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マンションのトイレ逆流は何階まで危険?隠された実態と対策

こんにちは!
防災マニアのみのりです!

前回のnoteでは、武蔵小杉タワマンの台風浸水事件について紹介しました。

2019年の台風19号時に話題になったこの事件では、
住民の努力で「上層階からの水による逆流」はギリギリのところで防がれましたが、このリスクがTVで大々的に放送されたことで、多くの人がタワマン「語られてこなかったリスク」について知るきっかけになりました。

実は、この時だけでなく、他の災害や事故において、悲惨な逆流被害が実際に発生してしまったケースは日本でもいくつも報告されています。

過去に、実際にトイレの逆流(下水逆流)が起きてしまったマンションは、間違いなく存在しているのです。

下水逆流のパターン3つ

1. 地震による配管破断での逆流(東日本大震災など)

最も大規模にこの問題が起きたのは、2011年の東日本大震災のときです。

特に千葉県の浦安市など、「液状化現象」が起きた地域で多発しました。

  • 何が起きたか:
    地震の揺れや地盤沈下により、マンションの敷地内や地中の「下水管」が割れたり、外れたりして完全に詰まってしまいました。

  • 悲劇の連鎖:
    そのことに気づかず、あるいは「水が出ないけどお風呂の残り湯で流そう」と上層階の住人が次々とトイレを流してしまいました。

  • 結果:
    行き場を失った汚水が、マンションの1階や2階の部屋のトイレ、お風呂の排水口から室内に大量に逆流。家具や床が汚物まみれになる被害が多数発生しました。

2. ゲリラ豪雨による「内水氾濫」での逆流

タワマンのポンプ停止に関わらず、一般的なマンションの1階などで毎年のように発生しているのがこのケースです。

  • 何が起きたか:
    短時間の猛烈な雨により、街の下水道の処理能力が限界を突破します。

  • 悲劇の連鎖:
    下水管の中がパンパンになり、水が逆流し始めます。マンホールから水が噴き出すのと同じ原理で、マンションの下水管を通って、低い位置にある1階のトイレや洗濯機置き場から汚水(雨水と下水が混ざった泥水)がゴボゴボと噴き出します。

  • 結果:
    これを防ぐためには、別のnoteでも触れた「水のう」でフタをするか、建物自体に「逆流防止弁」がついている必要があります。(逆流防止弁の有無については、マンション側に確認してみる必要があります)

3. 日常の「詰まり」による逆流(災害時以外)

実は災害時でなくても、タワマンや大規模マンションで逆流は起きています。

  • 何が起きたか:
    誰かがトイレに「おむつ」「ペットの砂」「大量のトイレットペーパー」などを流してしまい、縦に伸びる太い共用排水管の途中で詰まってしまうことがあります。

  • 悲劇の連鎖:
    詰まっている縦管の上層階の人たちが、そうとは知らずに普通に生活して水を流し続けます。

  • 結果:
    詰まった部分のすぐ上にある階の部屋(例えば5階で詰まったら、6階の部屋)のトイレから、上の階全員分の汚水が逆流して噴き出します。

なぜ「〇〇マンションで起きた!」という情報が出ない?

これほど恐ろしい被害が過去に何度も起きているのに、武蔵小杉の件以外でマンション名がニュースにならないのには、明確な理由があります。

それは、「資産価値の暴落」を住民自身が何よりも恐れているからです。

実際に逆流が起きてしまったマンションでは、管理組合や住民の間で
「絶対に外部に漏らさないようにしよう」
という厳重な箝口令(かんこうれい)が敷かれるのが一般的です。

「うちのマンションは、下の階がウンチまみれになった事があります」
などと公表すれば、非常に災害リスクの高い物件としてみなされ、売ることも貸すこともできなくなるからです。

つまり、「表沙汰になっていないだけで、ルール違反や配管の破損による悲惨な下水逆流の被害者は、過去に数え切れないほど実在する」というのが現実です。

逆流発生のリスクの高い階は?

ここまでの話を聞いて、
「じゃあ、具体的に何階に住んでいれば安全なの?」
と気になりますよね。

結論から言うと、
「原因によって、被害に遭う階は変わる。つまり、絶対に安全な階はない!」
というのが現実です。

具体的に見ていきましょう。

パターン1・2(災害による停電や浸水)の場合:リスクMAXは「一番下の居住階」

停電で排水ポンプが止まったり、豪雨で下水が逆流してきたりした場合、水はマンションの地下や一番下から上に向かってどんどん溜まっていきます。

そのため、真っ先に被害を受けるのは「そのマンションで一番低い位置にある部屋(トイレ・排水口)」です。

  • 1階が住戸になっているマンションの場合:
    当然、1階の部屋がダイレクトに被害を受けます。

  • 1階がエントランスや店舗で、2階から住戸のマンションの場合:
    居住区の一番下である「2階の部屋のトイレ」から逆流が始まります。

では、高層階なら安心かというと、そうではありません。

下層階で逆流が起きればマンション全体の水回りは使用禁止になり、復旧までの数週間〜数ヶ月間、悪臭の中で毎日何十階も階段を上り下りして仮設トイレに通う地獄の生活が待っています。

つまり、どの階であっても、逆流が起こった時点で地獄です。

パターン3(日常の配管詰まり)の場合:なんと「すべての階」にリスクあり!

これがタワマン特有の最も恐ろしいポイントなのですが、、
誰かが異物を流して配管の途中で詰まった場合、被害に遭うのは「詰まった場所のすぐ上の階」になります。

例えば、何十階もあるタワーマンションの「20階」の配管部分で詰まりが発生したとします。すると、行き場を失った21階以上の住人たちの汚水は、最も低い出口を求めて「21階の部屋のトイレ」から一気に逆流して噴き出すのです。

つまり、最上階に近い高層階であっても、下の階のどこかで詰まりが起きれば、この「逆流リスク」からは絶対に逃れられません。

結論

  • 「低層階だから逆流が直接来て怖い」

  • 「高層階だから自分は安全」

という、単純な話ではないことがわかります。

マンションという共同住宅に住んでいる以上、誰か一人の
「一回くらい流してもバレないだろう」
という身勝手な行動が、マンション全体の資産価値を暴落させ、全員の生活を破壊してしまう恐れがあるのです。

大切なマイホームと、何より子どもたちの衛生的な環境を守るために、私たちが今日からできる備えはとてもシンプル!

  1. 災害時(停電・断水時)は「絶対にトイレを流さない」を家族のルールにする
    子どもたちにも、「もし電気が消えたりお水が止まったりしたら、トイレの水をジャーって流しちゃダメだよ」と日頃からしっかり伝えておくことが大切です。

  2. 「簡易トイレ(携帯トイレ)」を本気で備蓄する
    目安は「家族の人数 × 1日5回 × 7日分」です。わが家も子どもたちがいるので、かなりの量をクローゼットにストックしています。「場所を取るから…」と後回しにしがちですが、いざという時に子どもに不衛生な思いをさせないためにも、これだけは絶対に削れない出費です!
    (緊急時にマンションから無料支給されることもありますが、品質が最低限なので、自分で備蓄する分は高品質なものを選んでます。災害用トイレセットは本当にピンキリです!)

  3. 物件選びの際は「排水設備」を要チェック!
    これからお引越しや不動産投資を考えている方は、内見時に「電気室の場所(上層階にあるか)」「逆流防止弁の有無」「ハザードマップ(内水氾濫リスク)」を必ず確認するようにしましょう。

マンション防災は、住人全員の「正しい知識」が最大の防御になります。

いざという時にパニックにならないよう、ぜひ今日からご家庭での備えを見直してみてくださいね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

別のnoteでも、かなり詳しく語っているのでよかったらどうぞ🤩


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