ガンバル人は不満が言えない人?
どんな仕事も断らない。
周囲が手を抜いても、最後まで責任を持ってやり切る。
休日にも関わらず、Slackには即レス。
──そんな人が、なぜか「損をしている」ように見える。
評価されるどころか、どんどん“仕事が集まって”しまい、疲弊し、周囲は当たり前のように頼り続ける。
がんばり屋が「便利な人」に変わってしまうこの構造。
一体、どこで歪んでしまったのか?
まず押さえておきたいのは、構造的に“がんばる人”は報われにくいという現実である。
仕事が早ければ、さらに依頼される。引き受ければ引き受けるほど、「できる人」扱いされる。そして、限界を見せないと「まだ大丈夫」と思われる。これは、まるで自己搾取の無限ループだ。しかも、組織側にとってはとても都合がいい。
なぜなら──そのがんばりで、他の人の手間が省けてしまうから。
そして、「がんばり屋」が陥るもうひとつの罠がある。
それは、「報われなさ」に文句を言いづらい空気だ。
「そんなにできるなんてすごい!」
──こんなふうに言われてしまうと、もう不満は言い出せない。
「期待に応えられる自分」でいることが、無言の義務になっていく。
しかも、それに対して報酬や裁量が与えられることは少ない。
なぜなら、「がんばる人がいる構造」は、その人の善意によって組織の帳尻が合っているだけの欠陥構造だからだ。
では、どうすればこの構造を変えられるのか?
がんばる人の仕事量を『数値化』して見える化してみる。そして、「穴がある構造」自体を問い直し、組み直す。
重要なのは、「がんばる人が報われる」ようにすることではない。「がんばらないと成立しない構造」をやめることなのだ。
がんばりすぎる人が壊れるまで気づかない組織。
その人がいなくなって、初めて「何もまわらなかった」と知るチーム。
──それは、最初から壊れていたんだ。
こんなこと、教科書に書いてなかったんだよな。
前回の #教科書に書いてない シリーズは…
エンディングテーマ『教科書に書いてない』
