見出し画像

世界史名将ランキング100 Aランク帯総括と番外編

前回はこちらから。

みなさま、ごきげんよう。今回は漸く終わったAランク帯についてのまとめと、例の如く同率もしくは惜しくも選外となった人物たちを紹介していきたい。では本編へ。

Aランク帯総括

Aランク帯は1番選ぶのに迷うラインである。つまり、Sほどの完全無欠度合いはなくとも、Bの連中とは一線を画すレベル、となると案外妥当な人間を選ぶのは苦労する。一応、最高峰を韓信、最下位をナルセスという基準にしてみたが、いかがだったろう。

最下位は少し迷ったが、実はAランク帯最高位を韓信にするのは、割とスムーズに考えついた。彼は合従連衡の謀略や統治の才はありつつも、面従腹背の宮廷闘争は不得手だった。傍若無人、才を鼻にかけ、自らが持たざる才を持つ者しか尊敬しないこの性格は、最高の武人ではあるが、最高の将になるには一歩劣る特性である。

とまあ、このように人によっては礼賛するが、ケチはつける人は蛇蝎の如く糾弾するようなバチバチ感があることをかなりここでは重んじた。フリードリヒ二世などもその典型だ。

あとは惜しいね、という感じの人。ヌルハチとかはそれか。アルプ・アルスラーンとか長生きできてたら、多分西アジアの歴史は激変していたように思うし、イスマーイール1世とかも人類史でも指折りの完璧超人のはずなのだが...。

そんなこんなでAランク帯は作られたのである。Sは人格とかしか貶す要素がない奴が殆どである。Sランク帯もまた、近々上げるのでどうぞよろしく。

さて、次の章では、恒例の番外編を載せる。

番外編

メソアメリカ、インカ帝国の英雄たち

神聖なる蛇の王 紋章文字

全くもって専門外かつ、まだまだ発展の道半ばである新大陸における古代文明の英雄たちは、きっとおそらく多分強かったろうが、あまりによく分からないためランキングでは紹介できなかった。

例えばマヤ文明では蛇を象徴とした王国カラクムルがあり、「渦巻きヘビ」や「空を見る者」といった王が周辺都市へ覇を唱えたようである。

また、南米の大帝国たるインカ帝国には数多くの英雄が見える。恐るべき侵略者たちと戦った英雄たちは、皮肉にも、その奸賊たちの手によって記録を残されている。

特に特筆すべきは、キスキス将軍だろう。

彼は、ピサロ率いる侵略軍へ勝利したほぼ唯一の名将である。皇帝アタワルパに忠実に仕え、内戦においては八面六臂の活躍を見せながら、全く未知の馬や鉄砲を使うスペイン軍に適切に立ち向かったその才は、この地域の英雄たちの中でも頭ひとつ抜けている。

実はAランク帯にこの地域を出さなかったのにはもうひとつ理由がある。Sランク帯に一人、この地域の英雄をランク入させたからである。その人物に関してはSランク帯をお楽しみに。

初唐の名将たち

李世民のもと、唐の天下統一と中央アジア進出に大きな役割を担った者たちは、誰も彼も優れた将である。尉遅敬徳や李孝恭、侯君集などはまさしくそれである。中でも、李勣は素晴らしい名将であった。

李世勣

彼は統一戦においても、中央アジア進出においても、大活躍した。また、のちには高句麗遠征をも成功させている。単なる軍事的成績だけなら並々ならぬものだ。しかし、彼は前半生の多くをある男の配下として経験した。その彼はSランク帯ですら生ぬるいほどの傑物であった。その点を考慮し、素晴らしい経歴を持つ李勣すらも、ランキングには入れなかった。

大モンゴルの名将たち

モンゴルは、ユーラシアを制覇した偉大なる遊牧民であることは、今更強調するまでも無い。そして、その時代における最高峰の将や王が軒を連ねている。もちろん、Sランク帯にもモンゴル勢は登場するが、ここでは色々とそこに至れなかった連中を述べる。まず、トルイ、ジュチ、フレグあたりだ。彼らは大体のところ、そうは変わらない力量であるが、この中ではバトゥがランキングには最適だろうと思い本編ではそうした。

そしてここからが、厄介なところとなる。どう評価すればいいのか難しい功績を記録しているのは、モンゴル麾下で軍を指揮した中国人、郭侃だ。

郭侃は東天の神人とまで呼ばれた怪物である。開封を落とし、フレグの遠征軍において中央アジアを猛進し、暗殺教団を殲滅し、バグダードを占領した。生涯にて700近い城を抜き去り、多くの敵を屠ったとする元史の記述を前面に信頼するなら、彼はSランク帯すら超える評価をしなくてはならない。

だが、おそらくそれは誇張だろう。集史や征服者の歴史には、彼の名は一切登場しない。そういうわけで、彼はこの番外編での紹介にとどまることになる。それに、おそらく誇張を抜きにした将としての能力はこの辺りでは無いだろうか。

機動戦の達人たち

これは、主にスヴォーロフとエドワード黒太子のことを指している。彼らは世に名の知れた名将ではある。

黒太子はクレシー、ポワティエにてその英名を残している。数的不利を、まさしく機動や陣地といった戦術によって跳ね返し、百年戦争初期をイングランド有利に運ばせた。

スヴォーロフはアルプスを越えし英傑の一人である。時にオスマンの大軍と、時にフランス革命軍と鎬を削り、その殆どで勝利した。

しかし、黒太子はシャルル5世とゲクランのコンビに、スヴォーロフはマッセナに、それぞれしてやられており風説ほど素晴らしい名将とは言えないのでは無いかと私は考えている。実績を鑑みればAランク帯でも問題ないだろうが、本編からは除外した。

まとめ

不思議なもので、英雄が生まれた時代には、その周りまでも才能が底上げされる。楽毅に田単が現れたように、数百年に1人の天才が生まれると、なぜか一気に不世出の天才たちが吹き溜まるのである。そうしたことから、同時代の将を全て入れてしまうと、大変に面倒かつ本質とはかけ離れたランキングになってしまうことは、今回の番外編に見れば明らかだろう。

しかし、Sランク帯はそうしたレベルからすら超越した連中だ。つまり、Sランク帯以降に番外編は必要ない。そういう意味において、ランク帯番外編はこれにて最後となる。

いよいよSランク帯を紹介していくことになる。ぜひぜひ、お楽しみあれ。
では、ごきげんよう。

いいなと思ったら応援しよう!