先崎学「うつ病九段」
うつ病がどのような経緯を辿って発症し、症状や治療法、治癒に至るまでの経過が克明に記載されている。この本を読むまでうつ病について誤解してたかもしれないし、なんなら偏見を持ってたかもしれない。
筆者は将棋のトッププロで、13手詰の本1冊を30分ほどで全問解け、7手詰めを瞬殺で解くことができるレベルだという。しかしうつ病発症時は5手詰めまでレベルを落とさないと解けなかったらしい。
他にも本やテレビはいくら見ても内容が頭に入って来ず、外食で何を食べるか決められないということ。脳が働かなくなってしまうのだろうか。
将棋指しとして復帰できるか自信が無くなってしまうが、精神科医の先生が、うつ病は脳の病気であり必ず治ると励ますのが心強い。
うつ病は誰にでも発症する可能性があり、またうつ病の患者は簡単に死んでしまうという精神科医の言葉が恐ろしい。このエッセイは当事者となった時の事前の覚悟や対応が書かれている。心のお守りとして置いておこう。
