【建築のタネ】白銀比(大和比)
白銀比(大和比)
─日本建築の美しさの秘密、それは白銀比─
No.095
「黄金比」(約1:1.618)は有名ですが、みなさん…もう一つの美しい比率、「白銀比」 をご存じでしょうか?

■日本建築と白銀比
白銀比は、日本の伝統建築において重要な役割を果たしてきました。
例えば、法隆寺の金堂や五重塔 には、この比率が意識的に取り入れられています。柱の間隔や軒の出のバランスが、白銀比に基づいて設計されることで、落ち着いた美しさと安定感を生み出しているのです。

図:BEAVERで作成

画像:ASKUL
■ 白銀比の実用性と現代への応用
建築だけでなく、大工が使用する「曲金(さしがね)」 という工具にも、白銀比が活かされています。表面と裏面の目盛りが1:√2の関係で刻まれており、斜め45度の角度を測る際に便利な設計となっています。
これは、白銀比が単なる美しさの指標ではなく、素早く直角を出す数字であり、極めて実用性に優れた比率であることを示す一例です。
▼参考
■ 静かな美しさが生み出す調和
黄金比が「華やかで目を引く美しさ」を持つのに対し、白銀比は「静かで落ち着いた美しさ」を生み出すといわれています。そのため、日本の建築やデザインにおいて、長年にわたり自然に受け入れられてきたのでしょう。
私たちの身の回りにも、意外と白銀比が隠れているかもしれません。今度、ふとした建築やデザインに目を向けたとき、そこに「1:√2」の調和を見つけてみてはいかがでしょうか?
▶関連記事
「比率」は西洋建築の歴史と非常に深いかかわりがあります。「オーダー」と呼ばれるそれを建築史講義からぜひ学んでみてください。
