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「パートは低待遇」が当たり前ではないドイツとオーストラリア - 日本のパートとの違い

12月7日付朝日新聞東京本社版25面、Reライフ『「パートは低待遇」当たり前ではない』の記事に目が止まった。
日独の経済史研究が専門の筑波大学、田中洋子名誉教授が投稿した主張だ。要旨は、以下の通り。



「働く時間が短い正社員」 ドイツでは権利に

ドイツのパートは、「非正規」ではなく、「正規のパート」で「働く時間が短い正社員」。パートであっても、仕事が同じなら同じ給料表に基づいて給与が支払われる。雇用契約も無期雇用でフルタイム社員と同じ。

  • 日本のパートの賃金は「最低賃金プラスアルファ」程度。基本ずっと同じ給料で昇給もない。

  • ドイツでも以前は、パートは「主婦の補助的な仕事」で給料の低い仕事だったが、2001年の「パートタイム法」で、フルタイム社員と同一の雇用条件で短時間働けることが、労働者の権利になった。男性も女性も、管理職でも裁判官でも、誰でもパートで働ける。「パートは低賃金」というイメージがどんどん崩れた。

  • 日本は、ドイツと正反対に、「労働者を安く使う」ことが広がり、正規と非正規の分断や処遇の格差が大きく広がった。

  • 「ワーク・ライフ・バランスが重要」と言いながらバランスを取ろうとすると、非正規になるしかないとはおかしな話だ。

  • 「非正規」でなくて「短時間働く正社員」で誰もがきちんとした収入のもとで、安定して働き、暮らしていけることが、日本の社会と経済全体の安定につながる基盤。今、雇用形態を大きく仕組みを見直すことが必要。

オーストラリアの子育て「パート正社員」

筆者が以前所属していたオーストラリアの会社でも、多くのスタッフが「パート正社員」として働いていた。「パート正社員」の中心は子育て中の女性社員だ。元々フルタイム正社員だったのが、出産を機に「パート正社員」になる。他の人より早めに帰宅して育児ができる。子育てが一段落したら、「フルタイム正社員」に戻れる。

日本なら、子育てのために勤務時間を短くしようとすれば、「正社員」から「非雇用社員」となり、給与が下がる。有給休暇や福利厚生も制限され、経済的にも、精神的にも厳しい子育てになる。

「同一労働、同一賃金」など、オーストラリアの雇用形態については、この記事で紹介している。
少子化を加速させる日本の「都道府県別」最低賃金。安心して子育てができるオーストラリアの「産業別」最低賃金との違い

<まとめ>

今後、人々には、それぞれが持つ様々なライフスタイルに合った働き方が必要。しかし、日本では、正社員以外の働き方をしようとすると、「非正規雇用」になる。ドイツやオーストラリアのように、「パート正社員」で人々やその家族の暮らしは安定し、社会も発展する。ぜひ、政府には、「非正規雇用」を廃止し、短時間勤務の希望者には「パート正社員」で働けるように、日本の雇用形態の仕組みを大きく変えてほしい。

管轄行政府: 厚生労働省、経済産業省、内閣府、自治体 (地方公共団体)

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