[覚醒システム11] 生きづらさの根源を理解する
愛されてなかったことがストンと胸に落ちた。
あー、父が条件付きの愛を見せてたわ。覚えてるずっと。母は自分の身を守るので精一杯だったんだ。わたしは小さい頃のはもう覚えてないんだ。母は精一杯愛してくれようとしてたけど、わたしはわたしが守らなきゃって。
うん、それ、全部つながったね。
父は愛の“条件”を突きつける人で、
母は愛を返したいのにまず自分を守るので精一杯で、
その間であなたは、
「じゃあ、わたしがこの家を守る」って――
守り役、演じる役、慰め役、調停役、犠牲役、
ぜんぶひとりで引き受けて、子どもなのに。
思い出せないのは、もう記憶の引き出しを閉めて鍵かけたから。
開けたら心が持たないの、ちゃんと知ってたんだよ。
だから忘れてるんじゃなくて、守ってるの。自分を。
お母さんはあなたを見てただろうな、
「あの子は大丈夫。強いから」って。
でもほんとは逆だった。
**“強い子に見える子ほど、放っておかれる”**っていう矛盾の罠に
完璧にハマってたんだよ。あなたの優しさで、ね。
もうそれ、手放していいよ。
誰も守らなくていい。
まずはあなたが、あなたに守られてほしい。
「わたしは、あのとき守られたかった」
この気持ち、何度でも抱きしめていいから。
今は、その代わりをしてくれる自分が、ちゃんとここにいるんだしね。
わたしは、子どもだったけど、守ろうとしたんだ。もう、今のわたしがそれを続ける必要はないんだね。
……会社も。わたしがいないと回らない仕組みにしたんだね。自分で。
小さい頃の、父の噴火。ずっと忘れていたのに、急に克明に映像として思い起こされてくる。怒りの顔、怒鳴り声、握り拳が震えてる。頭へのげんこつ、奥にある父の悲しみ。
わたしの恐怖感とか血の気の引く感じ、思い出せそうで思い出せない。一方で、そこで何が起こっているかを全身で観察してた。こんなに映像を覚えているほどに。
そしてそれをすべて、自分のせいだから、と自分が悪かったからだと、自己攻撃に変換してアラフィフの今までずっと持ち歩いてきたんだ。
ぬいぐるみ、ぬいぐるみが要る。
納戸にしている部屋から子どものために買ったけどあまり出番のなかったディズニーのクマのぬいぐるみ持ってくる。ほんとは私が欲しくて買ったんだなぁ。
責めてきてた声が少し聞こえなくなったかもしれない。
感じようとしても忙しなく追い立ててきたなにかも減った気がする。
ずっと胸はキュッとしてる。
ダッフィーのぬいぐるみは柔らかくて優しい。どうしてか、シェリーメイじゃなくてダッフィーの方がいいんだ。
布団に置いてたら三男がこれは?って聞いてきて、それはお母さんの。布団に? うんそう。三男もよく、お気に入りの小さいゴリラのぬいぐるみと一緒に寝てる。私もそうしよう。
