#1064 アルバム論79|SKUNK / Blankey Jet City(1995)
アルバム論、本日紹介する「SKUNK」は、ブランキーの5枚目のスタジオアルバムですが、作品としてはミニアルバムの「METAL MOON」と、同年にリリースした6枚目のアルバムにしてベストアルバムの「THE SIX」の次の作品という事で、7枚目のアルバムとも言われています。
このアルバムが東芝EMIからリリースされた最後のブランキーのアルバムだったりするので、ブランキーの「前期ラスト」的な位置づけのアルバムだったりします。
(実際にベストでもこのアルバムまでを前半で括っていたので)
SKUNKとは?

wikiで初めて知りましたが、このアルバムリリースと同時にバンドを解散予定だったらしいですね。
それだけ満足度が高く、やりつくした、出し尽くした感が強いアルバムなのかも知れません。実際のちのベストアルバムにこのアルバムの曲はほとんど収録されていたりします。
で、このあとに開催した代々木フリーライブに出応えを感じ解散は取消となったそうで一安心だったんですが、5年後にHarlem Jetsがリリースされた時にも「最高のアルバムができたから解散する」と、もう解散は止められなかったんですね。
そんな感じで話が逸れましたが、かなりメンバーの満足度も高い名作です。
僕は先に「国境線上の蟻」を聞いていたので、そのベストに収録されている4曲をそこで知り、後のベストに収録されている3曲をそこで知り、残り3曲はどのタイミングで知ったか忘れましたが、とにかく全曲カッコいいです。
早速解説していきましょう。
SKUNK 渾身の全曲解説
1. SKUNK
アルバムタイトルを冠した曲であり、ライブアルバム「LAST DANCE」ではこのライブ映像が切り出されてガンガン流れていた記憶もありますし、ブランキーのラストライブ、2000年のフジロックでも演奏されていた位、メンバーにもファンにも愛された曲ですね。
とにかく最初のイントロから最後の「SKUNK…」まで、2分53秒の間全てがカッコいいですし、僕もこのアルバムで1曲選ぶならベタで王道ですがこの曲をチョイスせざるを得ないです。
印象的なギターリフ、静かなベンジーの語るような導入、そして1回目のAメロが終わって、ギターに加えてベース、ドラムが加わる2回目のAメロの時点で相当カッコいいですが、この曲はここで止まらず、この後のベースソロも良いし、またゆっくり目になった3回目のAメロを経て、4回目のAメロがクソカッコよく、そしてサビ!サビがクソカッコいいです!意味は分かりませんが・・・
礼儀知らずの可愛いスカンク
罠に落ちたよ 抜け出せない
誰か彼を助けてあげて
彼はオレのトモダチ
そしてサビが終わった後、ギターとバンドの掛け合いがあり、最後にベンジーがオーディエンスと一緒に「SKUNK!」と叫ぶところ、ここが鳥肌が立つくらいカッコいいです。
この曲は一度コピーバンドでライブでやったことがあるんですけど、ベースは基本クソシンプルで、Aメロとサビの2パターン+ベースソロという感じです。ベースソロは結構見せ場なので、ミスらない様に弾きたい所ですね。
あと、ブランキーとしてでは無いですが、2002年のRISING SUNでJUDEがこの曲を演奏しだした時はおかしくなってしまいそうでしたね笑
そしてこのアルバム全体を通してだと思いますが、この曲はイヤホンとかで聞いてると、左右で別々の音が流れる「ステレオ感」がクソカッコいいですね(対義語がモノラル)
最初はベンジーのヴォーカルとギターが片方から聞こえて、途中からGuitarⅡが大暴れする感じがこれまでのブランキーに無かった感じですげーカッコいいです。
是非、イヤホンで聞いてみてくれよな!
2. Dynamite Pussy Cats
そんな感じでSKUNKに続くのも、なかなか攻撃的なタイトルのロカビリー調というか何と言うかの曲で、日本語でタイトルを訳すとフェミニストの方々から袋叩きになりそうな感じの曲名ですが、恐らくこれがバンド名なんでしょう。
この曲も「国境線上の蟻」で初めて知りました。
ブランキーでも五本の指に入るくらいイカれた歌詞が特徴の曲で、とにかくまともな登場人物が誰一人いなそうな感じの世界観なんですけど、それを全て「さみしがりや」で片づける辺りが雑でありつつも、或る意味真理かなとも思ってしまい、非常に秀逸です笑
「あの細く美しいワイヤーが切れるまで」というのは、バンドがギリギリな状態を示唆している感じがしますね(のちに「初めから無かった」と撤回しますし)
テリーのベースがこの曲は結構主張しているんですけど、Aメロでは珍しく曲とユニゾンな感じで弾いていたりして、その辺が聞きどころですね。
ライブでも愛された曲のようで、結構ライブバージョンを聞いた曲だったりもします。
3. 15才
この曲も「国境線上の蟻」に収録されている曲です。
アルバムの1曲目から3曲目が後に出るベストに収録されている曲と考えると、やはりこのアルバムのレベルの高さを感じずにはいられない曲ですね。
そんな感じでこの曲15才は、1個下でもあるハイロウズの十四才と同じように「ある程度大人になってから当時を述懐する」グルーヴを感じます(共に当時の音楽を聴くとあの頃に戻れるような解釈ができたり)
ですが、この15才の方がファンタジーな世界観があります。
そんな感じで演奏とかもそんな派手さはなく、良い意味でブランキーっぽくないんですが、ブランキーの違った角度の良さを感じさせる曲で、この曲を好きな人間はメチャクチャ多かったですね。
僕の高校時代の1個上の嫌われていた先輩もこの曲をフェイバリットに挙げてました。メッチャ嫌われてましたが…笑
もうこの曲はこのフレーズに集約されるでしょう。
「楽しそうな」という客観的な視点が非常に秀逸ですね。
ソーダ水の粒の様に 楽しそうな日々は流れる
そしてラスサビ前の「いつか今のことが」の所も、ラスサビの「子供だったよ」のところも最高にカッコいい、名曲ですね。
4. Hell Inn
高校時代にベンジーを意識しているギターヴォーカルは多かったのですが、ある日「一番ブランキーで弾きながら歌うのが難しい曲」というテーマで盛り上がっていた際、僕が一緒にバンドをやっていた友は「3104丁目」と言ってましたが、違う友人はこの曲を挙げていて、それでメッチャ印象に残っていた曲です。
Hell Innはそのまま読んだら「ヘルイン」ですが、ちょっとだけ変えて曲の中で使われているのですが、歌詞カードからは色々な理由で抹消されています笑
「を身体に打ち込む」になってるからマジで意味が通じないという笑
とにかくグルーヴが変態的な曲です。
ナカタツのドラムも良い感じで変態でカッコいいですね。
5. くちづけ
もうこの曲は冒頭のイントロのクソ激しいドラミングと言い、いきなり始まりみんなでシンガロングする「タイコタタキ」のフレーズだったり、ナカタツの曲ですね。
ラストライブの2000年フジロックでも演奏された曲で、何気にシングル曲だったりします。
とにかくこの曲の魅力はシンプルにもう語りつくしてしまったのですが、とにかく冒頭の歌詞がマジでカッコいいです。
「私の彼はドラマー タイコタタキ
ちょっとイカれてるけど アレのリズムは最高」だってよ
メッチャカッコいいですよね!
僕はなんかの余興でのドラマーを紹介する時のBGMで「嵐を呼ぶ男」かこの曲か迷って、「嵐を呼ぶ男」をセレクトした記憶があります笑
とにかくこの曲はブランキーのイカれたリズムを支えたナカタツの曲ですね。
6. 斜陽
終始攻め立てるギターリフが印象的な曲ですね。
太宰治の代表作である没落貴族を描いた同名の小説との関連性は無さそうで、「太陽が沈む」という言葉通り、太陽が傾くという夕暮れの際の男女について歌ったラブソングです。
1つ前の曲とかは凄くヤンチャな爛れた男女の恋愛について語った曲ですが、この曲は正統派路線だったりしますね笑
7. Snow Badge
この曲も「国境線上の蟻」に収録されている曲ですが、もう何と言うか鬼のようなバラードです。ブランキーの全楽曲を含めても、一番優しい曲なんじゃないでしょうか?
そんな感じで僕の好きなブランキーではないのが正直なこの曲の感想なのですが、それでもベンジーの才能は爆発していますね。
天才です。
8. Romance
この曲は解散後に出したベスト「Blankey Jet City 1991-1995」に収録された曲で、正統派ロックバラードというか、非常にメロウな曲です。
この曲も1曲目のSKUNKよろしく、ステレオ音源で楽しみたい曲ですね。
Aメロのフィルセットと、サビの激しくメロディアスな展開の対比が美しく、途中の間奏も良い感じで全体的にレベルの高い曲です。
そして割と具体性のエピソードを歌詞にちりばめて、全体的な雰囲気が「Romance」というタイトルに相応しい。名曲です。
ラストの2回目の「キリストの瞳は何故 悲しみにくれているの」の後の展開も変態的な展開で好みです。
9. Fringe
この曲も凄く好きですね。
初めて聞いたのがどのタイミングか忘れたのですが、すごく頭に残っていた曲だったので印象に残り、音源で初めて聞いてからは「この曲はFringeというタイトルだったのね」としっかりインプットして聞き続けています。
始まり方が「Baby 踊らないか」とシンプルに始まり、そのまま展開するんですが、この曲はサビのベースラインがカッコいいですね。
そして「マルボロ」というワードが出てくるのも良いですね。
そして何気に歌詞が深く、ラブソングとしても深いですね。
Baby 踊らないか 僕と2人で すべてを忘れて
名前も過去も名前もふるさともすべてを忘れて
すべてを忘れて すべてを
10. Purple Jelly
このモンスター・アルバムのラストを飾るのはPurple Jelly。
ブランキーのラストライブの2000年のフジロックでも歌われたロックバラードです。
このPurple Jellyというフレーズはラストアルバムの最後の曲・COME ONでも使われておりますね。
ラストを飾るにふさわしい、優しいバラードなんですが、一つ一つの歌詞がなかなか深いですね。
傷だらけの天使はもう この街には降りない
傷だらけの天使はもう この街には降りない
傷だらけの天使はもう この街には降りない
出血多量で死にそうさ
まとめ
そんな感じで本作も色々と語ってしましたが、改めて良いアルバムですね。
そんな感じでブランキーのスタジオアルバムも残り3枚となって切なくなりつつありますが、結構ガッツリ聞いてきたポリドール編に移行します。
次回はLOVE FLASH FEVERを紹介しましょう。
