【建築のタネ】地と図
地と図
─背景と前景の深い関係─
No.032 #建築 #建築設計 #建築学生
#空間論_bn #設計手法_bn
デザインの基本要素「地」と「図」。背景と前景の関係性を通して、空間構成の奥深さを見てみましょう。

■「地と図」が生み出す構成の力
背景となる部分を「地」、その上に置かれる要素を「図」と呼びます。この関係は視覚デザインの基礎でありながら、建築空間にまで応用が利く重要な概念です。
「地」と「図」は切り離せない関係にあり、互いに役割を強化し合います。例えば、広がりのある「地」が存在することで、「図」はより際立って見え、その存在感を高めます。一方で「図」の配置によって「地」には秩序やリズムが生まれ、視覚的な全体構成が整います。
この関係性は、建築における空間構成にも通じます。建物を「図」、それを取り巻く周囲の環境を「地」と考えると、建築がどのように風景や街並みに影響を与え、また影響を受けるかが見えてきます。

■建築における「地と図」
同じ建物であっても、配置や周囲の環境との関係性が異なれば、空間の印象は大きく変わります。たとえば、開けた広場にポツンと置かれた建物は強く印象づけられますが、密集した街並みに溶け込むような配置では、まるで風景の一部のように見えるでしょう。

設計:中山英之建築設計事務所
写真:busyboo より
「地」に対してシンプルな「図」とすることで
「500mm浮いている」というこの建物の構成が際立つ
こうした「地と図」の関係は、都市計画や庭園の構成、ランドスケープデザインなどにも応用が可能です。背景と要素の関係性を読み解くことは、設計の新たな視点を与えてくれるはずです。

左:大倉山の集合住宅(設計:妹島和世建築設計事務所)の平面配置図
右:上記の建築部分に着色したもの
■まとめ
「地」と「図」の関係は、視覚だけでなく空間の設計にも活かせる重要な考え方です。背景と要素、それぞれが影響し合いながら空間を形づくる。この視点を持つことで、設計に奥行きと意味を与えることができるでしょう。
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