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#1084 アルバム論81|ロメオの心臓 / Blankey Jet City(1998)

ブランキーのアルバムも残り2枚と寂しい限りですが、本日はポリドール移籍2枚目でブランキーの歴史上一番売れたと言われているアルバム「ロメオの心臓」を紹介しましょう。


ロメオの心臓とは?

野球場で撮影したジャケットが印象的な本作は「赤いタンバリン」「小さな恋のメロディ」というスマッシュヒット作を含む、ブランキーには珍しく14曲収録という大盤振る舞いです。
で、この辺は賛否両論だったりですが、
インダストリアル、打ち込みを積極的に取り入れた意欲作で、レディオヘッドの影響があったようです。

感じるな、聞け!という感じですね。
早速紹介しましょう。


ロメオの心臓 魂の全曲解説

1. パイナップルサンド

アルバムのオープニングを飾るのは、これまでの「PUNKY BAD HIP」などの超ゴキゲンなロックンロールで、That's ブランキーと呼べる楽しい曲です。

前述の通り、これまでにはない世界観でSEとかが使われており、映画マッドマックスの「サイレン音」がけたたましく鳴り響く中で、ベンジーのギターは軽快で、「この曲も弾きながら歌うの難しいんだろうな…」と思わせる感じで始まり、そしてサビの歌詞はスプラッターだったりするという笑
加えてフレーズごとにブレイクがあったり、ちょっとしたおかずがあったり、曲としての完成度はかなり高いですね。

そんな感じでレベルの高さを感じさせるで、この曲は歌詞のこのフレーズが最高にカッコいいです。

ところで俺たち有名になって 最高になるはずだったけど
野生の狼みたいな目つきに 帰ろうと思う今日この頃

まだまだギラギラしたものは衰えていない、という感じですかね。
そんな感じのカッコいい曲でこのアルバムは始まります。


2. ぼくはヤンキー

前曲から続くのは「ぼくはヤンキー」、らしいタイトルの曲ですが、ナカタツが初めて?作曲で参加した曲のようです。
とにかくクソシンプルな曲速攻終わり、恐らくブランキーの全楽曲史上もっとも短い曲なのではないでしょうか?
そんな感じですが曲が短い分、かなり詰め込まれた感じでライブの定番曲ですね。まぁ盛り上がる曲です。

何と言ってもこの曲はベンジーとテリーが、
「パパママゴメンね 僕はヤンキー」とユニゾンで歌う所が最高にカッコいいですし、その後のテリーの「ウアーッ!」のシャウトが最高に熱い。
ライブで聞いたら最高に上がる曲ですし、僕もやりたくなって思わずカバーしてしまった曲です。


3. VIOLET FIZZ

タイトルの「VIOLET FIZZ」とはカクテルの名前ですね。
バイオレットリキュールにレモンジュース・砂糖・炭酸水を混合したカクテルであり、カクテル言葉(恐らく花言葉のようなもの)は「私を覚えていて」との事です。

まさにインダストリアルな曲で、ガンガン打ち込みが入った「星に願いを」という曲ですね。
これまでにないブランキーの感じの曲です。


4. 彼女は死んだ

この曲はメチャクチャカッコいいです。
初めてこの曲を聞いたタイミングを忘れましたが、VHSか何かの映像でテリーがタトゥーまみれでウッドベースを弾いているのを見て、それがエグイくらいカッコいい記憶があり、タイトルも強烈だったので一発で覚えました。テリーがウッドベースを弾く曲は「親愛なる母へ」とか「デリンジャー」とか他にもありますが、僕はこの曲が一番好きですね。
是非、ライブ映像で見て欲しいですね。

この彼女は海を見たことが無く、21歳で死んだ「誰とで寝るような女の子」という、何故かこのアルバムに収録されなかった先行シングル「左ききのBaby」の歌詞で出てくるヒロインと同一人物、なのかは分からないですが、とにかくこの曲はカッコいいです。


5. 君の手のひらに

とても優しい曲ですね。
Aメロからメロウで優しく、サビまでも全体を通して非常に優しいグルーヴ。
この辺の歌詞は非常にロマンチックですよね。

森も人も動物も風も花も夢も

この時期ベンジーには娘が生まれたようで、歌詞で何度も呼び掛けるSherryが娘の名前の様に聞こえます。
前作の「海を探す」もですが、ブランキーは激しいだけ、カッコいいだけではなくて、こういう優しい曲も歌えるのがやはり魅力ですね。


6. スクラッチ

この曲はもうタイトルからしてそうですが、打ち込み大爆発の曲ですね。
とにかく高校の頃の僕には早すぎて難解で良さがあまり分からなかったので「スクラッチという町で愛を探してる」という歌詞だったこと以外覚えてなかったですが、久々に聞いたらカッコよかったですね。
まさかのライブ映像があり、そこでウッドベースを弾いているテリーは貴重でした。ナカタツは何もしていなかったですが・・・笑


7. 赤いタンバリン

ブランキーで最も有名な曲で、ブランキーで最も売れた曲ですね。
日本を代表するロックンロール・スタンダードですね。

初めてMステでこの曲を聞いて、僕はブランキージェットシティーの名前を覚えたのですが・・・

その時はそこでカッコいいと思って完結してしまい、その後中3の冬に友達とカラオケに行った時、友達がこの曲を歌っていて改めてカッコいいと思い、高校に入って音源を入手してからはカッコよすぎて毎日聞いてました。

この曲はベンジーの娘に贈った曲とのことですね。
「赤いタンバリン=子供の心臓」という事で、メチャクチャロマンチックです。

あの娘のことが好きなのは 赤いタンバリンを上手に撃つから
流れ星一個盗んで 目の前に差し出した時の顔が見たい

この歌詞も「生まれてきてくれただけで大好きで、色々驚かせたい」という父心が溢れており、それ以外の「欠落した俺の感性に響く」とかの歌詞もそんな感じで微笑ましく見えます。
とにかく希望に溢れるピースな曲ですね。

そして何よりもメロディアスで、ポップで、そしてロックンロールという非の打ちどころが無い曲です。
以前にも言いましたが僕はこの曲のギターソロが狂おしいくらい好きで、Xのsilent jealousyかこの曲かという位、ギターソロが大好きだったりします。
メロディアスでメロウで泣ける、最高ですよね。

そして転調するラスサビも最高にカッコいいですし、アウトロも腹立つくらいカッコよくて大好きです。
もうこの曲は日本ロックの殿堂として残すべきですね。


ライブバージョンも本当にカッコいい。
ベンジーは毎回ギターソロを原曲通りに弾かずにアレンジしまくりますが、それもそれでカッコいいですね。


8. ロメオ

アルバムの表題曲に近いですね。
この曲も後期のライブではやりまくっていました。
とにかく冒頭の「藍色」を「ぅわぁうぅいぃるぉ」というベンジーのフレーズに吸い込まれてしまう、ロックンロールですね。非常にカッコいいです。

とにかくバンドのグルーヴが出まくる曲なので、ライブでまぁ栄えるんです。イントロから楽しいし、ソロの流れで始まるAメロも楽しいし、サビの前のブレイクも楽しいし、これまでの流れを汲んだサビの「リムジン」と追っかけのコーラスも楽しい。
そしてイントロを終えて、一旦曲調が変わる「真夜中に」の所も最高にクールです。

僕がブランキーのコピーをやっていた時のギターヴォーカルの友人がこの曲をよくカラオケで歌っていたんですが、それが完璧だったので、この曲はベンジーが歌うより友人が歌っていた方を思わず浮かべてしまいます笑


9. HAPPY SUNDAY MORNING

ベンジーの高音リフと、ブイブイ動きまくる軽快なベースとドラムに乗せて、「フランケンシュタインデッドヒート」「プレジデントガンクレイジー」「ベトナムイランブエノスアイレス」と、ひたすらカタカナを組み合わせた謎のワードが連呼される感じで若干のミッシェルのグルーヴをも感じさせる曲ですね。
「赤いタンバリン」「ロメオ」と、このアルバムの4番バッターと5番バッターと濃いクリーンナップが続いたので、ちょっと一休みという感じですね。


10. 古い灯台

この曲はインストなんですけど、ライジング・サン・ロックフェスティバルで、各バンドを紹介する時の曲に使用されたらしいです。
僕が行った2002年もそうだったのかな・・・あまり記憶が定かではないのですが・・・
タイトルとの関係性は全く分からないですけど、とにかくブランキーならではのカッコいいグルーヴですね。


11. 幸せな人

「君の手のひらに」「赤いタンバリン」と、割と多幸感に溢れる曲がこのアルバムには多かったりしますが、この曲も良いですね。めちゃくちゃメロウですし、Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビのすべてに「泣き」の要素が入っている曲です。

にも拘らずライブでも結構演奏されており、ラストライブのフジロックでもしっかり演奏されるくらい、メンバーにとっても思い入れのある曲だったのかも知れませんね。

やっぱ僕はサビが一番好きですね。本当に何度聞いても染みる、名曲です。


12. ドブネズミ

謎の悲しい曲です。
この5文字といえば、多くの方がリンダリンダを想起すると思いますし、リンダリンダでは「ドブネズミの美しさ」を歌ってましたが、この曲はドブネズミはドブネズミでしかない感じで歌ってますね。そもそも死んでますし笑
とにかく独特の世界観を持つ感じの曲ですね。


13. 小さな恋のメロディ

この曲も素晴らしく大好きな曲です。
構成から何から何まで、本当に最高に好きですね。

ナカタツのドラムから、ベンジーのリフのジャカジャーの時点で泣けるんですが、特筆すべきはこの曲のベースラインですね。
僕はブランキーの全曲の中でこのベースラインが一番好きなので、Aメロの繋ぎのベース、そしてサビ後の間奏のベースラインは本当に大好きで、未だにたまに弾いてしまう位好きです。あれほどシンプルでメロウなアレンジを作るのは逆に難しいでしょう。大好きですね。


そして歌詞ですね。
この曲の歌詞は全て引用したいくらい好きなんです。まずはAメロ。

小さな恋のメロディという映画を
見たことが無いなら早く観た方がいいぜ
俺の血はそいつでできてる
12歳の細胞に流れ込んだまままだ抜けきれちゃいない

これを見て「小さな恋のメロディ」の映画は見ませんでしたが、小説は読みました。12歳でこれを見て、まだベンジーの中には残ってるんですね。


行くあてはないけど ここには居たくない
イライラしてるぜ あの街ときたら
幸せになるのさ 誰も知らない知らないやり方で

カッコいいですね、GROWING UPを感じます。
中3の頃、ブランキー好きの友人がこのリリックを卒業文集に書いていたのが非常に秀逸でした。ブランキーを知らない別の友人からは「・・・こいつ、何言ってるんだ」的な感じで思われてましたが・・・笑


奴は言う「見た目はダメでもハートがあれば
それだけでラッキー生まれてきた甲斐があったってもんさ」

高校の頃、クラスメイトのブランキー好きがこの一節が凄い好きで、
不細工な友人にこのフレーズを言って励ましったりしていましたね笑

とにかくそんな感じで構成、メロディ、歌詞すべてがドンズバで、永遠にこの曲を聴くと中3~高1のあの頃を思い出すでしょう。
大好きな曲ですね。


14. ハツカネズミ

そしてこの曲は前述のドブネズミのインストverなので、アウトロのような感じですね。
なんでこの曲で終わったのは謎です笑


まとめ

リリース当時は賛否両論だったようですが、僕的には凄く好きなアルバムですし、久々に通して聞いて改めて名盤であることを実感しました。
次回はラストのスタジオアルバム「Harlem Jets」を紹介します!

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