【新章】ケアマネジャーの選び方で介護の9割が決まる理由
在宅専任薬剤師のてるです。
前回の「多すぎる薬を減らす(ポリファーマシー)方法」のお話、いかがでしたでしょうか。先生には直接言いづらいお薬の不安も、お薬手帳をひとつにまとめて薬剤師に愚痴るだけで、安全に減らしていく道が開けることをお伝えしました。ぜひ試してみてくださいね。
さて、第19回の今回からは、お薬の話から少し視野を広げて、在宅介護の運命を左右する超・重要人物**『ケアマネジャー(介護支援専門員)』**のお話に入ります。
在宅介護がスタートするとき、まず最初に関わるのがケアマネジャー(以下、ケアマネ)さんです。
実は、介護が「穏やかで持続可能なもの」になるか、「家族が共倒れする生き地獄」になるかは、ケアマネさんの腕ひとつ、選び方ひとつで9割決まると言っても過言ではありません。
他職種である在宅薬剤師の目線から、現場のリアルな本音を暴露します。
■ ケアマネジャーは「介護の総監督(プロデューサー)」
そもそもケアマネさんが何をする人かというと、介護保険を使うための「ケアプラン(計画書)」を作り、ベッドのレンタル、デイサービス、訪問看護、そして私たち在宅薬剤師などのあらゆるサービスを裏で手配・調整する、いわば「介護の総監督」です。
監督の腕が良ければ、家族が限界を迎える前に「そろそろショートステイを挟みましょう」「このサービスを足しましょう」と先回りしてチームを動かしてくれます。
しかし、もし「ハズレ」のケアマネさんにあたってしまうと……
家族が「もう限界です」と泣きつくまで動いてくれない
「制度上無理ですね」の一言で思考停止してしまう
連絡しても返事が遅く、いつもバタバタしている
これでは、介護の負担はすべて家族の肩にのしかかってしまいます。
■ 本当に動いてくれる「アタリ」のケアマネさんの見分け方
では、どんなケアマネさんを選べばいいのか?私が見てきた「デキるケアマネさん」には、共通する決定的なポイントがあります。それは**『他職種への愚痴や相談をフットワーク軽くつなげる力』**です。
例えば、お家でお薬のトラブルが起きたとき。
「アタリ」のケアマネさんは、「あ、それならお薬のプロである在宅薬剤師さんに入ってもらいましょう!」と、すぐに私たちに繋いでくれます。自分で抱え込まず、専門家に投げるのがとにかく早いのです。
逆に、何でも自分一人で処理しようとしたり、医療系の知識に疎く、医師や薬剤師への連絡を億劫がったりするケアマネさんには注意が必要です。
■ 「合わない」と思ったら、いつでも変更していいんです
ここで、多くのご家族が勘違いしている最大の誤解を解いておきます。
「一度決まったケアマネさんは、途中で変えたら失礼だし、変更できない」と思っていませんか?
結論から言います。ケアマネジャーは、いつでも、何度でも変更して大丈夫です。
人間ですから、どうしても相性はあります。「こちらの話を全然聞いてくれない」「頼りなくて不安」と思ったら、我慢する必要は一切ありません。担当を変えることは、介護保険のルール上、全く問題のない正当な権利です。
変更したい場合は、そのケアマネさんが所属している「居宅介護支援事業所」の管理者に伝えるか、お近くの「地域包括支援センター」に「担当のケアマネさんを変更したい」と相談すれば、角を立てずにスムーズに変えてもらうことができます。
介護は長期戦です。
優秀で、相性の良い「相棒」を味方につけることこそが、家族を守る最大の防衛策になります。
次回は、そんなケアマネさんを実際に変更する際の手順や、トラブルを避けるための「賢い切り替え方のセリフ」について、さらに一歩踏み込んで解説します。
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■ 次回予告:【実践】角を立てずに「ケアマネジャーを変更する」魔法のステップ
次回の第20回は、いよいよ具体的なケアマネジャーのチェンジ方法です。
「気まずくならずに担当を変えてもらう言い方は?」
「次のケアマネさんを『優秀な人』に指定する裏ワザとは?」
介護の現場を引っかき回さず、スマートに最高の相棒を引き当てるための実践ステップをお話しします。
ぜひ、フォローして次の更新もお待ちくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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在宅専任薬剤師のてるでした。
