電力44万円、看護師33万円。格差を生むのは職業ではなく制度
アメリカでは看護師は年収1500万円。日本だけが低賃金の理由
使命感につけ込まれる職業と、料金に転嫁できる職業
電気・ガス・熱供給・水道業の就業者数は約30万人で、全産業の0.4%という非常に小さな産業であるにもかかわらず、フルタイム労働者の2025年平均月給は44万4000円と最も高い水準にある。
一方で、同じくインフラ・高スキル・24時間体制・災害対応・高い責任を担う看護師の給与はそれより10万円以上月給30万円程度(夜勤付き)低い。
では、
この格差は何なのか。
仮に電気・ガス・熱供給・水道業の労働者30万人全員の給与を月10万円下げた場合、
総額は月300億円、年間3600億円になる。
これを日本の約5000万世帯で割ると、1世帯あたり月600円、年間7200円程度の負担軽減にしかならない。
つまり、仮に給与を10万円削っても、国民の光熱水費が劇的に下がるわけではない。
人件費はコストの一部にすぎず、料金決定には規制・設備投資・燃料費・減価償却など多くの要素が絡むからだ。
では、なぜインフラ産業は高給で、看護師は低いのか。
ここで重要なのは、仕事内容の重さの差ではなく、制度の差である。
電気・ガス・水道は地域独占で、
料金は「総括原価方式」などによりコスト+利益が保証上乗せされる構造になっている。
人件費を上げても、最終的には料金に転嫁でき、企業は潰れにくい。
労働組合も強く、待遇改善を勝ち取ってきた歴史がある。
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