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投影が好意に変わったとき - 西炯子の世界 #2 -

(前回 ↓ )

「生き残るのは
 強い者でも賢い者でもなく、
 変化に適応できる者である」

そんなような言葉を、
ダーウィンが
言ったとか言わなかったとか。

変化を嫌い、一貫性を重んじ、
どちらかといえば保守的な
価値観の下で私は生きてきた。

生物学的な観点ならば
ここまで生き残ってきたのだから
その性質は
間違っていなかったのだろうが、
社会的な観点から見たときに
同じように評価できたかと言えば
はなはだ疑問である。

友人にこそ恵まれたものの、
異性との交際に関しては
全く縁のなかった人生。

DNA的には遺伝子を遺そうと
躍起になるところかもしれないが、
残念ながら私の場合は
生き物としての本能を
人間としての理性が
上回ってしまったらしい。

あるいは孤独という生存の危機に、
遺伝子よりも
個としての存続を優先して
環境に適応してしまったのか。

いずれにしても
自分ひとりで生きていくことを
決断とまではいかずとも
受け入れていたふしがある。

そんな中で出会った作品が、
この「おとこの一生」だった。


まるで自分を見ているような

主人公の 堂薗どうぞのつぐみ は
三十路半ばまで
仕事に打ち込んできた
キャリアウーマン。

パートナーがいる
相手ばかりを好きになり、
そんな恋愛に嫌気が差して
田舎での在宅勤務を選択する。

そんな つぐみの祖母が亡くなり、
親類一同が田舎に会して
結婚はまだかと
お節介な小言を頂戴するところから
この作品は始まっていく。

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