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#1234 アルバム論96|SABRINA HEAVEN & SABRINA NO HEAVEN / thee michelle gun elephant(2003)

ミッシェルのオリジナルアルバムの紹介も、今回で最後になります。
今回はラストアルバムの「SABRINA HEAVEN」と、ラストミニアルバムの「SABRINA NO HEAVEN」を2枚同時に紹介しましょう。

前作「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」から約2年空いた、これまでのミッシェル史にしては最も間隔が空いてリリースされた作品です。


SABRINA HEAVENとは?

本作がリリースされた2003年5月、僕はパンクから卒業して洋楽中心にミクスチャーばっかり聞いていたので、正直リアルタイムでこの作品は聞いていないんです。
「ブラック・ラブ・ホール」とか、「太陽を~」とかメジャーどころは聞いていましたが、それ以外はリアルタイムでは聞いていないです。

多分、解散後に聞いた記憶がありますが、やはり解散を示唆する内容だった感じはしましたね。

全体的に長尺の曲が多く、「アイブ・ネバ―・シーン・ユー」とかを歌っていた時期と同じバンドと思えない感じなんですが、それが成長するってことですね。It's Growing Upということです。

大人のミッシェルも渋くて、非常にカッコいいですよ。



SABRINA HEAVEN 魂の全曲解説

1. ブラック・ラブ・ホール

SABRINA HEAVENのオープニングを告げる曲は、これまでにないタイプの感じで、大人のミッシェルが遊んだ曲ですね。
このアルバムで一番好きな曲です。
2002年のライジングサンで、発売前に聞いた時はキョトンとしてしまいましたが・・・笑

間のあるイントロで始まり、そこからチバの「チュールッチュールチュール」が始まりユニゾンでギター、ベースが加わるイントロの時点で相当カッコいいんですが、歌詞もぶっ飛んでてカッコいいです。

「ニャオ」を歌ってカッコいいのはチバ位です。

サブリナ・ベイビー しっぽをふって ニャオ
フロントガラス しっぽをふって ニャオ

この辺の「〇〇から〇〇」の歌詞の遊び方もいいですね。
とにかくマリオカート張りに飛ばしていく感じが非常に秀逸です。

首都高からレインボーへ
天国から金星へ
リヤシートからミルキー・ミルキーウェイ
衛星からからマーキーへ
ヴィーナスから四速へ
リヤシートからミルキー・ミルキーウェイ

そして全体的に、ブレイクの使い方が非常にオシャレですね。
一瞬終わったのかな思わせ、そしてチバの「チュールッチュールチュール」が再開する辺りは非常に完成度が高いですね。

そしてラスサビからアウトロの流れ込む展開とか、最後の「間があるアウトロ」もいいですね。


2. 太陽をつかんでしまった

このアルバム唯一のシングル曲ですね。
この曲も発売前にライジングサンで初めて聞いたので印象に残ってますが、とにかく長くて、ひたすら棒立ちでなかなかヘヴィーでした笑
「He Got the Sun」という歌詞をずっと「日傘」と言ってるんだと思って聞いてましたね笑

そんな感じであまり良い印象を持っていなかったんですが、アルバムを通りして聞いたらやはりカッコいいですし、アルバム2曲目に普通は疾走感のある曲を持ってくるので、この手の曲をあんまり持ってくることは一般的にはそう無いと思うんですけど、この曲はこの位置ですごく光りますね

途中のアベのソロはI for Youだったり、色々なインスパイアを感じます。
そんな感じの太陽をつかんでしまった男の末路が少し悲しい、そんな曲ですね。


3. ヴェルヴェット

冒頭のキューちゃんのスチールドラム?と、ウエノのベースのイントロがずっと続くのが最高にカッコいいですね。
なんか西部劇のサントラみたいな感じで、ここから主人公が出てくる感じのBGMのように感じます。

そしてサビのチバのしゃがれた声のサビがメロウで、かなりいい感じですね。「ヴェルヴェーット!」の叫びも秀逸です。

そんな感じのリズム隊に加えて、終盤はアベの変態ギターも主張し始めてとにかくカオスになる感じが秀逸。
大人のミッシェルを感じますね。


4. メタリック

前作などにも通じるタテノリ系の曲ですね。
相変わらずブレイクがあって、チバのみの声を聞かす感じ、更にはサビ後のアベのギターソロなどに「王道」を感じます。
同じことをさっきから言ってますが、大人のミッシェルを感じますね。


5. ブラッディー・パンキー・ビキニ

この曲にPVがあったのは知らなかったです。
前曲に続く疾走感のある曲で、イントロも間奏もアベのギターリフが非常にイカした感じの曲です。

タイトルも歌詞もどういう意味か分からないですが、もう「考えるな、感じろ!」という感じですが、タイトル名の「ビキニ!」の所然り、「Ah!」の所然り、ライブではさぞ盛り上がったことでしょう。

と、そんな感じのタテノリの曲で終わると見せかけておきながら、ウエノのベースからアウトロのジャズタイムに、ゴッド・ジャズ・タイムに突入し、ここからのチバのハーモニカが最高にクールでカッコいいです。
何と言うか、貫禄を感じます。


6. マリアと犬の夜

このアルバムは全体的に冗長な曲が多く、ミスチルでいうDiscovery的な感じなんですが、この曲も長いです!笑
これまでにないジャズな仕上がりで、とにかくオシャレな曲でミッシェルらしくないというか笑
ライブではキューちゃんがトランペットを吹いて、チバがピアノを弾いて、さらにミッシェルらしくなさを爆発させています笑

もっと言うと、予備知識なしで聞いたらスカパラの「カナリヤ鳴く空」的な感じで、チバのソロの曲でミッシェルの曲と気付かない可能性もあり、とにかく異色の曲と言っても良いでしょう。


7. ジプシー・サンディー

メロウで切ない感じのイントロが印象的な曲です。
そのあとのアベのリフも切なく、Aメロに戻り、そしてサビはイントロのリフに乗せて「ジプシー・サンディー」と繰り返す感じですが、歌詞も含めて切ないですね。

パンクスが、このサンディーに一目惚れしたのでしょうが、ジプシー故にサンディーは気付いたらいなくなってしまったという、そんな感じのラブソングなんだろうと推察しております。


8. マリオン

疾走感あふれるストレートなドシンプルなロックンロールですね。
なんとなくですがミッシェルというよりかは、ROSSOっぽいグルーヴを感じたり、感じなかったりです。

マリオンって色々な意味がありますよね?
人名とか、地名とか、あとはピエロの意味でも使われたり、AVメーカーだったり、色々ありますが、このマリオンは恐らく女性名と推察されます。
それを考えるとヴェルヴェットもそうでしょうし、サンディーもそうですし、そしてマリオンもそうだと考えると、なかなか愛に満ちたアルバムですね。


9. サンダーバード・ヒルズ

この曲も長いです!
ただ、この曲もカッコいいですね。気付いたら8分位経っていて、「あ、もうそんな経ったのね・・・」と思う曲です。

何と言ってもこの曲はチバのカリスマ性につきますね。
ゆったりとしたジャズな感じの演奏が流れて、一瞬止まって、

ハローベイビー
お前の未来を愛してる

どの角度から見ても、どう考えてもカッコいいですよね。
僕はこのハローベイビーに世紀末の詩のイズムを感じます。

終始続くアベのリフが、ひとつの映画と言うか物語を感じさせる後期を代表する名曲ですね。
チバの語りがとにかくカッコいいですね。


10. NIGHT IS OVER

そして最後はインストで終わります。
「夜が終わる」という感じで、チバのピアノが非常に優しく響きます


SABRINA NO HEAVENとは?

そして、SABRINA HEAVENの3ヶ月後にリリースされた、SABRINA HEAVENと対となるアルバムですね。
この2つのアルバムは2枚で1つ的な感じで、ブルーハーツでいうSTICK OUT(凸)DUG OUT(凹)な感じなんでしょうが、それでいうとこのアルバムは「凸」ですね。

とにかくカッコいいミニアルバムです。


SABRINA NO HEAVEN 魂の全曲解説

1. チェルシー

オープニング曲は前作から続く、女性の名前をタイトルとした曲ですね。
特に抑揚もなく、淡々と続く曲です。
他の方のレビューを見たんですが、イエモンぽいというのが実に言い得て妙。ミッシェルのトリビュートが出るならこの曲はイエモンに歌って欲しいですね。


2. ミッドナイト・クラクション・ベイビー

伝説の曲ですね。過去にBEST10でも紹介しております。
Mステで自分たちの出番をドタキャンしたt.A.T.uのせいで尺が余り、生演奏できるのがミッシェルしかいなかったということで、「デッドマン・ギャラクシー・デイズ」を歌った後にも関わらず、急遽この曲を即興で歌ったというカッコよすぎるエピソード、とにかく盛り上がりました。

僕は奇跡的にこれをリアルタイムで見ており、とにかく興奮した記憶がありました。
後日談でチバか誰かが「タモリに恥をかかせられないと思った」とか言ってて、メッチャカッコいいですよね笑
V6とかがノリノリなのも非常に嬉しいです。

何度見ても盛り上がる、最高のロックンロールです。
ドタキャンしたt.A.T.uに感謝ですね笑


で、Mステverを先に聞いてしまうと、原曲が遅く感じてしまうという笑
一度ライブでこの曲をやりましたが、ベースラインは簡単なんですが似たような構成が続き、覚える(合わせる)のがなかなか大変だった記憶がありますね。
とにかく、このアルバムを代表するロックンロールです。


3. デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ

ミッドナイト・クラクション・ベイビーと双璧を成し、このアルバムを盛り上げる2トップの一角で、本作のリードトラックです。
血まみれのPV含めて、この曲は本当にカッコいいですが、何と言っても歌詞です。歌詞が最高に熱い。

加速するギャラクシーデイズ
ロケットには" I LOVE YOU"
銀河を突き抜けて 宇宙を手に入れろ

カッコよすぎますね・・・
そしてサビの「デッドマン・デイズ」が、最後「宇宙を」「手に入れろ」になるのも秀逸です。

テンポや構成のシンプルさ、曲調キャッチ―さ、ライブで盛り上がる構成などから、ギヤ・ブルーズあたりのミッシェルを感じさせる曲でありながらも、当時に比べて成熟したミッシェルが歌うというのが非常に熱い。

この曲はリアルタイムで聞いていたので、まだまだ解散するなんて思ってなかったですね・・・


4. 水色の水

タイトルがまずカッコいいですね。
ライジングサンで聞いた時はよく分からなかったですし、このアルバムを聞いた当時もあまり印象に残っていませんでしたが、改めて聞くとカッコいいですね。
歌詞がひとつの短編小説のようなストーリー性を持ち、チバの声と、ウエノのベースが物語に抑揚をつけて盛り上げます。名曲ですね。


5. PINK

次の曲がインストなので、スタジオ・アルバムでいう所のミッシェルの最後の曲だったりするんですけど、それを感じさせないゴキゲンなロックンロールですね。
疾走感があり、ライブでも絶対盛り上がる感じの曲です。
最後まで攻めてくれて、カッコいい世界を魅せてくれて、本当に素晴らしいですね。


6. 夜が終わる(inst)

そしてラストは、SABRINA HEAVENのラストと同じ曲の邦題バージョンで、NIGHT IS OVERはロック調でしたが、こちらのバージョンは完全にピアノメインで、優しい曲がより優しくなったという印象ですね。


まとめ

そんな感じでミッシェルのスタジオアルバムを紹介してきましたが、まだまだ紹介しきれてない曲がありますので、次回は紹介が漏れているベストアルバムなどを中心に紹介していきたいと思います!

ミッシェルも次回で最後、寂しいですね!

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