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フランスACBDがオススメする「2025年夏の必読10選」

あっという間に梅雨も明けて、まだ7月になったばかりだというのに、もう真夏ですね。
そんな時節のお楽しみがフランスのACBD(バンド・デシネの批評家とジャーナリストの協会)が発表する「夏の必読10選(Les indispensables de l’été 2025)」です。

今年上半期(1月1日から5月31日まで)に刊行されたバンド・デシネの中からACBDのメンバーが選ぶ10冊!
年末に発表されるACBD批評グランプリにノミネートされる作品も多く、どんな新作が刊行されたのか、次に何を読もうかを考えるときの参考にいつもしています。

今回の記事ではどんな作品が10選に選ばれたのかをご紹介します。

Youtubeライブでも詳しくご紹介していますのでこちらもご覧ください!


Beneath the Trees Where Nobody Sees(誰も見ていない木々の下)

作:Patrick Horvath(パトリック・ホルヴァス)、発行:Ankama(原書:英語)

フレンドリーな動物仲間に囲まれ、暖かく居心地の良い小さな町。そんな町の平和を守るために、善良で愛らしいヒグマのサマンサは連続殺人犯となる…?! 表紙をパッと見ると子ども向け部門の作品が紛れ込んだのかなと思いきや、よく見るとなかなかに血なまぐさい動物マンガ。
アイズナー賞2024のBEST NEW SERIESノミネート。

Fantasy(ファンタジー)

作:Yoann Kavege(ヨアン・カヴェジ)、発行:Bubble éditions

人間と、人間が神のようにあがめていた巨人との対立を描いた作品のようです。この作品の最大の特徴は、左右両方から読み進めることができることです。左からは普通のバンド・デシネのように、右からは日本のマンガのように、アルマとユルスナール、人間と巨人、それぞれの視点から物語を読み進めていくことができます。

The Nice House… T3 | By the sea(海辺の素敵な館)

作:James Tynion IV(ジェームズ・ティニオン四世)、Alvaro Martinez Bueno(アルヴァロ・マルティネス・ブエノ)、発行:Urban Comics(原書:英語)

『The Nice House on the Lake』シリーズの続編第3巻。今度は、新たなキャラクターで、海辺の館の物語だそうです。マックスは招待客を厳選した。世界が終わった後の文明の灯明を継承するために、各業界の優秀な第一人者を集めた。どんな落とし穴が待ち受けているかもわからずに。
アイズナー賞、ハーベイ賞にノミネートと北米でも高く評価され、ACBDコミック賞、フナック・フランスアンテールBD賞、アングレーム国際漫画祭公式セレクションとフランスでも評価されているシリーズの最新作。

De pierre et d’os(石と骨)

作:Jean-Paul Krassinsky(ジャン=ポール・クラシンスキー)、発行:Dupuis

イヌイットの地で、凍てつく夜、吹雪によって若い女性のウクスラリクは家族と別れ別れになってしまう。生き残るために彼女は長い旅を始め、やがて成長し、狩人、母、そしてシャーマンになる。べランジュール・クルニュの小説『石と骨』(未邦訳)のコミカライズ。

Les Poissons, eux, ne pleurent pas(魚は、泣かない)

作:Laurent Galandon(ローラン・ガランドン)、画:Jean-Denis Pendanx(ジャン=ドニ・ペンダンクス)、発行:Daniel Maghen

西アフリカのガンビアを舞台に、海岸線に触手を伸ばし人々の心と魂をむしばむ怪物、タコと人々との物語。

Shin Zero T1(シン・ゼロ 第1巻)

作:Mathieu Bablet(マチュー・バブレ)、画:Guillaume Singelin(ギヨーム・サンジュラン)、発行Rue de Sèvres – Label 619

ヒーロー「SENTAI」によって怪物が倒されてから20年。ヒーローたちは往時を見る影もなく低賃金の仕事をこなして貧乏生活をしていた。かつてのヒーローとその子どもたちの物語。三部作の第1巻。

Sibylline, chroniques d’une escort girl(シブリーン:エスコートガールの物語)

作:Sixtine Dano(シクスティーン・ダノ)、発行:Glénat

19歳のラファエルは建築を学ぶためにパリにやってきた。授業にいそしみ、眠れない夜は模型を製作し、親しい友人と飲みに行ったり世間話に花を咲かせたりしている。いっけん普通の女子大生のように見えるが、同級生の知らない一面がある。それは夜な夜なパリのホテルで小銭を稼いでいるのだ。大人への少女の過渡期と、家父長制や資本主義が色濃く残る社会における女性らしさと権力との関係を浮き彫りにする。

La Terre verte(緑の地球)

作:Alain Ayroles(アラン・アイロレス)、画:Hervé Tanquerelle(エルヴェ・タンケレル)、発行:Delcourt

中世後期、ヴァイキングの最後の末裔たちは、グリーンランドの氷に覆われた海岸で必死に生き延びようと奮闘していた。そこに、波乱に満ちた過去を持ち、再起を求める男が現れる。彼は彼らに救いをもたらすのか、それとも「グリーンランド」の崩壊を早めることになるのか?

Trous de mémoires(記憶の欠落)

作:Nicolas Juncker(ニコラス・ユンカー)、発行:Le Lombard

著名な写真家の死を機に、野心的な市長、厳格な歴史家、そして先見の明のある芸術家が結集し、アルジェリア戦争の犠牲者を追悼する記念碑を建立する計画が浮上した。しかしさまざまな団体や政党、SNSによってこの計画は泥沼に陥っていく。ニコラス・ユンカーは第二次世界大戦末期のドイツ人とロシア人の女性同士の友情を描いた『Seuls à Berlin』の作者。

Watership down(ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち)

作:James Sturm(ジェイムス・スターム)、発行:Monsieur Toussaint Louverture(原書:英語)

50年以上にわたって世界中の人に愛されたリチャード・アダムスの児童文学『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたちのコミカライズ。英国バークシャー州、予知能力をそなえたウサギのファイバーはこの地に災害が迫っていることを予言。彼の兄のヘイズルは村の長に避難を提案したが取り合ってもらえず、何羽かのウサギとともに村を脱出するが、理想郷を探す彼らの旅の前に立ちふさがるのは予想もしない世界だった。
アイズナー賞2024BEST ADAPTATION FROM ANOTHER MEDIUM受賞ハーベイ賞2024ノミネート。2024年には1978年に英国にて制作された原作小説の劇場アニメがリマスター劇場公開されました。

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さていかがでしたでしょうか?
私がすでに購入したのはマチュー・バブレ&ギヨーム・サンジュラン『シン・ゼロ』くらいですね。まだ積読中なので早く読みたいと思います。バンド・デシネ好きの間で話題になっていたのは左右から読み進めるというちょっと変わった造りの『Fantasy』と、絵柄の雰囲気もいい感じの『Sibylline』です。『Sibyliine』はちょっと気になりますね。
この10選のなかから年末のACBD批評グランプリに選ばれる作品もあったりするので、私もチェックしてみたいと思います。もし気になる作品がありましたら、ぜひ夏の長期休暇時にでも読んでみてください~!

参考資料:過去の紹介記事・動画


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