【建築のタネ】少し先の未来
少し先の未来
─抜け感が生む導き─
No.061
見えない先には、何だか不安を感じるものです。 それは人間の自然な心理。建築を計画する上でも、この気持ちをちょっと素直に覚えておきたいところです。

■「損をする未来」を避ける本能
その先は行き止まりなのでは?と思ったとたん、足が止まる。それはその先に「得られるもの」が見えず、「損をするかも」という無意識が作動するから。 人は未知に対して、無意識に負のセンサーを高めているものなのです。
■空間設計で「未来」を見せる
人をふわっと導きたければ、少し先に光を見せてあげる。 遠くのドアや窓の光。 木陰の日だまり。 そんな小さな「未来」のサインが、人に「進もう」と思わせるのです。

このまま進んでいきましたが、まさかの行き止まりでした!!
そういうこともある。笑
写真:ののの(BEAVER)
■具体例:駅やショッピングモール
駅の通路やショッピングモールでは、次の出口や店舗がわかりやすくデザインされています。遠くに見えるエスカレーターや吹き抜けの光景が、進むべき方向を示し、人々の不安を取り除いています。
■まとめ - 抜け感が生む誘導の美学
見通しのよい空間に、つい足が進んでしまう。 そんな人の行動をひっそり計算すること。 抜け感を採り入れること。それは 簡単に見えて、実は細やかなデザインの技なのです。「この先になにかありそう」、そんな価値感を、空間設計でそっと付加する。それだけで、人はずっとよりスムーズに動けるようになるはずです。
この考えは具体的な学問でいうと、「ウェイファウンディング理論」として知られています。よければ深掘りしてみてみださい!
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