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転職先は名門企業

千葉の三大メディアグループの一角の下総ヱンターテヰンメント社を中核とした下総メデアホールディングスグループ(以降 SMH)のことはご存じだと思う。

千葉のメディアをご存じない方のためにいうと、
地上デジタル放送→千葉テレビ
地上アナログ放送→日本フイルム無線放送(SMH)

という立ち位置だ。
千葉日報やBAY FMやQVCもあるが、テレビの二巨頭はこの二社だ。

今でこそ宿敵・千葉テレビには大きく引き離されているが、これはSMHが悪いのではなく、国が”地デジ贔屓”をしているためだそうだ。

地デジ化のやり方が分からなかったSMHは

「アナログだろうが良い番組を作れば客は来る!」

仁見会長の鶴の一声でアナログ放送継続で行くことにしたそうだ。

下総メデアホールディングス創業者で永久名誉プロデューサーでもある仁見会長

国が”地デジ贔屓”してるなら、地デジにして欲しいのだが、それは社内では絶対に口にしてはいけない”禁句”だと何度もマイコン部長の山田に注意されている。

そのくせ会長は
「お前ら(制作陣)がたるんでいるから千葉テレビに勝てない」

「千葉テレビに負けておいて給料が欲しいのか」

「お前らのせいでワシに恥かかせやがって」
と毎日毎日、責め立ててくる。

先日、腹が立ちすぎて会長の野郎の胸倉を掴んだ。
「千葉テレビにどのぐらい負けてるですか?あとどれだけ頑張ると良いですか?」

突然の修羅場にオロオロする部長の山田を押しのけ、会長が顔を真っ赤にして言い放った。

「お前は誰じゃ!」

会長の野郎の無礼な言葉に自分もついつい大声になる。

「お前が面接して採用したのであろう!エグゼクティブクロスメディアクリエイターの森林であろう!」

役職を言い終わる前に会長の杖に突き飛ばされた。

「誰が誰に口きいておるのだ!」

凄い思い上がり&パワハラで頭にきた。
しかし、ハッと1か月の間コイツの悪口を諜報活動させられていたことを思い出し、もしかしたらコイツはとんでもなく偉いヤツなのかもしれないという第六感が働き、殴りかかるのを止めた。

部長の山田が言うには、会長はこの会社を作った奴で、全社員を常に責め立てるが、責める内容に具体的な根拠はなく、”なんか千葉テレビに負けてる感じがして腹が立つ”ことが原因らしいので、根拠や対策を聞いてはいけないし、「早速、取り組みます」以外の言葉を口にしてはいけないのだそうだ。

奥蛇平の南青山(なんせいざん)という地名だけでお洒落とされているエリアのオープンカフェ

樫椎の山で”会長”と聞いて真っ先に思い出すのは、犬を養い飼うことができる経済力のある連中が午後に折り畳みの机や椅子で紅茶を飲みながら、

「うちの犬はちょっと柴犬の血が入っていますのよ」

「うちでは餌に熊肉も入れますの」

などと、つまらぬ会合を繰り返す”樫椎愛犬会”という組織の会長で、三好商店の富彦がその”会長”を務めている。

だから、山では会長などの風下に立つものかと気を張って生きていた。

山田にあの”会長”というのは樫椎の”山主”ぐらい偉いのか聞いてみたが、
「ちょっと何言っているかわからない」
との返事。

このような無知な山田だから、こんな会長の下で長年働いているのだと思うと哀れに感じずにはいられない。

さて、会社の情報がホームページにあるので簡単にご紹介する。

下総メデアホールディングス(主要企業)

  • 下総ヱンターテヰンメント社(番組制作・タレント事務所)

  • 日本フイルム無線放送(アナログ放送事業)

  • 総武蓄音機(音楽制作・音源事業)

  • 活版書肆 (出版・書籍・雑誌・設定資料集・脚本集)

  • 花見川アーバン地所(駐車場・自社ビル)

  • 他関連会社25社

利益の90%以上は花見川アーバン地所が出しているらしいが、
会長がメディアにこだわりがあるらしく、花見川アーバン地所も社内では禁句だと言われた。

25社の関連会社も会長が格好をつけたいがために、”下総ヱンターテヰンメント映像”だの、”活版書肆ソリューションシステムズ”だの、”花見川アーバン地所ビルマネジメント”だのHPや会社案内に社名が並べているが、皆、どこにその会社があるのかは知らないそうだ。

まあこんな会社であっても、
「なんとか明日までに全部仕上げてちょうだいよ~」
とか、
「会長と社長だけには噛みつかないでちょうだいよ~」
などと、部長の山田も毎日揉み手で媚びてくるし、

何より「俺は都会の大手メディア企業で”エグゼクティブクロスメディアクリエイター”をしているのだ」と樫椎の奴らに言ってやったら、きっと全員が自分の足元に平伏し拝むだろうから、とりあえず多少のことは耐えて、働いてやるつもりだ。



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