただし、10年債の発行計画は変更なし
鈴木氏は、
「比較的底堅い需要が確認され、金利が低下するかどうかが焦点」
とコメントしました。
■ ドル円と資産クラスの関係
今年半ば以降のドル円の動きを巡り、鈴木氏は日本市場を4つの局面に分けられると指摘。
参院選前後
岸田政権の発足前・発足後
総合経済対策の発表前後
など。
● 共通点

「この間一貫して、国債利回りとドル円は上昇基調だった」
ただ直近では、
10年債利回りは上昇
ドル円は横ばい
となっている点がやや特徴的。
■ 「トラス・ショック」との比較
市場では日本でも財政政策への懸念から、
「金利上昇が英国のトラス・ショックに似ている」
との見方が出ているが、鈴木氏はこれに否定的。
● 英国(2022)の例

10年国債利回りが 3% → 4.5% に急騰
ポンドが 10%近く急落
● 日本との違い
日本は半年かけた金利上昇
為替も急落ではない
株価も堅調でショック的な動きとは言えない
という点。
■ 株価との連動
「株とドル円は連動している」

日本株は積極財政期待で上昇
円安も根強く続く傾向
この連動性が続けば、
ドル円は150円台が維持されやすい
との見方を示しました。
■ 日本の10年債利回り

1.865%
■ 1日の世界株価
まずは世界の株価動向です。

● 中国・上海総合指数
3日続伸
今月中旬開催の中央経済工作会議を控え、
構造改革
産業政策
などを背景に内需関連株が買われたことが上昇要因。
● インド・SENSEX
続落
● ロンドンFTSE
反落
● ドイツDAX
反落
ブラジル・ボベスパ指数、ニューヨーク市場のダウは日本時間 午前5時半時点の値が紹介されました。
■ 先物の動き

大阪取引所・夜間取引:49,450円
■ 今日の株式投資 ― 藍澤証券 三井氏
ここからは藍澤証券の三井さんによる株式展望。


● 今日の予想レンジ
49,200円〜49,700円
● 市場見通し
「本日は下げ止まり、リバウンドを予想」
理由として、
上田総裁発言で12月利上げ観測が強まり利益確定売りが出たものの、
実質金利は依然として緩和的で経済へのマイナスは限定的
と指摘。
米国側では、
FRBの利上げ確率は1割以下
利下げは米国株に追い風
とし、
「日米の金利政策が明確になれば相場は徐々に堅くなる」
との見方が示されました。
■ 注目ポイント:投資対象の“広さ”の重要性
三井氏が強調したのは、
「投資対象の幅が広いほど、相場は持続的に上昇しやすい」
という点。

● なぜか?
物色が特定セクターに集中すると、
その銘柄の**バリエーション(※株価の割高さ)**が上昇
過熱感 → 調整につながる
市場が一部銘柄に依存すると、
全体の調整に波及しやすい
一方、
物色が広がる → TOPIXのように堅調さが保たれる
という構造が強調されました。
■ 日本株への評価

● 10月以降の物色の集中
米国の生成AIブームに牽引され、
日経平均に採用されるAI関連株に物色集中
日経平均の大幅上昇
NT倍率の上昇(※日経平均/TOPIX の比率)
● 過熱感の指標

10月の25日移動平均からの乖離率が9%近くに
日経平均の予想PERが20倍台に上昇
ここでもTOPIXと日経平均のPERが乖離
→ 物色集中が明確
● 一方、PBRは依然として割安銘柄が多い

PBR1倍割れの企業は多数
企業の改善余地は大きく、改革圧力も高まりやすい
■ 高市政権の成長戦略の影響
「成長戦略は企業にプラスの影響が大きい」
重点分野は広範囲:

AI
ロボット
半導体
バイオ
宇宙
企業にとって、
設備投資支援
税制優遇
が追い風に。
特に製造業は、
省人化・生産性改善・DXが急務で、
成長戦略により利益成長が見込める企業が増えるとの指摘。
■ 資金流入は続くか
三井氏は次のように分析。
日本が適度なインフレ経済へ移行
経営改革が進展
政策後押しもある
→ “日本が成長を取り戻す”との認識が広がれば、
新規資金での追加投資が増える可能性が高い
その結果、
市場は集中と分散を繰り返しながら循環物色
株価は持続的な上昇が期待できる
と整理。
■ 「集中」と「分散」の具体例

● 集中相場
生成AI関連
ソフトバンクG
アドバンテスト
東京エレクトロン
非鉄金属
電線
● 分散相場
内需関連
割安な中型株
非製造業
建設
不動産
小売
商社
金融
自動車・電機・機械 など製造業全般
「多くの銘柄に投資マネーが向かうことで、相場は過熱しづらく、上昇の持続性が高まる」
三井氏のコメントは以上。
■ 日銀・植田総裁の講演
日銀の植田総裁は名古屋市で講演し、

「18日からの金融政策決定会合で利上げの是非について適切に判断したい」
と述べ、12月利上げの可能性に含みを持たせました。
市場では利上げ観測が一段と高まっています。


● 賃上げ動向への言及
利上げ判断の重要ポイントとしていた「賃上げ」について、
連合が先週示した5%以上の賃上げ目標に触れ、
企業側の姿勢について精力的に情報収集中と説明。

● 利上げは「景気のブレーキではない」
植田総裁は、



現在は非常に緩和的な金融環境で「アクセルを踏んだ状態」
利上げとはいってもアクセルの“踏み加減”を調整するもの
政府と日銀の取り組みの「息の長い効果」につながる
と強調しました。
※利上げ=必ずしも景気抑制とは限らず、「異次元緩和の調整段階」にあるというメッセージ。
■ 議員定数削減で自民・維新が合意
高市総理大臣と日本維新の会・吉村代表は、
今国会に提出する衆議院の議員定数削減法案の実効性確保のため、

「1年以内に結論が出なければ、小選挙区と比例代表を合わせて約1割削減」
で合意。



自民・維新両党は
小選挙区:25議席削減
比例代表:20議席削減
で法案化を進める方針。

維新は当初、比例代表のみで50議席削減を求めていたが、
野党の賛同が得られないとの自民側の判断を踏まえ、
小選挙区との組み合わせ案で折り合った形です。
■ ツルハHDとウェルシアHDが経営統合
ドラッグストア大手

ツルハホールディングス
イオン子会社ウェルシアホールディングス
が昨日経営統合しました。

● 統合の結果
ウェルシアは上場廃止
ツルハの完全子会社化
売上高は 2兆円超
→ 国内ドラッグストア最大手に
● 統合の狙い
調達コストの削減
海外展開の強化
スケールメリットによるサービス品質向上
企業側は、
「日本全国で安心して暮らせる生活を支える存在であり続けたい」
と述べています。
■ 国内新車販売 5カ月連続減少
日本自動車販売協会連合会などによると、
11月の国内新車販売台数は

36万9,721台(前年同月比 −5.1%)
5カ月連続の減少
要因:


新型車投入が少なかった
ダイハツ以外の7社が前年割れ
経営再建中の日産は −26.5% と落ち込みが顕著
■ 法人企業統計(7〜9月期)


財務省の法人企業統計によると、
金融業・保険業を除く全産業の経常利益は
27兆5,385億円(前年比+19.7%)
4四半期連続の増益
背景:
AI
半導体関連
の需要拡大が企業利益を押し上げた形。
設備投資も

+2.9%(13兆8,063億円)
と増加。
■ コンビニ業界初の「自動運転トラック長距離輸送」
セブン-イレブン・ジャパンなどは、
コンビニ業界で初となる

自動運転トラックによる長距離輸送の実証実験
を開始すると発表。
期間:来年4月まで
区間:埼玉県〜兵庫県の高速道路の一部
輸送品:PB商品(カップ味噌汁、ティッシュなど)
検証内容:輸送時間、天候影響、安定運行など

物流の自動化・省力化が進む中、
人手不足解消に向けた取り組みとして注目される実験です。
■ 今日の予定

● 国内
11月 消費動向調査(内閣府)
● 欧州
ユーロ圏 11月 消費者物価指数(HICP)
■ 消費動向調査:注目ポイント(武田氏)
伊藤忠総研・武田純氏が注目しているのは、
消費動向調査の中の**「消費者態度指数」**。

● 消費者態度指数とは
個人の“消費マインド”を測る代表的指標
景気回復のカギとなる個人消費の方向性を占う上で重視されるデータ
● 最近の動き
10月まで3カ月連続上昇
4月以降も上昇基調
特に注目される項目は 「暮らし向き」
● 「暮らし向き」が改善している理由
物価上昇の勢いが鈍化
物価と「暮らし向き」には 高い相関
→ 物価落ち着き → 消費者マインド改善
● 雇用・収入動向
雇用環境・収入の増え方にも改善傾向
失業率は一時的に上昇も、「完全雇用」に近い状態
仕事探しは難しくなく、賃金も着実に上昇
■ 今後の消費者マインドはどうなるか
武田氏の見立て:
今日発表の11月データでまず注目すべきは物価動向の反映
12月はガソリン補助金拡大で物価が落ち着く見込み
雇用・賃金環境も悪化が見られない
→ 消費者マインドの改善は続く可能性が高い
■ ユーロ圏の消費者物価(鈴木氏)
三井住友銀行・鈴木洋史氏が欧州インフレを解説。

● ユーロ圏の物価
前年比2%近辺で安定推移
ECBは他国に先駆けて政策金利を中立金利へ引き下げ済み
● ECBの状況
インフレが目標の2%に安定
政策金利も固定
● ユーロ高の要因
政策運営の安定がユーロ買いを誘発
ユーロ円は高値推移
スタジオでは
「政策が安定しているのは日本も目指したい。うらやましい」
というコメントもありました。
■ 近現代美術オークション(ニューヨーク)
ニューヨークで近現代美術品の大規模オークションが開催。
2023年の実績を上回る水準まで回復
この後、番組内で景気との関連を解説する予告が入れられました。
■ ニューヨーク美術市場の最新動向
東海東京証券アメリカの中川一夫さんが、先月開催された近現代美術オークションの結果について解説しました。

● サザビーズ&クリスティーズの大型オークション
ニューヨークで2大オークションハウスによる近現代美術オークションが開催。
マクロの先行き不透明感から美術市場は停滞気味だったが、
合計落札額は20億ドル超で2023年の実績を上回り、堅調に回復。
■ 注目作品:レナード・ローダー氏コレクション
化粧品大手エスティローダー会長であり、「世界最高峰のコレクター」の一人とされるレナード・ローダー氏の所蔵作品が話題に。
● 特に注目された作品

クリムト作 「エリザベート・フェデラーの肖像」
事前予想を大きく上回る
約2億3,000万ドルで落札オークション史上 2番目に高額 の取引となった
■ 川村記念美術館(DIC)のコレクションも出品
今年3月に閉館した**川村記念美術館(千葉県)**の所蔵品もクリスティーズに出品。

海外市場でも評価が高い美術館
モネ、シャガールなどが大きな需要を集め、高額落札が続いた
■ 「プロヴェナンス」(所有履歴)の重要性
中川氏は、
「美術作品の価値は『誰が所有していたか』でも変わる」
と説明。
**プロヴェナンス(Provenance)**=所有者履歴(作品の“履歴書”)
高名なコレクション出身作品は評価が高まり、
価格を押し上げる要因となる
今回のオークションでは、
長期的・歴史的視点での一貫したコレクション形成が、作品価値を大きく押し上げることが示された
と指摘しました。
■ 美術市場は景気減速の影響を受けにくい?
消費データでは減速傾向もある一方で、美術市場が堅調な理由について解説。
● 高所得層の支出が市場を牽引
景気不安で中低所得層は慎重姿勢
一方、高所得層は株高を背景に質の高い体験を求める傾向が強まり、美術市場に参入
今回は 1,000万ドル以上の超高額落札が増加
→ 市場全体を押し上げた
「富裕層が消費全体を牽引するマクロ動向が、そのまま美術市場にも反映された」
■ そのほかのマーケット
続いて、マーケット情報です。

● 為替
ドル円:155円40銭台
円安の流れが続く
● 債券

米10年債利回り:4.092%
米2年債利回り:3.534%
→ 長期金利は上昇基調
● 商品

NY原油先物:反発
ウクライナによるタンカー攻撃報道で供給不安
金先物:続伸
以上、マーケット動向のまとめでした。
■ 武田氏のプロの眼

今日のテーマ:「日中関係悪化の影響」
日中関係はここ数週間で急激に緊張感が高まり、企業活動・観光・貿易に影響が出始めています。
■ なぜ日中関係は悪化したのか?
武田氏によれば、きっかけは以下の一連の出来事。

● ① 10月末の日中首脳会談
「戦略的互恵関係」を確認
高市政権は外交デビューとしては“無難なスタート”
● ② その直後のいくつかの行動
記者会見でウイグル問題に触れた
APECで台湾代表と会談し写真をSNS投稿
→ この2つが中国側の不信感を強めた。
● ③ 11月に上海出張した武田氏の肌感覚
中国側の「苛立ち」がはっきり伝わる雰囲気
ただし当時はまだ「様子を見ましょう」という空気
● ④ 高市総理の国会答弁(台湾有事)
「武力行使を伴えば存立危機事態になり得る」
→ 中国の怒りが限界に達した転機に。
■ 中国の対日強硬策(11月以降)
ここから、矢継ぎ早の対日策が展開。
中国への渡航控え呼びかけ(注意喚起)
留学自粛の動き
日本映画の上映禁止・延期
日本産水産物の“事実上”輸入停止
国家安全部による取り締まり強化の示唆
→ 日本法人拘束リスクを暗に示唆
武田氏:「非常に厳しい状況。緊張感が高まっている」
■ 日本経済への影響(短期)

● ① 水産物輸出
中国輸入停止により約700億円減少(香港含む)
しかし、
米国
韓国
台湾
ASEAN加工拠点
への振り替えで 約800億円増。
→ 全体では“完全に相殺”、影響は限定的。
● ② インバウンド(訪日観光)

中国客は回復傾向だが、悪化が懸念される。
ただし、
● 他国が強い
韓国:昨年900万人で過去最高、今年も伸び続ける
台湾:過去最高を更新
アメリカ:過去最高を更新
ASEAN:今年やや鈍化も、昨年は過去最高
→ 中国の落ち込みは十分カバー可能。
武田氏:「日本経済への影響は全体で見れば限定的」
■ 中期的・構造的な懸念材料
ここからが本題で、武田氏は**“深刻化すると本当に危ない” 4つの分野**を指摘。

■ ① コンテンツビジネス
既に影響が出始めている。
映画上映禁止・延期
人気アーティストのライブ中止(例:浜崎あゆみ)
ゲーム業界も影響が出る可能性
■ ② 法人拘束リスク
中国国家安全部の“取り締まり強化”のメッセージ
日本企業は実質的な拘束リスクが無視できない状況
■ ③ 中国での営業・販売規制
日本食レストラン予約キャンセルが相次ぐ
3月15日「消費者権利デー」に外資叩きの慣習
→ 過去にも日本企業が標的に
韓国のTHAAD問題の例では、
ロッテが中国で実質撤退に追い込まれたケースもあり、
「同じシナリオ」が日本企業に起こり得ると武田氏は警鐘。
■ ④ 輸出規制・通関遅延(最重要)

レアアース
リチウム電池
太陽電池
永久磁石
コンバーター
プリント基板
これらは中国依存が5〜8割以上。
通関遅延でもサプライチェーンが詰まる危険性がある。
武田氏:「日中関係がさらにこじれると、日本経済への影響は急速に広がる」
■ 日本企業はどう対応すべきか
外交は民間では動かせないが、企業にできることとして武田氏は次を提案。
● “中国の民衆を味方にする”戦略
中国企業や消費者が必要とする製品・サービスを提供
高品質・高評価の日本製の強みを生かす
反日感情を上回る価値を示すことが関係改善の糸口に
武田氏:「日本の人気製品は多い。民衆を味方にする形で改善につなげたい」
以上、武田氏の「プロの眼」でした。
■ 暗号資産の税制改正へ

政府・与党は、暗号資産(仮想通貨)取引で得た所得への課税方式を
“金額に関わらず一律20%”の分離課税へ変更する方向で調整に入ったことが分かりました。

● 現行制度
給与所得等と合算する「総合課税」
最大 **55%**の税率となるケースも
→ 税負担が重く、売却を控える投資家が多いとされる
● 新制度案
株式・投信と同様の 分離課税20% に統一
2026年度税制改正大綱に盛り込みへ
政府は税負担軽減によって、暗号資産市場の活性化を狙います。
■ ファナック × NVIDIA:フィジカルAIで協業
産業用ロボット世界最大手 ファナックが、半導体大手 NVIDIA と提携すると発表。

AIがロボットや機械を自律制御する「フィジカルAI」領域を共同推進
人の指示を理解して動くロボット
人を避けて作業するロボット
などの技術開発に取り組む。


● 背景
ソフトバンクGがABBのロボット事業買収を発表するなど、
グローバルでロボット×AI競争が加速世界シェア2割を持つファナックはNVIDIAとの協業で攻勢へ
■ セブン&アイHD:成長投資を加速へ
セブン&アイHDは2031年2月期までに

最大3.2兆円の成長投資を掲げていたが、
丸山CFOは「追加で兆円単位の投資余力がある」と発言。
● 投資先
北米でのM&A加速
日米以外の海外展開を強化
7月のカナダ・アライアント買収打診終結後、初のメディア対応
■ 武田氏コメント:AIロボットは“日本経済に必要な流れ”
武田氏は、AI搭載ロボットの工場導入について以下のように見解を述べました。

● 日本にとって必要な方向性
日本は需給ギャップが解消し、成長には供給力の底上げが必要
しかし深刻な人手不足
→ AIを活用した供給力強化は「非常に良い方向性」
● 日本は世界と戦えるか
AIソフトは米中が先行
だが日本は“機械ハード”で世界最先端の地位
日本の強いハード × 米国のAI の組み合わせは大きな武器に
社会ニーズも高く、追い風は強い
■ 鈴木氏コメント:暗号資産の税負担軽減は「投資家から望まれていた」
● 投資家の受け止め

税制変更は以前から報道され、
「望まれていた」部分もあるただし暗号資産はボラティリティ(価格変動)が極めて高い
保守的な投資家には依然ハードルが高い商品
● 市場活性化につながるか
税負担がネックで取引を控えていた層には追い風
投資家の選択肢拡大という意味ではプラス
ただし価格急落のニュースもあり、慎重な見方も根強い
ここからは「アメ株アップデート」で紹介された、
“枯れたストレージ分野にAIの波”
というテーマを、放送順に忠実に整理してお伝えします。
■ テーマ:「枯れたストレージ分野にAIの波」
解説:SBI証券・坂井聡史さん

AIバブルへの警戒感が続く中、坂井氏が注目するのは “ストレージ企業”。
これまでAI銘柄とは見られていなかった分野が、AIデータセンター投資の拡大で再注目されています。
■ ストレージとは何か
HDD(ハードディスクドライブ)
SSD(ソリッドステートドライブ)
→ コンピューターのデータ記憶装置を作る企業を指す

これまでAI関連とされず、評価は低めでした。
しかし、AIデータセンターの爆発的な設備投資で
→ ストレージ需要が急拡大
→ 株価も急伸
■ 主なストレージ企業株価の動き
生成AIブーム(2023年)が始まった当初、ストレージ銘柄はほぼ無風
だが 直近3カ月は他の半導体分野を上回る上昇
日本株では9〜11月に6倍超の上昇例も

株価が大きく上がっているが、AIバブル崩壊リスクが気になるところ。
● AIバブル懸念について(坂井氏コメント)

NVIDIAは「当社の見晴らしの良い場所からは全く異なる景色が見えている」と発言
→ AIバブル崩壊は考えにくいスピード調整はあっても“総崩れ”にはなりにくいという見方
■ ストレージは「枯れた技術」だが、だからこそ恩恵が大きい
坂井氏の重要ポイント:

HDDやSSDは“イノベーションが少ない枯れた技術分野”
10年単位で見ると業績改善期はあるが、持続性は乏しかった
しかし今回のAIブームは
過去に例のない巨大投資規模で、
プレーヤーが限られる中、中心企業への恩恵が極めて大きく、
“恩恵が長期間続く可能性が高い”と指摘。
■ 注目銘柄①:シーゲート・テクノロジー(Seagate Technology)

1979年創業、独立系HDDメーカーの最高峰
売上の8割がデータセンター向け
→ AI投資の恩恵を最も受けやすい構造データセンター売上:前年比 +34%
PC・スマホ向け20%は **−12%**も、DCの伸びでカバー
利益率:
2025年6月期:17% →
2028年6月期:27%
→ 10%改善見通し

● リスク
AIデータセンター投資が「過剰」と判断されればリスク
ただし、HDDメーカーは ウェスタンデジタルとシーゲートの2社が中心
受注生産で“確定注文後に生産”
→ 業績リスクは小さく、顧客交渉力も極めて強い

● 今後の株価見通し
AI関連銘柄として注目されてから まだ3カ月。
坂井氏:
「まだ上昇余地はある」
■ 注目銘柄②:サンディスク(SanDisk)

SSD(フラッシュメモリー)を製造
2016年にウェスタンデジタルが買収
2024年2月に分社独立
キオクシア(旧東芝メモリ)と合弁
→ キオクシア工場でフラッシュ生産 → SSD製品化
● HDDとSSD、AI恩恵はどちらが大きい?

データセンターでは
HDD:大容量・低価格で需要拡大
SSD:高速で需要拡大
→ 両方ともAIデータセンター投資の追い風となる
■ サンディスクの売上構成
データセンター:12%
エッジIoT・コンシューマ(PC・Switchなど):80%(60%+20%)
PC更新やSwitch向けメモリーカード需要が大きく伸び、消費分野が堅調。

● データセンター売上動向
前年比では減少
しかし 4〜6月期比では+26% と急回復
複数のハイパースケーラー案件が進行
● リスク
SSDは大手半導体メーカーがライバル
→ サムスン、SKハイニックス、マイクロンなど
→ HDDに比べ競争が激しい

● 株価見通し
直近の株価は激しく上下(メモリー価格に連動)
アナリスト目標株価:266ドル
→ 直近調整で上値余地が見えてきたとの評価
■ コーナーまとめ
この日のテーマは、
AIバブルと言われる中で、実は“枯れた技術”が最大の恩恵を受けている
という重要視点。
AIデータセンター投資は過去にない規模
HDD/SSDの中心プレーヤーは少ない
中核企業は長期的に恩恵を受けやすい
シーゲート、サンディスクが代表例
■ 注意喚起
番組内でも触れられた通り:

「個別銘柄への投資は自己責任でお願いします。」
坂井氏は、この後 有料配信「モーサテプレミアム」(7:08〜) で
「AIバブルになりにくい理由」を解説すると案内がありました。
■ 国際ニュース:ウクライナ停戦交渉をめぐる動き

● ゼレンスキー大統領、フランスでマクロン大統領と会談
ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、フランスを訪問しマクロン大統領と会談。
アメリカ主導の停戦交渉が進む中、ヨーロッパとの協調姿勢を改めて確認しました。

● 記者会見でのポイント
安全保障の強化が不可欠と強調
領土問題をめぐる交渉が最も困難な局面であると認める
アメリカとヨーロッパ、双方の関与を要請
● 米露交渉の動き

2日、アメリカの ウィットコフ特使 がロシア訪問
→ プーチン大統領と会談予定

■ 今日のポイント(武田氏・鈴木氏 総括)
● テーマ:日銀、利上げへの“地ならし”は進んでいるか
■ 武田氏コメント
● 株価急落の背景
植田総裁発言を受けた 利上げ観測
株価は割高感(PER)があったため、
→ 短期の調整はむしろプラス
● 円高の影響は本当に悪いのか
製造業の一部にとってはマイナス
しかし、
非製造業には輸入コスト低下でプラス
円高は 物価抑制 → 消費の下支え
→ 円高は必ずしも悪ではない
● 次の利上げ時期
「私は12月と見ています」
賃金上昇が利上げ判断のカギ
企業業績が非常に良好
賃上げ環境は整いつつあると評価
■ 鈴木氏(為替)の見方
● 日銀利上げ × FRB利下げ → 円高要因
日本が利上げ
アメリカは利下げ方向へ
→ 構造的には円高
● しかし、株価が円安を支える
日本株の堅調さは円安要因
株と為替の連動性を加味すると、
→ 極端な円高にはなりにくい
● 年末の為替レンジ見通し
「150円台前半〜153円程度で着地するのでは」
12月利上げは“5割5分”
12月でなければ1月の可能性
時期の違いよりも 方向性は変わらない と指摘
市場はすでに“利上げ後”を見据えた物色を開始
■ 最後の先物確認
シカゴ日経平均先物:49,470円
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