#1456 映画論53|北の国から ’89帰郷
ここ最近は映画としての扱いで、北の国からシリーズを紹介してきておりますが、本日は前作の’87初恋に続いて、2年後の物語である「北の国から ’89帰郷」を紹介しましょう。
これも好きな作品ですね・・・
北の国から ’89帰郷とは?

今回の主人公は蛍、そして純です。
前作’87初恋の主人公は実質純でした。
れいちゃんという女性と出会い、恋に落ち、そして突然の別れとなり初恋と失恋を経験し、そんな初恋&中学校&富良野からの卒業を描いた甘酸っぱい作品だったんですが、今回はそんな純に続いて蛍の初恋がひとつのテーマなんですね。そんな蛍のストーリーを物語の前半で描きます。
そして物語の後半で主役は蛍から純にバトンタッチするんですが、純は絵に描いたように東京に染まってしまいます。まぁ、元々純も蛍も東京生まれなので、10年振りくらいに東京に戻るというニュアンスなんですが・・・
しかし富良野で過ごした10年はなかなか時が止まってしまっており、とにかく純は都会に馴染もうと焦って、色々から周り、色々とやらかしてしまい・・・というトホホなエピソードを後半で描きます。
そしてそれらのストーリーが1つにまとまっていく展開が本当に素晴らしいですね。
その分、五郎の出番はグンと減るんですが、それが凄く自然なんですね。
子供達が大きくなって、成長していく・・・そうした時間の経過が良いんですね。
北の国からフリークとしては是非見ておきたい作品ですね。
北の国から ’89帰郷の好きなシーンBEST10
10位 スナックで客にからむ五郎

まずはスナックで酩酊するG(五郎)から始まります。
隣のお客さんに酔っぱらって絡んで中ちゃんに止められるという、いつもの北の国からあるあるのグルーヴですね。
そんな感じで、中学を卒業して旭川の定時制の看護学校で頑張る蛍と、東京で頑張って仕送りをくれる純を、隣の客に褒めまくるという・・・
そんな感じで示唆を与えてくれるの優れたイントロですね。
9位 恋をする蛍

そんな感じで蛍は毎日の始発でアホ程時間をかけて、旭川の定時制の看護学校に通うんです。で、日中は病院(肛門科)で実習して、その後学校に行く的な感じのハードコアな生活を送っていたんですが、毎日始発で一緒になる青年(緒形直人)が気になるんです。
その青年が読んでいる文庫の「風の又三郎」を蛍も買ったりと、なかなかファンキーなことをやっていました。
その青年がアナルに異常があったようで、ある日たまたま蛍が実習する病院に来てしまい、蛍はその青年と初めて会話をした数秒後にアヌスにご対面するというなかなか稀有な切っ掛けで顔なじみになり、災い転じて一気に仲良くなります。
直人は旭川の予備校に通う浪人生で、確か3浪というギリギリな感じなのですが、5個下のJKに夢中になってしまうんですね。
そんなことだから浪人するんです笑
8位 髪を染める純

で蛍の恋がいい感じになったタイミングでJ(純)編になります。
純は雪子おばさんの家に居候し、そこから昼は働き、夜は定時制高校に通うのですが・・・バイクに乗ったり、夜出歩いたり、髪を染めたり・・・と、TOKYO 狂った街に染まっていきます。
この時代はこのくらいの超ライトな茶髪でもかなりの不良扱いされる、そんな時代だったんですね。
7位 自動車整備工場で働く純

そんな純は東京に来てから仕事を転々として、定時制高校の友人のアカマンの紹介で、アカマンの働く自動車整備工場で働きます。
で、金を貯めてバイクを買おうとバイクに夢中になっているんです。
騙されて盗難車を買ってしまうんですが・・・
6位 水谷

で、そんな純が働く職場には、水谷という先輩がいるんですが、この水谷が悪いんです。
後輩に金を貸すんですが、金利がなかなかエグく、カウカウファイナンス張りの暴利で後輩を追い込む悪い奴なんです。
で、純の親友のアカマンも水谷から借りた金の利子を返せず、借金苦でバイクを売ってしまい、純が大事にしていた五郎からもらった泥のついた2万円札を盗んでしまい・・・
そしてそれに気づいた純が「金を払うから泥のついた万札を返して欲しい」と言うんですが、なぜか純は水谷にボコボコにされてしまい笑
で、ボコボコにされて切れた純は、落ちているスパナを握って「ウオオオーッ!!」と遼介ばりにぶん殴り、会社クビ&警察沙汰のコンポ。
とにかく可哀想でした。
5位 泥の付いた万札を探す純とエリ

で、そんなどうしょうもない純なんですが、そんな純を好きになったエリという不良グループの娘さんがいました。
この娘は河原のボートに純を誘い、付き合っているわけでもない純に童貞を卒業させてあげようとする天女のような娘なんですが、焦った純が謎にこのエリを川に突き落としてしまい笑

そんな感じでクソヤローな純なんですが、このエリちゃんはできた娘なので、「泥のついた万札を探そう」と一緒に探してくれるできた娘なんですね。
結局1枚しか見つからなかったと記憶していますが、とにかく素晴らしい娘でした。その後のシリーズでは一切出てこなかったのですが・・・
4位 髪を黒く染められる純

そんな感じで仕事をクビになり、事件も起こし、居候先の雪子おばさんの旦那(元不倫相手)にも怒られるべくして怒られて、東京がイヤになってしまった純は富良野に逃げるように戻ってくるんです。
で、そんな純の茶髪を見た五郎は草太兄ちゃんに相談するんですが、そんな感じで元ワルが元ワルを集めて、このBIG4が集まり、光の速さで純は抑えられて丸刈りにされそうになり笑
で、結局黒染めすることで合意し、PAINT IT BLACKという感じでした。
3位 れいちゃんとの再会

で、ちょっと話飛ぶんですけど、れいちゃんと純が再開します。
れいちゃんは前作の純の初恋の相手なのですが、夜逃げしたあとすったもんだあって札幌にいたようで、そこでラジオに「富良野に住む純君へ」と尾崎の曲をリクエストしていたのを、蛍が偶然聞いて・・・
で、ここからが凄いんですが、純がラジオ局に乗り込んで、「はがきを書いた人の住所を教えてくれ」と交渉し、普通に教えてもらうんですね笑
今だと考えられない、おおらかな時代だったんですね・・・
2位 蛍の失恋

そして本作で一番心に染みたのがこのシーンですね。
そんな感じで3浪しておきながら5個下のJKとイチャイチャする緒方直人を見て、「こいつはこのままじゃダメだ」と心ある親族が思い、東京の予備校に行くように言うんです。
で、蛍とは別れることとなってしまい、東京に発つ日、蛍は見送りに行って電車を追いかけるんですが・・・
ここで長渕の乾杯がカットインするのが本当に素晴らしい。
お母さんを送るシーンといい、この後の秘密や遺言など、蛍と電車のシーンは名場面が多いですね。
1位 五郎と純の語り
そして本作で一番好きなのは終盤、風呂に入る五郎と、薪をくべる純の会話ですね。
純が「東京で事件を起こしちゃった。大事なものを取られそうになったので・・・」と言うんですが、五郎は「お前が殴ってでも取り戻したい大事なものだったなら、仕方ない」と、怒る訳でも、叱る訳でもなく、理解するんですね。この辺は父親ならではの純への信頼によるものでしょう。
そんな父親の愛に触れた純は「富良野に帰って父さんと一緒に丸太小屋を建てたい」と五郎に言うんですが、五郎は「俺一人で楽しみながら作るからダメだ」と言って、遠回しに東京で頑張れと、エールを贈るんです。
この辺も美しいですね。
何故か全部落ちてたんで見てみてください。マジで泣きます。
まとめ
そんな感じの帰郷、久々に見ましたが面白かったです。
五郎さんの優しさや、愛が染みる名作と感じました。
興味がある方は是非、チェックしてみてください。
ではそんな感じで次回は「巣立ち」行きましょう。
