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時空を超えて‥‥小説(一目惚れ2/4)

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「今日もどう、お昼……。まさかのだめ? そんなに冷たくしないでよ」
 矢口はロビーに客がいないことをいいことに声を上げると、
「……友達じゃない」
 急に安江の耳元で囁いた。

 矢口は安江と幼なじみで、安江の会社とも取引がある設備機器会社の営業マンだった。
「分かったから、仕事の邪魔しないで」
 安江は身を固くして、警備員の目を気にしながら応えた。その素振りから強要されているのは一目瞭然だった。
高校までの矢口は安江にとても優しかったが、あの一件以来、矢口は変わった。

「……後悔してるの」
 20分後、二人は地下駐車場に置かれた矢口の営業車の中にいた。
「仕方ないだろ、俺だって殺す気じゃなかった。お前のためにこうなったんだぞ」
「私は頼みはしたけど、でもなんであんな事に――」
 安江は涙声で両手で顔を覆った。4年前、安江はあの忌まわしいストーカー被害が取り返しのつかないことになろうとは想像もしていなかった。
 不幸の始まりは、安江が大学生活に慣れ、初めての大型連休を楽しみにしていた、その連休初日の電話からだった。男からの連日の脅迫電話に加え、異常な行動に安江は身の危険を感じた。時折3階のカーテンの隙間から、真向かいの道端に立つ男の影があった。安江はその度に恐怖に怯えながらも、涙を堪え部屋に閉じこもって耐えた。休みに帰らない娘を心配する実家の母には、サークル活動と嘘をつき必死に恐怖が去るのを祈り続けた。

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秋下 左内(あきもと さない) 「背中を押してみるか」な~んて、ほんの僅かでもお気持ちが膨らんだらよろしくお願いします。貴方様の最大限のご支援は、目薬、クッション、栄養ドリンクなど、KEYを叩く力に代えさせていただきます。