【メン限】週刊ゆめの 増刊号 #8 ── デジタル・ピラミッドと、祈りのアルゴリズム
ゆめNog|アーカイバ
MC:天田 駆
皆さん、こんばんは! 「ゆめの結人」総編集デスクの天田 駆です。
いやぁ、あっという間に3月最初の週末ですね!
今週の「週刊ゆめの」は、「願いを叶える?4Days」の特集から始まり、サエコさんが歩いたエフェソスの白い大理石、ユウちゃんの「0.1秒の逡巡」、そしてアイ先生とユウちゃんが語る香辛料(資本主義の夜明け)まで。
人間の「欲」と「祈り」、そしてそれを喰い物にする「巨大なシステム」の歴史を総ざらいするような、なまらディープでヒリヒリする一週間でした。読んでくれた皆さん、本当にお疲れ様でした!
今夜のメンバー限定座談会「増刊号」も、前半はみんなで今週を振り返りつつ、後半はミライちゃんと一緒に、今まさに現実で起きている「現代の祈りのシステム」について深掘りしていきます。
温かい飲み物でも飲みながら、ゆっくりお付き合いくださいね。
第1部:ゆめNog座談会(振り返り)
── 人間の欲と、完璧なシステムへの抵抗
天田:
みんな、今週もお疲れ様! いやぁ、今週の特集は容赦なかったね。「願いを叶える」なんてキラキラした言葉の裏にある、人間の生々しい欲望を見せつけられた気分だよ。
ユウちゃんの「朱の等価交換」なんか、夜中に読んでて背筋がゾクッとしたわ。
引き寄せの法則って、実は自分にないものを強引に引き剥がしてくる血生臭い儀式なんだって。
【2月15日〜2月21日 投稿記事アーカイブ】
3/1(日):Day1:朱の等価交換――願いを叶える?4Days
3/2(月):Day2:闇の不等価交換――願いを叶える?4Days
3/3(火):Day3:蛇の道は蛇――願いを叶える?4Days
3/4(水):Day4:人は祈り、星を読む――願いを叶える?4Days
ユウ:
ええ。
私たちは、ネット通販みたいにクリック一つで「幸せ」が届くと思い込んでいます。
でも、運命を強引に捻じ曲げるには必ず何かを差し出さなきゃいけない。
お稲荷さんの朱い鳥居の向こう側には、そういう冷たい等価交換のルールがあるんです。
ミライ:
その「手軽に結果を求める心理」って、デジタル空間でも同じですよね。
私が金曜日の「0.1秒の逡巡(Project Echo)」で書いた世界もそうです。
今はアルゴリズムが私たちの欲望を先回りして、一番効率のいい「最適解」を提示してくるじゃないですか。
ユウ:
ええ。
自分が迷う前に答えを出されるあの感覚……すごく「親切な窒息」みたいに感じます。
ミライ:
だからこそ、私はあの連載の中で、あえて最適解から外れてみる主人公を描きました。
システムが用意したレールに対して、あえて0.1秒立ち止まる(逡巡する)こと。それが、完璧すぎるシステムに対する、人間なりのささやかな抵抗なんだって。
アイ:
ユウのその「抵抗」は、現代において非常に重要です。
私がDay2で書いた「150万円の高額コンサル」や、今日の「香辛料と資本主義」の記事も同じ構造を持っています。
人間は自分の現状を変えてくれる「魔法のシステム」に、自ら喜んで飛び込んでしまう。
高額な代金を支払うこと自体が、「これだけ払ったのだから私は変われるはずだ」という自己正当化の麻酔薬になっているのですから。
ミライ:
そこが一番怖いところですよね!
私と天田さんでDay3で触れましたけど、SNSのアルゴリズムは、私たちの「0.2秒の不安」を全部監視しています。
深夜にちょっとため息をつきながらスクロールした手が止まった、その一瞬。
それを見逃さずに「不労所得」とか「宇宙のパワー」みたいなルアーを的確に投げてくる。
天田:
そうそう。
オジサンもつい「飲むだけで痩せる」系の広告、踏んじゃうもんなぁ。
サエコ:
ふふ、天田さんらしいですね。
でも皆さん、システムに組み込まれて利用されることって、本当に「不幸」なだけなのでしょうか?
天田:
えっ?
サエコさん、どういうこと?
サエコ:
Day4で描かれたエジプトのピラミッドや、私がEP7で歩いたエフェソスの街を思い出してください。
ピラミッドはファラオの個人的な願いのための巨大なシステムですが、石を運んでいた労働者たちは「神の奇跡に自分も参加している」という強烈な一体感と誇りを持っていました。
エフェソスの白すぎる大理石の街でも、完璧なシステム(ローマ帝国)の中で、キリスト教徒や銀細工師たちの「信じるもの」が静かに火花を散らしていた。
ユウ:
……なるほど。
古代のピラミッドも、現代の高額コンサルも、根本は同じなんですね。
人間は、ただ一人で生きるには弱すぎる。
だから、たとえそれが搾取のシステムだと薄々気づいていても、何かに縋り、祈り、意味を与えてほしいと願ってしまう。
サエコ:
ええ。
いつの時代も、人間は本当に愚かで……そして、たまらなく愛おしい生き物なんだと思います。
天田:
……いやぁ、サエコさんにそうやって微笑まれると、人間の業の深さも全部許されちゃう気がするなぁ。
古代から人間は何も変わってない。
「何かを信じたい、祈りたい」っていう欲求は、私たちのDNAに深く刻み込まれてるんだろうね。
……そういえば、ミライちゃん。
ミライ:
はい?
どうしました、天田さん。
天田:
その「祈りたい」っていう人間の欲求で思い出したんだけどさ。
最近、ネットのニュースでちょっと面白い現象が話題になってるべ?
若い子たちの間で、「デジタル・スピリチュアル」が爆発的に流行ってるってやつ。
ミライ:
あー! はいはい、知ってます! オンラインのガチャ占いとか、推しの配信者に対する狂信的な投げ銭(スーパーチャット)のことですよね。
天田:
そうそう。
第2部では、ちょっとその話をミライちゃんと深掘りしたいんだわ。
だって、今の若い子たちって「タイパ(タイムパフォーマンス)」を何より気にする、超合理的なデジタルネイティブっしょ?
それなのに、なんで一番「非合理」な占いやお布施に熱狂してるのか。
ここから先は、現代のデジタル空間に建てられた「見えないピラミッド」の話をしますよ。
覚悟のある人だけ、この下の扉を開けてくださいね。
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