3-21 問題定義:証拠を「焦点メモ」に変える(×AI)
※もともと有料教材でしたが、今はすべて無料で読めます。経緯はこちら→https://note.com/bonnno420/n/n226b8551ab12
調査もインタビューも済んだ。情報は山ほどある。なのに「で、何に取り組
むか」が決まらないまま、資料だけが増えていく——絞り込みの手前で足踏みしていませんか。
絞れないのは判断力のせいではなく、証拠を「問い」に変換する中間の道具がないだけです。
思考の型さえあれば、解決できます。

このレクチャーのゴール: 利用現場で集めた証拠を4項目の焦点メモにまとめ、複数の解決方向を試せる探索問いを作れる。
対象者・利用場面・観察された障害・進めたいこと——証拠をこの4点の「焦点メモ」に圧縮すると、根拠付きの探索問いが機械的に作れます。
第2ステップは問題定義(Define)です。観察やインタビューを行うと、発言、行動、摩擦、回避策のメモが大量に集まります。ここで急いで一つの解釈にまとめると、印象の強い発言だけが残ります。まず、同じ対象者・場面・障害に関する記録を束ね、各グループに根拠となるメモ番号を付けます。
次に、検討対象を焦点メモへ落とします。項目は4つです。
①対象者——今回の証拠が示している具体的な役割や特徴。
②利用場面——いつ、どこで、何をしようとしているか。
③観察された障害——どこで止まり、迷い、別の手段へ移ったか。
④進めたいこと——その人が最終的に前へ進めたい仕事や生活上の用事です。解決策の名前は、まだ書きません。
第3B部 3-19のFAQボットなら、焦点メモはこうなります。対象者は「月末処理で社内規程を確認する社員」。場面は「申請を提出する直前」。障害は「回答が最新か確かめられず、担当者への個別連絡に戻る」。進めたいことは「差し戻しを避けながら、その場で申請を完了する」です。これなら、ボットの改修だけでなく、更新日の表示、根拠文書への導線、申請画面への情報統合など、異なる方向を比較できます。
焦点メモからは、角度の異なる探索問いを作ります。「最新性を本人が短時間で確認するには何を変えられるか」「個別連絡へ移る前に不安を解消するには何が必要か」「今の申請経路の中で確認を終えるには、どこへ情報を置けるか」。良い問いには、複数の解決方向が残っています。特定製品の導入を前提にせず、かといって「どうすれば全員を幸せにできるか」のように範囲を広げすぎないことが基準です。
AIには、「メモを対象者・場面・障害・進めたいことに分類し、各記述の根拠となるメモ番号を付けて。不足情報は推測せず質問にして」と依頼します。その後、焦点メモごとに探索問いを複数作らせ、解決策を決めつけている問いと範囲が広すぎる問いを除きます。人は、根拠の強さと事業上の重要性を見て、次に検証する焦点を選びます。

保存版・焦点メモの4項目
証拠は同じ対象者・場面・障害で束ね、根拠となるメモを追跡できるようにする
焦点メモは「対象者・利用場面・観察された障害・進めたいこと」の4項目
AIは分類と探索問いの候補作成を支援し、人は根拠と重要性から検証対象を選ぶ
これで冒頭の"何に取り組むかが決まらない足踏み"が探索問いに変わります。
やってみよう: 利用者について集めたメモを最低3件用意し、焦点メモを1つ作ってください。そこから解決方向の異なる探索問いを3つ作り、根拠のない記述に印を付けましょう。型はこちらです。
このメモを対象者・利用場面・観察された障害・進めたいことに分類し、各記述の根拠メモ番号を付けてください(不足は推測せず質問に)。
そのうえで解決方向の異なる探索問いを3つ作ってください。
メモ:〔 ここに貼る 〕
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