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COVID-19陽性・心筋炎・組織球性壊死性リンパ節炎

厚労省のサイトで、5歳から11歳への新型コロナワクチン接種後に起きた副反応疑いの報告が公開されています。4月13日に、新たな報告が公開されました。

副反応疑い報告症例一覧より

厚労省サイト ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)> 第78回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第1回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)資料 4月13日

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00040.html

5歳~11歳用については、「資料1-7」として一覧が公開されています。一覧の中には、重複しているものもあります。重複している事例も含めて21例、4ページです。その中から、気になった事例を3つ取り上げます。

資料1-7より
報告日 2022年2月21日~2022年4月1日
コミナティ筋注5~11歳用 推定接種回数:534,708回

接種後にCOVID-19陽性

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000928706.pdf

製造販売業者からの報告4と5は姉妹の事例ですが、どちらも3月12日に接種して「発熱(3/13)、COVID-19陽性(3/17)」と書かれています。

詳しいことが書かれていませんが、コロナの感染対策として接種して、数日後にCOVID-19陽性になったという事例です。しかも、姉妹そろってというのが気になりました。

心筋炎、組織球性壊死性リンパ節炎
医療機関からの報告

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000928706.pdf

事例11:7歳男性 
症状名:心筋炎、心膜炎、ウイルス性咽頭炎の所見 因果関係:関連あり 重篤度:重い 転帰:軽快

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000928706.pdf

※転帰の「軽快」というのは、症状の改善が見られた時に使う表現のようです。つまり、まだ通院や治療が必要な場合も「軽快」となります。

7歳の子どもが、心筋炎。そして、「関連あり」と報告されています。これを軽視してよいのでしょうか。

事例8:10歳女性 
症状名:組織球性壊死性リンパ節炎等 因果関係:評価不能 重篤度:重い
転帰:回復

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000928706.pdf

症状名に、「組織球性壊死性リンパ節炎」と書いてあるのも気になります。組織球性壊死性リンパ節炎とは、どのような症状か調べてみました。

読売新聞オンラインより(2019/02/01)

[からだの質問箱]小5 壊死性リンパ節炎 2019/02/01 05:00
小学5年生の孫が「壊死(えし)性リンパ節炎」と診断されました。完治は難しく、再発の可能性もあるそうです。孫も2、3年前から再発を繰り返しています。原因や治療方法などを教えてください。(77歳男性)

◆主に消炎剤で対症療法
 ◇竹下 盛重 福岡大学医学部病理学教授(福岡市)
壊死性リンパ節炎は原因不明のリンパ節炎で、結核や悪性リンパ腫に間違えられていた病気です。リンパ節の中で、特殊なリンパ球と白血球の一種の「マクロファージ」が集まり、周囲に細胞壊死を伴います。また、血液の中のリンパ球が減少します。

10~20歳代に多く、症状としては、高熱が続き、主に首のリンパ節が腫れるのが特徴です。時々、赤い発疹や軽い髄膜炎などもあります。原因不明ですが、ウイルス感染が影響しているという説があります。消炎剤など服薬による対症療法が主になります。

安静に過ごせば自然に良くなります。強い症状が続く場合はステロイドの飲み薬などが効果的です。症状が3か月以上続くことはないと言われます。

大部分の患者は基本的に一度かかっても、1、2か月たつと良くなります。患者の約1割が数年の間隔で再発するとされ、5年以上過ぎてからの再発もあります。しかし、複数回再発する人はそれほど多くはありません。
 
ほかの重い病気を併発することもないとされていますが、症状が持続したり、3、4か月で再発したりする場合は、別の病気の可能性を考える必要があります。主治医と相談し、リンパ節を詳しく調べる検査などをして、病態を明確にすることが大切です。

https://www.yomiuri.co.jp/medical/20190201-OYT8T50022/

ほかの重い病気を併発することはないようですが、全身性エリテマトーデスとの合併はあるようです。
※合併は、ある疾患が原因となって発症する、別の疾患。

第 44 回日本小児感染症学会教育講演
組織球性壊死性リンパ節炎の病理と臨床―臨床的観点から―
(高田英俊教授)

はじめに
組織球性壊死性リンパ節炎(HNL)は菊池 - 藤本病とも呼ばれ,良性の self-limiting な原因不明の炎症性疾患であり,発熱,有痛性頸部リンパ節
腫脹を主症状とする1,2).重症例では血球貪食症候群を合併することもあり,発熱が遷延するためステロイドや免疫抑制剤が使用されることもある.
白血病やリンパ腫,伝染性単核症,化膿性 /結核性リンパ節炎,川崎病,全身型若年性特発性関節炎,全身性エリテマトーデスなどの発熱性疾患との鑑別が重要である.HNL では特異的な徴候がないため,確定診断にはリンパ節生検が必要である.(中略)
HNL の原因は不明であるが,一部の患者ではウイルス感染(Epstein-Barr ウイルス,ヒトヘルペスウイルス 6 型,human T-lymphotropic virus),全身性エリテマトーデスに関連して発症していることが報告されている1,5).

https://www.jspid.jp/wp-content/uploads/pdf/02502/025020180.pdf

事例8についてはどのような治療をしたか書かれていないのでわかりませんが、重症例では、ステロイドや免疫抑制剤を使うこともあると書かれています。ステロイドや免疫抑制剤を使うと、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。ということは、新型コロナウイルスにも感染しやすくなるでしょう。

上記資料の考察には、「 SLE は HNL との判別が困難であることも,今回の研究で明らかになった」と書かれています。

全身性エリテマトーデス(SLE)は、免疫が自分自身の組織や臓器を攻撃してしまう膠原病(こうげんびょう)と呼ばれる病気の1つです。

この事例も、SLEの可能性があるかもしれません。10代の事例では、SLEを含め、新型コロナワクチン接種後の症状に、ステロイドを使うケースが多いことが気になっています(下記参照)。その意味でも、この事例は軽視できないと思います。