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不安と計画の落とし穴

 「将来が不安です」
 「今のままでいいのか分からない」
  ──こんな不安に包まれたとき、よく聞くアドバイスがある。

 「目標を立てよう」

 しかし、目標とは本当に万能な解決策なのだろうか?
 答えはNOだ。
 むしろ不安なときほど「目標」は毒になりうる。


 そもそも「目標」とは何か。
 それは、未来のある一点に、自分の行動と感情を向けさせる装置だ。

 〇〇大学に合格する
 年収1000万を達成する
 本を出版する、人脈を広げる、起業する…

 だが、不安な状態で目標を立てると、その目標はしばしば、自分の「現在」を否定するためのものになる。

 不安なときに立てた目標には、次のような裏の動機が潜んでいる。

 「成果を出さないと」

 こうして、「何かにならなきゃ」という強迫観念が、『今ここ』の感覚を切断してしまう。

 さらに悪いのは、目標が曖昧であるほど、自分を責める材料になるということだ。

 明確に進捗が出ない。そして、なぜやっているのか分からなくなる。
 そう、不安を打ち消すはずだった目標が、ますます自分を追い詰めてしまう事となる。

 不安なときにどうすればよいのか?

 ひとつの方法は、「目標」ではなく「方向性」で考えることだ。

 「◯◯のような暮らしがしたい」という想いに従う。
 「こっちの道の方が気分が軽い」という感覚に従う。

 これらは、具体的なゴールではない。
 だが、不安を抱えた身体には、こちらのほうがずっと優しい。

 大切なのは、「不安をゼロにするために目標を立てる」ことではなく「不安と一緒にいられる構造をつくる」ことだ。

 小さな達成感を日常に散りばめる。なにより、他人の目標でなく自分の快・不快で舵を取る。

 目標は、本来ワクワクの延長線上にあるものだ。
 それが「義務」に変わったとき、あなたを縛ろうと動き出す。


 こんなこと、教科書に書いてなかったんだよな。


 前回の #教科書に書いてない  シリーズは…

エンディングテーマ『教科書に書いてない』

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