第89回:【人づくりの劇場】16の物語が紡ぐ「信じ切る経営」。宮田運輸・みらい会議で震えた、見えない努力を見つめ続ける覚悟。
こんにちは、ブラーボデザインの藤村です。
週末、私は、宮田運輸さん主催の「みらい会議」、そして「木鶏会」に参加してきました。
朝9時から14時までの「みらい会議」。
そして14時からの「木鶏会」。
会場に集まったのは、総勢104名。
そのうち、外部からのオブザーバー参加者が47名。
数ヶ月先まで予約が埋まるほどの学びの場でありながら、参加費は無料。
さらに、お腹も心も満たされる美味しいキッチンカーのランチまで用意されていました。
結論から申し上げます。
私にとって、この6時間は「あっという間」の、震えるほどの感動体験でした。
全く飽きることなく、1秒たりとも眠気が来ることのない、魂を揺さぶられるような劇場空間がそこにはありました。
今回は、私が現地で肌で感じ、何度も心を揺さぶられ、自分の未熟さを痛感しながらも、これからの「人づくり」への決意を新たにした、生々しい気づきの記録をお話しします。
1. 16の事業所が織りなす、16話の人情味あふれる「物語」
みらい会議が始まって、まず驚いたことがあります。
12の事業所と4つの本部部門の発表が、単なる「業務報告」の枠を完全に超えていたことです。
それは、16の「発表」ではありませんでした。
16話の「人情味あふれる物語」でした。
そこには、この1ヶ月の間、それぞれの現場で悩み、もがき、助け合い、前に進んできた人々の営みがありました。
うまくいったことだけが語られる場ではありません。
思うようにいかなかったこと。
迷ったこと。
悩んだこと。
それでも、目の前の人のために一歩を踏み出したこと。
その一つひとつが、現場で生まれた大切な物語として語られていました。
通常の会議にありがちな、数字を詰めるようなキリキリとした空気は一切ありません。
会場を包んでいたのは、どこまでも温かく、人間味にあふれた時間でした。
では、なぜこれほどまでに人の心を動かす場が生まれるのか。
私には、3つの理由があるように感じました。
2. 見えない努力に、スポットライトを当てる
最も印象的だったのは、発表後に設けられた、宮田代表からのフィードバックの時間でした。
発表が8分。
質疑応答が3分。
宮田代表の総括が4分。
計15分のサイクルで、各事業所の発表が進んでいきます。
この最後の4分間で、各エピソードに鮮やかな彩りが宿っていくのです。
配布された業績資料には、当然、厳しい数字もそのまま記載されています。
しかし、宮田代表の総括は、数字を追及するものではありませんでした。
数字は、あくまで結果である。
その数字の裏側に、現場のどんな努力があり、どんな葛藤があり、どんなドラマがあったのか。
発表者の口からは語られなかった背景や、見えない努力を、宮田代表が自慢げに、そして愛おしそうに補足していく。
さらに、巧みな問いかけによって、その場にいる本人たちの言葉を引き出していく。
その姿を見ながら、私は深く考えさせられました。
「ああ、代表はここまで現場を見ているんだ」
「ここまで一人ひとりの努力を知っているんだ」
そう感じられるからこそ、働く皆さんの誇りや働きがいは高まっていくのだと思います。
これほどまでに現場を把握するためには、どれだけの時間と労力を使い、どれだけ丁寧に人に寄り添い続けてきたのでしょうか。
現場を心から愛していなければ、絶対にできない問いかけであり、総括でした。
そして、もう一つ驚いたことがあります。
宮田運輸さんには、350名の従業員の中に、32組もの「親子」や「夫婦」が在籍しているそうです。
もちろん、その中には職場で出会い、家族になられた方もいらっしゃると思います。
それでも、同じ会社で親子が働き、夫婦が働き、人生の大切な時間を共にしているという事実に、私は大きな意味を感じました。
単なる職場ではなく、人と人がつながり、人生の物語が育まれていく場所。
宮田運輸という会社は、仕事だけでなく、人生そのものに深く関わる
「居場所」になっているのだと感じました。
3. 「正直に言える」場が、人を育てる
冒頭の挨拶で、宮田代表が語られた言葉が、今も私の胸に強く残っています。
「経営とは、人を育て、人を育むこと。」
「見えない努力を見ることである」
みらい会議の本質は、まさにこの言葉に集約されているように感じました。
そこは、学ぶ場であり、成長する場であり、何よりも「正直に言える場」でした。
わからないことを、わからないと言える。
うまくいかなかったことを、正直に言える。
良かったことを、拍手で称え、素直に喜び合える。
業績が下がったことも、包み隠さず共有されていました。
しかし、そこにあるのは責める空気ではありません。
一時的に数字が下がっている事業所に対して、宮田代表は背景を丁寧に補足した上で、力強くこう伝えられていました。
「全く気にするな。やっていることは、間違えていない。いいぞ。そのまま進め」
この一言に、私は胸を打たれました。
数字だけを見れば、厳しく指摘することもできる。
しかし、数字の裏側にある努力や挑戦を見ているからこそ、迷わず背中を押すことができる。
人は、責められて育つのではありません。
信じてもらえるから、もう一歩踏み出せるのだと思います。
人が育っていく過程には、二つの力があります。
一つは、人からの影響。
もう一つは、環境からの影響です。
誰に関わってもらうか。
どんな場に身を置くか。
みらい会議は、その両方を極限まで磨き込んだ、最高にクリエイティブな「土壌」そのものでした。
4. 出来事を「点」で終わらせず、「物語」でつなぐ
優れたリーダーの導き方とは何か。
宮田代表の姿から、私はその一つの答えを学ばせていただきました。
それは、現場で起こっている一つひとつの出来事を、単なる「点」で終わらせないことです。
目の前の出来事には、必ず背景があります。
過去からの積み重ねがあります。
人の思いがあります。
見えない努力があります。
宮田代表は、それらを丁寧に拾い上げ、過去から現在へとつながるストーリーとして語られていました。
そして、その具体的な出来事を、会社の経営理念や目標へと見事につなげていくのです。
「皆さんが日々取り組んでいるこの一歩は、私たちの理念とこうつながっているんだよ」
そう示されることで、バラバラに見えていた現場の努力が、一本の太い線になっていく。
一人ひとりの行動が、会社の未来につながっていることを実感できる。
この「接続」があるからこそ、メンバーの心に再び火が灯り、組織全体の熱量が高まっていくのだと思いました。
理念は、額に飾るものではない。
日々の現場で起こる出来事と結びつけて、何度も何度も語り続けるもの。
そのことを、目の前の景色が教えてくれました。
5. 私の未熟さと、10期の宣誓
素晴らしい「人を大切にする経営」の現場現物を体験させていただいた今、私の心には大きな感動と共に、強い悔しさも残っています。
ブラーボデザインにおいて、私はこれほどの場を創り出せているだろうか。
メンバーの見えない努力に、私は本当にスポットライトを当てられているだろうか。
数字の裏側にある背景を、どれだけ見ようとしているだろうか。
一人ひとりの物語を、理念や未来につなげることができているだろうか。
正直、まだまだです。
まだまだ、やれることがある。
まだまだ、見えていないことがある。
まだまだ、向き合い切れていないことがある。
そして、今回あらためて強く感じたことがあります。
人を育てるうえで本当に大切なのは、成功体験だけではないということです。
もちろん、成功体験は人に自信を与えてくれます。
しかし、それ以上に大切なのは、まず一歩を踏み出すこと。
挑戦してみること。
思うようにいかなかった経験を、きちんと振り返ること。
人は、失敗を経験し、その失敗を振り返ることで成長していきます。
うまくいかなかったことを責めるのではなく、そこから何を学ぶのか。
次にどう活かすのか。
その経験を、どう未来につなげていくのか。
宮田運輸さんの場には、失敗を隠す空気ではなく、失敗の価値を大切にする空気がありました。
成功よりも、成長。
結果だけではなく、そこに向かう過程。
できたか、できなかったかだけではなく、そこから何を学び、どう次の一歩につなげるか。
その姿勢が、会議全体にあたたかく流れていました。
自分の未熟さを直視したからこそ、今、私の内側にはこれまで以上に強いエネルギーが湧いています。
一貫性がブランドになる。
私の役目は、ブラーボデザインを、世界でどこよりも「愛」を感じられる会社にすることです。
メンバーが、わからないことを「わからない」と正直に言える場。
失敗を恐れず、互いに学び合える場。
一人ひとりの努力や挑戦に、きちんとスポットライトが当たる場。
成功よりも成長を大切にし、失敗の経験を次の一歩につなげられる場。
人が育ち、人が育まれる場。
そんな劇場空間を、今度は私たちが、私たちの手で創り上げていきます。
一度体験したら、また来たいと思える。
誰かに紹介したいと思える。
心から、ここで働けてよかったと思える。
それこそが、私たちが目指す究極のBRAVO。
期待値以上の体験なのだと思います。
明日からの現場で、私は一人ひとりの物語に、これまで以上に真っ直ぐ目を向けていきます。
見えない努力を見る。
語られていない背景を想像する。
一つひとつの出来事を、理念と未来につなげる。
そして、失敗も含めた一人ひとりの経験を、成長の物語として受け止める。
そのために、私自身がまず、誰よりも学び続ける存在でありたいと思います。
自らを律する、一番の学習者であり続ける。
そして、泥臭く行動を起こし続ける。
宮田代表、そして宮田運輸の皆様。
最高に温かく、偉大な背中を見せていただき、本当にありがとうございました。
今回のみらい会議には、賞賛がありました。
感謝がありました。
応援がありました。
拍手がありました。
笑顔がありました。
そして、会場全体を包み込む明るい空気がありました。
人は、責められて育つのではない。
信じてもらい、認めてもらい、応援されることで、もう一歩前に進む力が湧いてくる。
そのことを、私はあの場で全身で感じました。
今回、現場で体験させていただいたことを、ただの感動で終わらせるつもりはありません。
見えない努力を見ること。
一人ひとりの挑戦に光を当てること。
失敗を責めるのではなく、成長の機会として受け止めること。
そして、日々の出来事を理念と未来につなげていくこと。
これは、私自身のこれからの課題であり、10期のブラーボデザインで必ず形にしていきたい覚悟です。
成功よりも成長。
結果だけではなく、そこに向かう一歩。
できたことだけではなく、挑戦したこと、悩んだこと、失敗から学んだこと。
その一つひとつに、きちんとスポットライトを当てられる経営者でありたい。
ブラーボデザインを、世界でどこよりも「愛」を感じられる会社にする。
そのために、私自身がまず、誰よりも学び、誰よりも自分を律し、誰よりも現場の物語を見つめ続けます。
一貫性がブランドになる。
期待値以上=BRAVOを、すべての行動の基準に。
今日という一点を、まだ見ぬ私たちの未来のために、誇りを持って打ち抜いていきます。
どうぞよろしくお願いします。
2026年5月18日
株式会社ブラーボデザイン
藤村 武
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