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アイズナー賞2020受賞作品が発表されました!

2020年7月25日(現地時間7月24日の夜)、アメリカでもっとも権威のあるマンガ賞の一つといわれる「アイズナー賞(Eisner Awards)」2020が発表されました!

アイズナー賞は、グラフィックノベルの創始者と呼ばれるマンガ家、ウィル・アイズナーの名前を冠したマンガ賞。
毎年、サンディエゴのコミコンで受賞作が発表されます!

実は、先月ノミネート作品が発表されたときに、Youtubeライブ配信で作品をご紹介していました!
よかったら動画もご視聴ください!!

ノミネート作品の一覧は公式ページをご覧ください。

https://www.comic-con.org/awards/2020-eisner-awards-nominations

さてでは、グラフィックノベルを中心に受賞作品をみていきたいと思います!

Best Publication for Kids(子ども向け作品)

受賞作は、Raina Telgemeier(レイナ・テルグマイヤー)『Guts』(Scholastic Graphix)!

レイナ・テルグマイヤーさんといえば2011年にアイズナー賞を受賞した『Smile』も有名です。
歯の矯正をしていた作者の子ども時代の経験をもとにした作品です。

『Guts』もその流れをくむ自伝的作品。

ある晩、強烈な腹痛で目が覚めたレイナ。
おなかの不調を抱えたまま出かけた学校生活や友情の物語のようです。

Best Publication for Teens(ティーン向け作品)

受賞作は、Mariko Tamaki(マリコ・タマキ)作、Rosemary Valero-O'Connell(ローズマリー・ヴァレロ・オコネル)画の『Laura Dean Keeps Breaking Up with Me』(First Second/Macmillan)!

マリコ・タマキさんといえば、日本語訳された作品に『GIRL』や、同じくティーン向け作品としてアイズナー賞にノミネートされ最近発売されたばかりの『ハーレイ・クイン:ガールズ・レボリューション』もあります!
10代女子を描いたヤングアダルト系の作品に定評のある作者さんですね!

『GIRL』は、いとこのジュリアン・タマキ作画の、日系カナダ人女子高生の日常を繊細に描いた作品。
主人公のキムはオカルト好きのちょっと冴えない女子高生。クラスのイケてるメンバーの騒動を傍目にみながら、クラスの片隅で親友のリサとだべってる毎日。
そんななか同性の教師に憧れ以上の想いを抱いたり、親友とうまくいかなくなったり……うまくいかない女子高生の心の機微を繊細に描いた作品です。

『ハーレイ・クイン:ガールズ・レボリューション』(原題『Harley Quinn: Breaking Glass』)は、15歳のハーレイ・クインを主人公にしたオリジナル設定のグラフィックノベル。
明るく破天荒でハチャメチャなハーレイの高校生活でめちゃくちゃ面白いのに、考えさせられることやハッと気づかされることもたくさんある、とっても面白い作品でした!

ほんとにこれは傑作!と思って動画もつくってしまったので、よかったら見てくださいね!

さてアイズナー賞を受賞した『Laura Dean Keeps Breaking Up with Me』も、繊細な女子高生の心情を描いた作品のようです!
今回、作者のマリコ・タマキさんはベストライター賞、作画のローズマリー・ヴァレロ・オコネルさんはベストペンシラー・インカ―賞も受賞していますね!!
わたしはこの作品を未読なのですが、すごく読んでみたいですね!

Best Reality-Based Work(ノンフィクション作品)

受賞作は、George Takei(ジョージ・タケイ)、 Justin Eisinger, Steven Scott, and Harmony Becker作『They Called Us Enemy』(Top Shelf)!

ジョージ・タケイはスタートレックシリーズにも出演していた日系アメリカ人俳優。
第二次世界大戦時、日系アメリカ人は敵国民として収容所に入れられた。戦時中に少年期を過ごしたジョージ・タケイさんの経験を描いた自伝的グラフィックノベルになります。

こちらの作品、なんと作品社さんで邦訳が刊行予定とのこと!
ほんとうに楽しみです!!

Best Graphic Album—New(新刊単行本)

受賞作は、Tillie Walden(ティリー・ウォルデン)『Are You Listening?』(First Second/Macmillan)!

わたしの大好きな作家ティリー・ウォルデンさんの新作が受賞しました!

西テキサスに向けての女二人のロードトリップ!
アラサーのルーは家出少女ベアと出会い、迷い猫の家を探して西へとドライブする。二人に迫る謎の男たち。そしていつしか道は、夢とも現実ともつかない不思議な世界へ二人をいざなう……。

とてもファンタスティックで切ない、素敵な作品でした!

ティリー・ウォルデンさんといえば、自伝マンガ『スピン』が邦訳されていますね。
フィギュアスケートに打ち込んだ少女時代。友情。同性への恋慕。そして挫折。10代の少女の傷つきやすい心を繊細なタッチで描いています。

わたしはティリー・ウォルデンさんの作品が大好きで、動画でもご紹介しています!
ぜひ一緒にティリー・ウォルデンさんを推しましょう!!

Best Adaptation from Another Medium(翻案作品)

受賞作は、Neil Gaiman(ニール・ゲイマン)作、Colleen Doran画『Snow, Glass, Apples』(Dark Horse Books)!

白雪姫を翻案した作品のようです!

ニール・ゲイマンといえば、『サンドマン』が絶版になって久しいですね。
残念ながらわたしは『サンドマン』未読なので、復刊&続刊を翻訳してほしい作品のひとつです!

現在新刊で入手することができるニール・ゲイマンのグラフィックノベルは『バイオレント・ケース』くらいでしょうか。

ニール・ゲイマンの小説はたくさん翻訳されていますが、グラフィックノベルももっと翻訳してほしいですね!

Best U.S. Edition of International Material(英訳作品)

受賞作は、スペインのマンガ家、パコ・ロカの『家』
こちらはすでに日本語版でも読むことができます!

父が丹精込めて増築していった家。
父が亡き後、その家を売りに出すために、三人の兄妹は片づけに集まる。
それぞれに去来する父との思い出。
淡々とした語り口ですが、とても心に残る作品です!

パコ・ロカさんといえば、もう一作すばらしい作品が邦訳されています。

老人ホームに入ることになった元銀行員。
記憶が剥がれ落ちていくように、大切な人の顔や思い出が失われていく。アルツハイマーの悲しい現実を、あくまでも温かく、優しさあふれる筆致で描いた傑作。アニメ化もされました。

日本のマンガ受賞作

日本のマンガは今回3作品も受賞しています!

Best U.S. Edition of International Material—Asia(アジアの英訳作品)として、松本大洋さん『ルーヴルの猫』、白浜鴎さん『とんがり帽子のアトリエ』の二作品が同時受賞!

Best Humor Publication(ベストユーモア作品)として、おおのこうすけさんの『極主夫道』が受賞されました!

個人的には、松本大洋さんの『ルーヴルの猫』は、わたしがバンド・デシネにハマるきっかけにもなった作品でもあるので、とても嬉しいです!

Hall of Fame(殿堂入り)

審査員と一般投票からあわせて8名のアーティストが殿堂入りしています。

そのおひとりとして、アリソン・ベクダルさんが選ばれています!

アリソン・ベクダルさんといえば『ファン・ホーム~ある家族の悲喜劇』の作者です!

亡くなった父との関係をめぐる、とても文学性の高い自伝的グラフィックノベルですね!

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いろいろ読んでみたい作品が増えて嬉しいような困ったような……(笑)

さて、みなさんの興味を惹かれた作品はありましたでしょうか?

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