#1074 アルバム論80|LOVE FLASH FEVER / Blankey Jet City(1997)
ブランキーのスタジオアルバムを紹介するのも残り3枚になりました。
ここからはリアルタイムという訳でもないんですが、結構ブランキーの存在が身近になってから聞いた作品が多く、本日紹介するLOVE FLASH FEVERはかなり思い入れの多い作品ですね。
そんな感じで前作SKUNK発売から2年、レコード会社を東芝EMIからポリドールに移籍してから1発目のアルバムとなっております。
LOVE FLASH FEVER とは

本作は初の全編セルフプロデュースとの事ですが、かなり完成度は高く、プロデューサーがいなくても最早音源を出せるくらいエグイバンドになったという感じですね。
とにかく全10曲ですが、「あれ10曲しかないんだっけ?」って思っちゃうくらいボリューミーです。ジャケットも意味わからなくてカッコいいですね笑
LOVE FLASH FEVER 魂の全曲解説
1. プラネタリウム
最高のロックンロールでこのアルバムは始まります。
以前にブランキーBEST10を紹介した際にも、どうしても入れたくて「次点」という形で紹介してますが、とにかくメチャクチャカッコいいです。
ベンジーのイントロのギター、そこにヴォーカルが乗り「プラネタリウムでハッパを決めた」といきなり始まる攻撃的な歌詞、そこにナカタツのドラムが乗り曲は続き、そしてサビまで焦らしてようやくテリーのベースが加わり、「星はニセモノで夜はニセモノ」とクソカッコいいバンドケミストリーが始まります。
もうこの曲はマジでバンドマジックが出まくる曲ですね。
そして歌詞がイカレまくって美しい。
天使と悪魔が同居している
山小屋にはシャワーがついてない
だから2人はいつも仲良し
「それがどうかしたのか?」と尋ねられたら 俺はそいつに
自殺を勧める以外手が無くなる
だからそんな悲しい事言わないで
この後の「冷えたチキンスープ」「ウォーターベットのチラシ」「人間だらけ」「つま先で歩く猫」辺りも大分イカれていてヤバいです。
ドラッグソングと考えればすべてが納得なのですが・・・
そんな感じでまさに1曲目に相応しい曲ですが、この曲がブランキーの最後のライブとなった2000年フジロックの1曲目で歌われたのは鳥肌が出るくらいカッコいいですし、大学時代ブランキーのコピーバンドをやった時も1曲目はこの曲をセレクトしましたね。
2. PUDDING
プラネタリウムの余韻を楽しむ暇なく、いきなりナカタツのドラムで始まります。
寝る前にブルーのジェット機に乗る夢を見たいって願う
神様お願い僕に見させてブルーのジェット機に乗る夢を
終始、このフレーズを繰り返す曲で、かなりゴキゲンな曲ですね。
ベースも結構主張が激しくてなかなか好みだったりします。
僕の友人が好きでよくカラオケでこの曲を歌っていました。
BPMも速くライブでも愛される感じの曲なので、結構終盤のセットでも残っていた印象があります。LAST DANCEでも歌っていましたね。
歌詞の中でアルバムタイトルのLOVE FLASH FEVERのフレーズも飛び出す、そんな曲ですが、ちなみにタイトルのPUDDINGというのは僕は飛行機のパーツ的なものだと思ってましたが「プリン」の意味のようです笑
3. MICKEY DUCK
ミッキー・マウスとドナルド・ダックが融合されたMICKEY DUCK。意味深なタイトルですね、
「俺のアヒルを殺さないで」というフレーズが印象的ですし、世界観が何回聞いても謎です笑
「ミッキーマウスのような笑顔であなたを愛するわ」と言ってる女が、血だらけのハンマーでアヒルを殺し続けるんですかね?とにかく謎です。
あとこの辺の文字とか名称は著作権料とか大丈夫なんですかね?色々謎が多い曲です。
次の曲に続いて鳥に対する虐待を防ぎたい、そんな曲かも知れないですね。
4. 皆殺しのトランペット
この曲は初めて聞いた時なかなか衝撃でした。
ナカタツが吹いているらしいトランペットも確かにゴキゲンなんですが、それよりも重いのがベンジーの語り。
ベンジーがロンドンで体験したとても悲しい出来事について歌っています。
もうこの語りに尽きますね。
こないだロンドンのリージェントパークの草原の斜面に座っていた。
まじで晴天がずっと続いていて、その場所は少し高台になっていて、
その公園の隣にあるロンドンZooの一角が見渡せるようになっとたんね。
で、俺は動物園が大人になってからあんまり好きじゃないから、
ただボーッと見てたんだけど、そしたらある事に気が付いたんだわ。
金網も鎖も何もされてないその動物園のある場所に、
大きなハクトウワシがいて、そのハクトウワシの周りに簡単な柵はあるんだけど、青空とその鷲との間には何も妨げるものがなくて、
足にも足枷のような物が付いてなくて。
で、「飛び立とうと思えば、自由にこの大空に羽ばたいていけるのになぁ」と思っとったんだけど、何であいつは逃げないんだろうってずーと思っとって、したらその鷲はそれまでじっとしてたんだけど、ある時、翼を広げたんだわ。
したらその翼がすごく短くて、すごく小さくて、何回も羽ばたくんだけど その体が浮くはずがなくて、誰かがそのハクトウワシの翼を切ったんだ。
この話はとても悲しい感じがするでしょう?
でも悲しんでいても彼の翼はもう二度と帰らない。
かなり心に残る曲ですね。
5. 感情
METAL MOONでいうOrangeのような位置づけの曲ですが、とにかくクソシンプルな曲です。
歌詞はもうこれだけですからね。
感情があって
悲しみはそれの一部分だから
涙が流れるはずはない
はずはないさ
そんな感じのなかなか深い歌詞ですが、泣きながら歌っているようにも聞こえますね。深いです。
6. SPAGHETTI HAIR
このアルバムで一番BPMが速く、一番ライブで映える曲じゃないでしょうか?
とにかくナカタツのドラムが最高にカッコいい曲ですが、ベースもかなりいい感じで、ライブでこの曲もやりかけたんですけど合わせるのがちょっと難しかったので泣く泣く諦めた記憶がありますが、ベースはかなり弾いてて楽しかった記憶もありますし、多分今でも弾けますね。
間奏のベースラインが好きです。
ラスサビもカッコいいですし、最後の「Let's Go To Hair Salon」までかなりゴキゲンでいい感じの曲ですね(レアなライブ音源も落ちてました)
7. CANDY STORE
CANDY STOREとは「目移りする」というスラングみたいですが、その上のレベルのスラングで「覚せい剤を打っている店=売人」という意味もあるようです。勉強になりますね!
正直そんな印象に無いので、次行きましょう笑
8. ガソリンの揺れかた
ブランキーの8枚目のシングルで、解散する最後まで愛された曲ですね。
高1の頃の親友がこの曲を狂おしい程愛しており、いつもカラオケで歌ったり、ギターで弾きまくっていたのが印象に残っています。
僕もこの曲のベースラインが大好きでよく弾いていましたし、実際にライブでも2回位やりました。
イントロのブレイクの所とか最高に弾いていて楽しく、バンドで演奏したらメチャクチャ栄える曲ですね。
もうこの曲はベンジーのギター、テリーのベース、ナカタツのドラムのすべてが最高にカッコよく、1+1+1=∞みたいなバンドマジックを生み出している曲で、僕は日本版Smells Like Teen Spiritはこの曲と思ってます。
イントロ、構成、Aメロ、サビ、間奏(ラブリーベイベー)、Aメロ、サビ、間奏、ラスサビ、アウトロと最初から最後まで非の打ちどころが無い、マジで改めて聞いて素晴らしいと感じた曲ですね。
途中の「あの細く美しいワイヤー」は、Dynamite Pussy Catにも出てきた解散の示唆と思いますが、ここで「初めから無かった」と言い切ったのも嬉しいですね。
そしてPVのこのピンクとグリーンのセンス・・・痺れます。
ただこの曲はやはりライブで聞くとカッコよさが増しますね!必聴!
9. デニス ホッパー
アメリカの俳優であり、映画監督であるデニス・ホッパー氏について歌った曲ですが、多分ブランキーで初めてテリーがメインボーカルで歌っている非常にレアな曲ですね。
途中からベンジーに戻りますが、その声のコントラストがなかなか美しい。テリーもSLANGのKOみたいな歌い方しそうな見た目ですが、実際の美しい声が逆にいい意味でギャップですね。
10. 海を探す
ラストのロックバラードですが、僕のこのアルバムのベストソングですね。
僕はブランキーを好きなのはカッコいいロックだからなんですけど、この曲は泣けるバラードで僕が好きなブランキーのど真ん中では無いんですけど、とにかくメロウで本当に素晴らしい。
とにかく美しい曲です。
初めて聞いた時を覚えてないですが、ブランキーで一番泣ける曲を聞かれたら僕はこの曲と即答するでしょう(日によって変わるかも知れませんが笑)
とにかく奇麗な曲です。
このサビのメロディは何度聞いても泣けますね。
ハートにひびが入る程奇麗な海を探しに行く物語
走る車の屋根に登って風になったつもりで始めるのさ
そしてこのフレーズもたまらないですね。
この広い世界は何のためにあるのか 僕達は誰のために生きているのか
愛する人の為にすべてを捨てられるとか そんな言葉はもう嫌だ
そんな感じでブランキー史に残る最高のバラードです。
レアなライブ音源も是非お愉しみ下さい。
まとめ
そんな感じで次作は「ロメオの心臓」ですね。
赤いタンバリンを含む、ブランキーで最も売れたアルバムを紹介しましょう。
