#1143 漫画論85|都立水商!
嬢王に引き続き、ナイトビジネス系行きましょう。
やっぱりこの手の漫画は面白いんですね。
そんな感じで本日は「都立水商!」を紹介しましょう。
以前にヤングサンデーを紹介した際にも触れていますが、この漫画の発想は本当に素晴らしいと思いましたね。
都立水商とは?

東京都新宿区歌舞伎町――その中心に存在する謎の高校「東京都立水商業高等学校」通称「都立水商」を舞台とした学園漫画なんですが、この学校の特色は、風俗業界(ナイトビジネス)で活躍するためのプロを育成する公立高校という破天荒な設定にあります。
この設定を持ってきたのが本当に凄いですね。
水商業高校の学科は「ホスト科」「キャバクラ科」「ソープ科」「マネージャー科」など、実際の水商売を細かく分類した学科に分かれており、生徒たちは「プロ意識」を持って業界を目指す日々を送っています。
都立水商の魅力

1. 異色の学園設定
まず目を引くのが「水商売を学ぶ公立高校」という奇抜な設定です。
「こんな学校、あっていいのか!?」と読者に驚きと興味を与え、最初のフックとして非常に強烈ですし、この設定を思いついた時点で勝利でした。
非常に理にかなっているんです。
単なるギャグや風俗の皮肉に終わらず、真面目に「職業教育」としての水商業を描いている点がこの作品の特異性です。社会の一部でありながら表には出にくい「夜の仕事」に光を当て、偏見を問い直す視点はユニークかつ鋭いですし、示唆に富んでいます。
「食欲を満たす料理人、睡眠欲を満たすホテルマンと比較して遜色無い仕事だから、誇りを持ってほしい」
この辺の台詞はまさにそうだなと思いましたね。
この漫画を読んで風俗産業やナイトワークの理解が鬼の様に高まりました。
2. 教育と成長のドラマ
登場する生徒たちは、家庭に問題を抱えていたり、将来に希望を持てなかったりと様々な事情を抱えています。他の学園ものの漫画と一緒ですね。
そうした彼らが先生との出会いや、仲間との出会いで水商業の世界に夢を見出し、懸命にスキルを磨き、人生を切り拓こうとする姿は、プロとして生きることの尊さを示しています。
その辺はスポーツ漫画とかと変わらないですね。
3. 風刺と笑いのバランス
社会的にタブー視されがちな業界を描きながらも、全体にはコメディタッチで、非常に読みやすいのもこの漫画の特徴ですね。
あとは猪熊しのぶ先生の画力の高さも特筆すべきポイントでしょう。
後述しますが、とにかく女の子のキャラデザインが可愛いのが凄いですね。
そんな感じで生徒たちの授業風景や実習は、発想+画力=∞的な感じでインパクトに残る絵も多く、「手こすり1,000回」とかを1巻の見開きで魅せる辺りは凄い惹きつけるテクでしたね。
他にも「キャバクラでのセクハラ客との回避策」「ホストの心得」「開業においてのマニュアル」など、実際にありそうな内容がリアルに描かれます。
また、教育委員会や政治家、メディアといった外部との摩擦やバッシングなども織り交ぜ、現実の社会に対する風刺も効いています。
この辺は「そりゃそうだろうな…」と思ってしまいますが、なかなかリアルで良かったですね。
都立水商の魅力
10位 校長先生

水商の初代校長先生です。
どうやってこの地位に登り詰めたのかは謎ですが、水商売の社会的な地位の向上を理想都市、水商で生徒たちを大人として接し、「プロフェショナル」として育てようとする辺りは一端の教育者であり、教師たちからリスペクトされる理想の校長ですね。
そして余談ですが、校長と書くとどうしてもこっちの校長が浮かんでしまうのが哀しいです笑
9位 滝川さん

水商設立の発起人となった文部科学省の官僚です。
普段は道化を演じていますが、メチャクチャしごできな官僚で、水商を設立した後も抵抗勢力と闘ったり、正攻法も寝技も得意とするイケメンですね。
こんな官僚がいればこの国ももう少しまともになるんですが・・・
8位 シカーダ

シカーダは本作のラスボス的な存在ですね。
妹思いのいい兄さんなんですが、美人局で生計を立てる悪い奴であり、そんな妹を傷つけた「田辺先生を許さねえ!」という感じでしたが・・・色々と複雑なキャラクターでした。
なんであんな恐れられていたかはよく分かりませんでしたが・・・
7位 長沢

ある種本作の主人公的な存在です。
受験に失敗し、1話目とかは反骨芯の塊のクズだったんですけど改心し、水商でマネージャー科として勉強していく中でマネージャーの適性を感じるという絵にかいたような主人公的キャラでした。
応援したくなるキャラでしたし、最後は幸せになってくれてよかったですね。
6位 鉄平ちゃん

本作のヒロイン的存在で、メチャクチャ可愛いけど身体は男と言う、「ストップ!ひばりくん」的な漫画界では割と王道なキャラでした。
そんな感じでゲイバー科に所属していましたが、ゲイに対する理解は僕はこの漫画でかなり深まった自身がありますね。
5位 小田真理

本作のヒロイン的存在ですね。
フーゾク科に所属するんですが、実は処女という感じで、なんでキャバクラ科ではなくフーゾク科に入ろうと思ったのかがちょっと謎だったりするんですが、とにかく竹を割ったような性格で愛されるキャラクターでした。
ちなみに余談ですが、YAWARAに出ていたマリリンも本名が小田真理だった記憶があります。そんなマリリンも就職先はAV女優だったので、謎のシンクロニシティを感じます笑
4位 吉岡先生

吉岡先生は元すすきの?No1の伝説のソープ嬢で、水商のフーゾク科の講師です。
とにかく色々な意味でプロフェッショナルなんですが、変な所で抜けていたりして、その辺が田辺先生のツボになっている感じですね。
エッセイを書いていたり、ドラマの原作?も書いていたりなので、そっちの仕事だけで絶対食べていけると思うのに、水商で講師として働く辺りに矜持を感じますね。公務員の副業が良いのかは置いておいてですが
3位 黒沢先生

黒沢先生はマネージャー科の講師で、24歳らしいですがどういう人生を送ってそこまで講師レベルで達観しているのかと思う位、風俗業界の経営のプロフェッショナルです。
強面で、なかなか厳しい事を言う先生ですが、芯が通っているので生徒としては頼もしい先生でしょう。
社会人としても模範となるマネージャーですね。
2位 近藤先生

近藤先生はキャバクラ科の講師で、元銀座のNo.1とかですね。
元銀座のNo.1だけあって「男を落とすテクニック」を知り尽くしているんですが、惚れた田辺にはなかなか振り向いてもらえないという悲しい役回りでした。
僕は近藤先生派だったので、吉岡先生より上に置いておきました笑
1位 田辺先生

そして主人公の田辺先生です。
特に風俗業界のプロフェッショナルではない、普通の先生なので社会科を教えたりしています。
とにかく熱い教師でありながらも、ロジカルに意見も出せたり、生徒と一線は越えなかったりの倫理観も持ったりしていて、割といい感じのバランスを持った教師だったりしますね。
まとめ
そんな感じで非常に読みやすく、面白いので是非チェックしてみてください!
下記で無料で読めるようですよ!
そして続編も何気に出ています。
まだ追えていないので、そっちもチェックしたい所ですね。
