【建築のタネ】建築物の類型化
建築物の類型化
─建築の見方を変える! 類型化という発想術─
No.074
分類の視点を変えれば、建築の新たな魅力が見えてくるかもしれません。仮説を立てつつ、切り口を与えて整理してみましょう。

■ 建築を分類することで見えてくるもの
建築を理解するためのひとつの方法として、「類型化」があります。 これは建築に限った話ではありませんが、特定の視点で分類し、共通点や違いを整理することで、新たな発見を促す手法です。
例えば、建築様式・用途・素材・高さ・時代背景など、様々な視点で建築を分類することができます。分類することで、傾向を掴んだり、新たな比較が生まれたりするのです。
西洋建築史を学ぶと、各時代で様々な様式が存在することを知れると思います。たしかに、個別で建物を見ても理解しにくいですが、時系列を追うことでそのスタイルの変遷というものが見えてくるのです。
■ 自分だけの分類方法を作ってみよう
ここに示した分類は一例にすぎません。 類型化は、決められた枠組みだけでなく、自分なりの尺度を用いることで、より面白い発見につながります。
例えば、
「都会的な建築 / 自然を感じる建築」
「親しみやすい建築 / 威圧感のある建築」など
独自の視点で分類してみるのも良いでしょう。 あるいは、「手に持ちやすい都道府県*」というユーモアのある分類のように、思いもよらない視点から考えることで、新しいアイデアのヒントが生まれることもあります。そういった独自の視点の書籍は結構ありますよね。
「超合法建築図鑑」という名著がありますが、これはまさにそういう視点が生んだ本だと思います。「法」が切り口です。

編著:吉村 靖孝
出版社:彰国社
*都道府県ネタについて詳しくはラーメンズやバカリズムをご参照ください。
■ まとめ ──類型化して建築を深く理解する
類型化は、単に整理するだけでなく、建築をより深く理解するための手段です(建築に限りませんが)。
分類の視点を変えることで、これまで気づかなかった建築の特徴や、新たなデザインの可能性が見えてくるかもしれません。
「どの視点から建築を見ますか?」それを決めるのは、あなた自身です。
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今回はもう1冊、関連書籍の紹介をさせてください。
都市の振る舞いをジャンル分けして観察した「考古学」ならぬ「考現学」という新しいジャンルの本です。簡単に解説したページがありますので良ければご覧ください。
本編おわり。
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造形の案に関しては見た目による直感的な分類の方がいいかもしれません。
例えば、「建物の上半分の方が印象的な建物」とか!
パッと思いついたのが
「サヴォア邸」と、下記の「みなと交流センター」です。

設計:原広司 + アトリエ・ファイ建築研究所
構造設計:金箱構造設計事務所
写真:金箱構造設計事務所 WebPageより
他にないかな?と、分類しようとしましたが、困ったことにこれが意外とないんです…。これによって分かったのはそういうバランス感覚でのボリューム操作、上部に強い色を配置する例というのが意外と少ないということ。
この結果だけでも分類の価値が出てきます。かといって、私の貧弱なボキャブラリーが原因の可能性も大いにありますので、様々な「造形の分類」の切り口もぜひ探してみてください。
