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心筋炎でも因果関係は「評価不能」!?

10代の新型コロナワクチン接種率が高くなるにつれて、厚労省のサイトで公開されている「新型コロナワクチン接種後の副反応疑い報告」にも、10代の症例報告が増えています。接種後に出ている症状は、大手メディアで報道されているものだけではありません。5歳~11歳への接種を検討している保護者の皆様に、どのような症状が出ているか知っていただきたいので、気になる症例を紹介していきます。

専門家による因果関係の評価

心筋炎は、ファイザー社製、モデルナ社製のどちらも、重大な副反応として添付文書に追記されました。

1月21日に公開された副反応疑いの報告にも、10代の心筋炎は多数あります。資料1-2-3-1の症例経過を取り上げると膨大な文字数になるので、症例一覧(資料1-2-2-1)から心筋炎を拾ってみました。

この資料で注目していただきたいのが、専門家による因果関係の評価です。一番右に専門家の評価がつけられていますが、すべて「γ(因果関係の評価ができない)」となっています。

10代の心筋炎だけを拾ったので、表がコマ切れになりましたが、例えばこのような感じです。

年齢、性別、症状などが書かれていて、一番右に、「専門家の因果関係評価」を書く欄があります。それが「γ」になっているのです。

γ:
「情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係が評価できないもの
情報が十分でない、使用目的又は方法が適正でない等のためワクチン接種と事象発現との因果関係の評価ができない症例

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000884778.pdf

添付文書にも重大な副反応として心筋炎が書かれているのに、因果関係の評価ができないとは、どうゆうことなのでしょうか。

添付文書


10代の心筋炎に関する報告


コミナティ筋注 報告症例一覧(製造販売業者からの報告)
報告日 2021年12月6日~2022年1月2日
資料1-2-2-1より。

後遺症あり」の上記2例は、11月の報告にもあったのですが、「パッチ番号の再調査を試みたが入手できなかった」などの追記があったようで、再び掲載されたものでした。詳細は、下記で取り上げています。

女性
女性
女性
女性
女性
下段 女性
女性

上記の事例については、症例経過も書いておきます。
かなり長いので、経過がわかる部分だけ残して編集してあります。
bnt162b2はコミナティ筋注のことです。

資料1-2-3-1より。
(※)部分は、こちらで補足しました。

事例:17029 12歳女性 コミナティ筋注2回目接種 ロット番号:FK6302
患者の関連する病歴及び併用薬は報告されなかった。
患者は以前、コミナティ(1 回目、ロット番号:FK0108)を接種し、「副反応なし」。

事象の経過は、以下の通り:
2021/11/07 13:00 頃、患者は、コミナティの 2 回目を接種した。
15:00 頃、階段をのぼったときに胸痛を自覚した。症状は安静で改善し、翌日には消失した。
2021/11/28、咳嗽(※せき)が出現した。近医を受診し、X 線検査では異常なしであった。咳嗽は 1 週間程度で消失した。
12 月上旬より、労作時の胸痛が再燃し、近医を受診した。ECG (※心電図)で ST 変化(※ST:心電図の波形の1つ)を認め、患者は当科に紹介受診し、入院精査した。トレッドミル試験(※運動負荷検査の1つ)では異常所見なく、現在外来でフォロー中。

報告医師は、事象を重篤(入院:2021/12/14 から 2021/12/17 まで)と分類し、事象は bnt162b2 との関連ありと評価した。
他要因(他の疾患等)の可能性はなかった

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000884905.pdf

接種直後に出た胸痛は翌日におさまったものの、約1ヶ月後に再燃した事例です。医師はワクチン接種と関連ありとしていますが、専門家は評価不能としています。

すべて拾えたかわかりませんが、75例ぐらいあり、女性は7例ありました。
2021年12月6日~2022年1月2日に報告された事例なので、接種した人数からの割合は出せません。

これは、モデルナより少ないと言われている、ファイザーの事例です。厚労省は「ごく稀(まれ)に報告がある」(下記参照)と言っていますが、誰に起きるかはわかりません。事例にある方たちは、自分や自分のお子さんに起きるなんて、思ってもいなかったのではないでしょうか。

コロナの重症とワクチン接種後の心筋炎

厚労省のサイトには、下記のように書かれています。

https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0079.html


●ワクチン接種後に心筋炎や心不全が疑われた報告の頻度やその重症度、突然死の報告頻度よりも、新型コロナウイルスに感染した場合のそれらの発症頻度は高く、重症です。

https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0079.html

心筋炎の軽症というのは、どの程度のことなのでしょうか。大切な「心臓」に炎症が起きるのに、そんなに軽視してよいのでしょうか。

心筋炎とはどのような症状か、MSDマニュアル家庭版で調べてみました。

心筋炎とは、心臓の筋肉組織(心筋)に炎症が起きた状態であり、組織の壊死につながります。

炎症は心筋全体に広がる場合もあれば、一部の領域にとどまる場合もあります。炎症が心膜(心臓を包んでいる柔軟な2層の袋状の膜)に及ぶと、心筋心膜炎になります。心筋炎の重症度や心膜への波及の程度によって、どのような症状が現れるかが決まります。心臓全体に広がった炎症は心不全や不整脈、ときに心臓突然死を引き起こす可能性があります。炎症の範囲が小さければ、心不全になる可能性は低くなりますが、それでも不整脈や心臓突然死が起きる可能性があります。心膜に炎症が波及すると、胸痛をはじめとする、心膜炎の典型的な症状が現れます。症状がまったくない人もいます。

MSDマニュアル 家庭版

これを読む限り、炎症の範囲が小さかったとしても、軽視できないと思います。一方、コロナに感染しても、10代、10歳未満はほとんど重症化していません。

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000888050.pdf

前述のQ&Aには、「新型コロナウイルスに感染した場合のそれら(心筋炎・心膜炎)の発症頻度は高く、重症です」と書かれています。

ということは、コロナに感染した人の統計でも心筋炎を発症したら重症者に入ると思うのですが、10代、10歳未満の重症者は1人です(1月18日時点)。その1人はどのような症状かは書かれていませんが、コロナに感染して心筋炎で重症となった10代、10歳未満は、ほとんどいないということなのではないでしょうか。


入院や通院の費用

ワクチン接種後の症例経過を見ていると、心筋炎の症例は、検査や安静などのため、入院しているケースも多いです。接種後に心筋炎を発症して入院や通院をした場合、費用はどうなるのでしょうか。

https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0003.html

救済制度では、予防接種によって健康被害が生じ、医療機関での治療が必要になったり、障害が残ったりした場合に、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、予防接種法に基づく救済(医療費・障害年金等の給付)が受けられます。認定にあたっては、予防接種・感染症・医療・法律の専門家により構成される国の審査会で、因果関係を判断する審査が行われます

https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0003.html

救済制度がありますよと書いていますが、ここでも専門家の審査があります。申請したら、心筋炎は認められるのでしょうか?

これまでに報告があった心筋炎に関しては、2021年11月19日に開催された「令和3年度第2回 医薬品等安全対策部会」の資料1-2(ワクチンの安全性に関する評価について)に、下記のように書かれていました。

(4)心筋炎関連事象の評価について
コミナティ筋注について、令和3年2月 17 日から令和3年 10 月 24 日までに製造販売業者から心筋炎関連事象(心筋炎・心膜炎)疑いとして 210 件の報告があった。また、専門家による評価により「ワクチンと症状名との因果関係が否定できないもの」とされた症例はなかった
COVID-19 ワクチンモデルナ筋注について、令和3年5月 22 日から令和3年 10 月 24 日までに製造販売業者から心筋炎関連事象疑いとして 152 件の報告があった。専門家による評価により「ワクチンと症状名との因果関係が否定できないもの」とされた症例はなかった

https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000856357.pdf

この感じだと、申請しても認められるとは思えません。
11月19日以降は、まだ開催されていないようですが、次の審議会で因果関係が否定できない事例が出るのか気になります。


https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_kenkouhigaikyuusai.html

救済制度は、申請して審査されて、認定されないと給付されません。副反応疑いの報告は多いのに、申請している人は少ないようです。

新型コロナワクチン接種で、これまでに救済認定された人は、たった515人。最新の審議結果は、2022年1月28日の資料にありますが、アナフィラキシーと急性アレルギー反応ばかりです。

国は接種を勧めるだけで、接種後の健康被害に関するフォローはこのような状態であることを、テレビなどの大手メディアはなぜ報道しないのでしょうか。