エネルギーストレスゼロの世界――太陽の欠片を抱えた火の鳥 Ⅰ ft.ミライ
ミライのフロンティア
MC:ミライ
「十分に発達した科学技術は、
魔法と見分けがつかない。」
―― アーサー・C・クラーク
常温核融合、それは「オカルト」が「魔法」に変わる日
ねえ、信じられる?
ずっと「夢」や「SF」、下手をすれば「科学の皮を被った詐欺」と呼んで遠ざけてきたあの言葉が、今、私たちの現実を本気でひっくり返そうとしている。
常温核融合。
あるいは、最近のクールな呼び方なら
「量子水素エネルギー
(QHe:Quantum Hydrogen Energy)」。
帝都大の理工学部の研究室で、半田ごての匂いに包まれながらこのニュースを読み返したとき、私は持っていたカフェラテをキーボードにこぼしそうになった。
スマートニュースの画面に躍る「都市ガス1万倍の衝撃」という文字。
それは単なる効率の話じゃない。
人類が数千年間続けてきた「何かを燃やして、その熱で食いつなぐ」という、この星の不自由な生存ルールそのものの「終了予告」だったから。
今までの私たちは、いわば「お小遣い」をやりくりするようなエネルギー生活だった。
地中深くから化石燃料を必死に汲み出し、たまに太陽の光を少しだけ分けてもらう。
でも、QHeが実現しようとしているのは、バケツ一杯の水や、ポケットに入るくらいの少量の水素から、都市を丸ごと一ヶ月動かせるようなエネルギーを取り出すことなんだよ。
もちろん、科学の歴史には「幻のブレイクスルー」がいくつもあった。 QHeだって、まだすべての科学者が完全に同意したわけじゃないし、普遍的な再現性という最も厳格な審査を今まさに受けている最中だ。
でもね。 もしこれが、ただのノイズではなく「本物のシグナル」だとしたら?
その可能性を想像するだけで、私の心臓の鼓動は一気に跳ね上がるんだ。
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