【建築のタネ】硬い/柔らかい
No.015 #造形論_bn
硬い/柔らかい
─影が語る質感の秘密─
建築デザインでは、素材が実際に硬いか柔らかいかにかかわらず、色や陰影の使い方によって視覚的な印象を大きく変えることができます。

■「硬さ」の視覚効果とは
石や金属のような質感を持った物質からは「硬そうな印象」を受けます。黒や濃いグレーなどの重厚な色彩や、シャープでくっきりした影を組み合わせると、石や金属を自然に連想させることが可能です。
たとえば、都市のオフィスビルや美術館など、力強さや信頼性を印象付けたい建築には、このような効果を狙うことがあります。

設計:リチャード・ロジャース
Archi dairy より
■「柔らかさ」を演出するテクニック
一方で、白や淡い色合いに、ぼやけた影を用いると、視覚的に「柔らかさ」や「軽やかさ」を演出できます。このような表現は、居住空間や保育施設、医療施設など、訪れる人に穏やかさや安心感を与えたい場合に非常に効果的です。
中村拓志 氏による「House SH」は、外観内観共に、その柔らかさ…その息遣いすら伝わるような住宅作品です。
■影の扱い一つで素材感も変わる
素材が同じでも、「影の表現」次第で印象がガラッと変わります。例えば、コンクリートでも薄い色で柔らかな影が落ちることで、重さや冷たさが和らぎます。これはつまり、ライティングによってその表情を変えることもできるということです。
設計の際には、ぜひ意識的に「影」…すなわち「光のあり方」を検討してみましょう。
■まとめ
色や影の選択は、人の感じる「硬さ」「柔らかさ」を大きく左右します。建築デザインでは、これらの視覚効果を意識的に活用することが重要です。
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「柔らかい表現」にはよく「布」や「カーテン」が用いられることがあります。メディアコスモスなどの事例が載っています。

設計:伊東豊雄建築設計事務所
写真:メディアコスモスHP より
