【光り物】見てフェルン、ポロニアの花瓶だ。500年前から続くカットガラスの伝統技術が使われたすごいやつだよ。
汚い手のまま触らないでくださいシュタルク様
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しまったここはblueさん空間だ!
タイトルに騙されて妙な場所に飛ばされてしまった!ここは筆者が所有する「光り物」について延々と紹介していくコーナーになっているぞ!今週のフリーレンが休みで寂しすぎるあまり導入変えてみたのはいいのだが、なんだか釣り記事みたいになってしまった‥‥。
【悲報】フリーレンは出ません。
さて今回は応用編。前回紹介した「電球」に「花瓶」を組み合わせると手軽に間接照明が作れるぞという話。前回の電球の話はこちらからどうぞ。
1.花瓶でお手軽間接照明

今回は光り物ネタでしばしば上がっているこの間接照明についての紹介。
最近筆者のお気に入りの光り物で、これをベッド元に置いて寝ているおかげでいつもスヤスヤだ。
筆者は光り物オタクなのだが、あるジャンルの光り物に別のジャンルの光り物を持ってきて、組み合わせたりまぜこぜにしたりして楽しむことは結構ある。マリアージュというやつで、こうすることでそのジャンルの戦闘力は飛躍的に上がるのだ。
電球「1+1は2じゃないぞ!」
花瓶「オレたちは1+1で200だ!」
「「10倍だぞ10倍!!」」
この花瓶ライトの場合、電球と花瓶のお互いの置き場所を節約でき、ギミックとして機能もするので効率が良い。そしてカツカレーと違ってお互いの良さをスポイルすることがないのも良い。
そんなわけで筆者的には結構気に入っているインテリアだ。
先に紹介したLED電球と同様、結構安価で導入できるので光り物マニアやインテリア好きにはおすすめ。そんなわけで早速紹介していこう。
2.材料
これのやり方は至って簡単で、ソケットに電球を取り付けて上から花瓶を被せるだけ。なので材料はライトスタンド、電球、そして花瓶。これだけでいける。
ソケットと電球はAmazonで売っているし、花瓶や気に入ったものをメルカリヤフオクで探して来ればよい。
①ランプスタンド
E26電球なら付くものなら正直どれでもいい。デスクランプとかテーブルランプとかE26ソケットとか検索すれば引っ掛かるのでそれを使うと吉。
台座の直径は小さい方が上から花瓶を被せやすいだろう。筆者はニトリで購入してしまったがAmazonにも似たようなのが売っている。筆者はスチームパンク推しなのでこれとかいいんじゃなかろうか。
別のヤツだとこれ。安定のエルパ(ELPA)製。由緒正しき陶器製だが自立するし重さがある。心配ならテープやゲルシートで固定しよう。台座の直径が小さく高さも低いので20cmなど小さ目な花瓶にも使いやすい。安いので数揃えたいならコレがいい。
電池式のものもある。これはコードがないのでスッキリするし、花瓶を逆さにせずそのまま投げ込んで点灯させることができる。これ自体が小型かつE17口金のため小さい花瓶にも使いやすく2個セットでお得感がある。玄関などにいいかもしれない。
②電球


これは前回紹介したLED電球がオススメ。一般的なE26口金で使え、白熱電球風でありながらリモコンで遠隔起動、調光調色ペアリング可能というスグレモノ。筆者は普段電球色の最小照度で設定している。それなりに大きいが高さ25センチくらいの花瓶なら大体被せられると思う。
小さい花瓶を使いたいときはE17電球がいい。これも前回紹介しているもので同じリモコンでチャンネル設定、制御できるので便利。

ただしE17電球を上記のスタンドライトソケットで使う場合そのままでは挿せないので、口金変換アダプタを使おう。これでE26ソケットにE17電球を使うことができる。
3.お気に入りの花瓶を探そう

花瓶はオークションやフリマサイト、リサイクルショップなどで中古のものを探してくるとよい。花瓶は本当に色々あるのだが、クリスタルガラスを使った切り子ガラス(カットガラス)がいい感じになる。
中でもボヘミアンガラス(チェコガラス)は見事なもので、特にPK500は傑作といえる。割と中古市場で見かけるもので、手頃で入手しやすいのも素晴らしい。そして元が「花瓶」なのでお花を活けるという本来の用途で使用することも当然可能で、一粒で二度おいしい。
サイズは高さ25cm・直径15cmくらいあればE26電球のライトスタンドでもまずおけるだろう。E17電球の小さめのものはサイズ20cmくらいあればいけと思われる。
①ボヘミアンガラス(チェコガラス)

これはチェコのカットガラスとなる。いわゆるボヘミアンガラス(ボヘミアガラス)とよばれるもので、アメリカのスタジオガラスと合わせて世界三大ガラスの一角だ。
筆者と同じく光り物マニアの業を背負った時の神聖ローマ帝国皇帝・ルドルフ2世の時代に、透明なガラスに彫刻を用いた細工が基礎とされる。彼は政治的には無能だが教養に富み、錬金術師のパトロンであり、絵画や宝石の蒐集家(コレクター)でもあった。
「驚異の部屋」という嫌な予感しかしない部屋を作ったことでも有名だ。
ベネチアンガラスは溶けたガラス種を熱いうちに巻き取り、息を吹き入れ成型するホットワーク(吹きガラス)である。それに対してチェコガラスは冷ましてから切削、研磨、彫刻を施すコールドワーク(切り子ガラス)が主流になる。
特徴としてはブナなどの木灰を用いたカリガラスが使われていた点。融剤にソーダ石灰(水酸化ナトリウム)使われるソーダガラスに対して、こちらは木灰から精製した炭酸カリウム が使われるガラスで、透明度と硬度に優れている。
このカリガラスは実は偶然の産物で、もともとジェノヴァから取り寄せたソーダ石灰が使われていたが、略奪で届かないことが多いため仕方なくボヘミアの森林を伐採して得た木灰で代用ところ、これが従来素材よりも材料特性的に優れていたというエピソードがある。
苦し紛れの代用品がオリジナルを超えてしまうという話は面白い。食器やコーヒーカップに使われている磁器素材のボーンチャイナにも似たような逸話があり、現在我々が当たり前に享受している技術や文化は、実は苦肉の策だったということは少なくないのだ。
ただし現在は酸化鉛を配合したクリスタルガラスも使われる。この花瓶もPbO24%シールが貼られているのでクリスタルガラス製になる。

チェコガラスのもう一つの特徴は精緻を極めたエングレーブ(彫刻)だ。レーザー彫刻などではなく、ひとつひとつが職人の手仕事で彫られている。
中でもこのPK500(ピカ500)は傑作のカットパターンで、規則正しく刻まれたレース調の模様が非常に美しい。ピカはデコレーションの意で500はその附番となるので、つまりは「500番目のデザイン」ということになる。
これは20世紀初頭に生み出されたレースカットデザインなのだが、当時から110年経過した現在でも傑作として評価されている。実際30cmの花瓶ともなるとそのスケールは圧巻で、まさに究極の仕事といえる。



これを間接照明として用いるとこのような幻想的な雰囲気となる。これの素晴らしい点は紛れもなく切削(彫刻)で行われている点だ。手触りの時点で既に鋭さを感じる程なのだが、こうして光を透かしてみると反射や屈折がとてもシャープで、そのエングレービングの細かさはまさに究極だ。
超絶技巧にもかかわらずこの花瓶は結構安い。旧共産国の製品だからか玉数が多いからなのか、はたまた大きな花瓶の需要が限られるからなのか、手間や品質の割にかなりお買い得となっている。バカラやサンルイならゆうにこの5倍くらいはするだろう。
ヤフオクやメルカリで安定的に入手できる上、ブックオフスーパーバザーでも見かけるので気になったら覗いてみよう。
②ハンガリーガラス

ハンガリーにもカットガラス工房はある。これは赤色の色被せガラスを切り子ガラスにて仕立てた花瓶で比較的珍しい。イチゴみたいで可愛らしくて好き。




思わず一目惚れしてしまい即購入した一品。この花瓶は被せガラスに赤を使っているのだが、この鮮烈な赤色がとても美しい。
切り子ガラスは安物だと色被せガラスの発色が薄くなってしまい、ピンク色になってしまう。江戸切子は海老茶といった感じでこれもちょっと違う。その点この花瓶の赤はまさしく真紅といった色合いだ。ピジョンブラッド(ルビー)やガーネットのような深い赤色は覗き込む者を釘付けにする。
ガラス本体も酸化鉛24%のクリスタルガラスで申し分ない。とにかく発色の良い赤が美しく、光を透かした際、灯りを照らした際の華やかさは格別で
思わず魅了されて見入ってしまう一品だ。
③ポロニアガラス(ポーランドガラス)

今回の釣りタイトルの逸品。ポーランドにもカットガラス工房があるようだ。こちらはポロニアガラスと呼ばれている。「ポロニアの花瓶」と呼ぶとなんだか詩的でロマンチックな印象に。小説とか曲名みたいだ。




これも鮮やかなコバルトブルーが美しい。国産ブランドにもコバルトブルーの切り子ガラスはあるのだが、どうしても和風になってしまって間接照明としては微妙な感じになってしまう。そして花瓶は大きくて場所を取る上、取り扱いにも気を遣うのでそういくつも買うわけにはいかない。
そんなわけで良い感じの意匠のものがないか結構粘って探し求めた逸品になる。その読みは当たって結果大満足。この花瓶は純洋風のパターンなので洋室に合うし、他の花瓶と一緒に並べてもバッチリ。電球色の暖色と被せガラスのコバルトブルーは対照的で、お互いの魅力が引き立つ。


なお同じ意匠の花瓶がふたつあるが、当初20cmサイズのものを見つけて購入し、その後で25cmサイズのものを見かけたのでこれも購入した次第。こんな感じで照明を昼光色に変えて青と白の花瓶でまとめてみると、スッキリした印象になる。夏とかいいかもしれない。
③国産ガラス

我が国日本でもカットガラス技術は存在し、江戸切子は1834年にビードロ屋の加賀屋久兵衛が金剛砂(ガーネットやエメリーの砂)を用いて彫刻細工を施したのがはじまりとされている。そんなわけでカットガラスメーカーは国内にもいくつか存在する。
有名なところだとHOYA、カガミクリスタル、東洋佐々木ガラス、しまず薩摩硝子などだろうか。ただしHOYAのクリスタル事業部は2009年で市場撤退しているため、入手できるのは中古品のみとなる。
カガミクリスタルはクリスタルガラスでは佐々木ガラスと並んで有名所で、社名は鏡のような美しさ‥‥ではなく各務(かがみ:苗字)から取っている。掛け詞みたいで面白い。皇室御用達で新総理官邸でも使われている日本を代表するクリスタルガラスメーカーだ。



これはそのアンティークで発色のよいイエローが珍しく、かつ電球色に合うんじゃないかと思って入手してみた次第。無色のバージョンも持っているがかなり厚手でしっかりしたもので、古き良き昭和の日本を感じさせる。
国産ゆえにリーズナブルで入手しやすいものが多いのも魅力で、グラスウェアも作っているので、メーカーや意匠で揃えやすいのもいい。
なお筆者の中での国産最強のカットガラスメーカーは島津薩摩切子で、ここは被せガラスを2色使っており、「ぼかし」という独特の滲むような質感が美しい。文字通り珠玉の美しさを誇るが、値段も最強なのでまさに高嶺の花といえる。
これはヤバい。いつか入手してみたい。気になる人は伊勢丹新宿店に実物が置いてあるので行ってみよう。瑠璃とカドミウムイエローの美しさは割と唯一無二と感じる。
まとめ


今回は花瓶について語ってみた。筆者の巣では間接照明として用いているが、稚拙ながらなんとなく雰囲気は伝わっただろうか。
とりあえず手持ちのカメラで切り取ってみたものの、正直この子たちの美しさの1/10も表現できていない。そしてこれらの骨董品の詳細については寡聞にして存じ上げないところも多い。
そんなわけで、これはぜひ実際に手に取ってもらいたい逸品になる。ロックグラスに比べると場所を取り、用途が限られるためかお買い得になっている。大型な分クリスタルガラスの質感を十二分に堪能できるので、興味があれば是非。
