水の身体
先月から始めた中級編のワークショップ。
最近の未踏開拓や舞踏談義でも話題にあがっていたけど、舞踏は身体表現の職人みたいなものだから、2・3時間のワークショップでは全然表層的なことしか伝えられない。
だから、先月から始めた夏季集中ワークショップはもう少し突っ込んだ中級編で、時間は6時間。
今日は朝9時から開始だったので、ゆっくりストレッチから。
その後、瞑想から少しずつ自分の身体とイメージに集中していく。
舞踏と同じイメージや感覚から動かす。
身体の輪郭が溶けていき、スライムのように柔らかく少し重く動いていく。
仮想の太陽からエネルギーをもらい、身体の中にある種が成長し、芽が出て花が咲く。
そして、個から群へ。
ウォーミングアップはここまで。
今日は、舞踏石井組の作品でもよく使う「水の身体」の訓練。
山海塾にも「波」などの水の身体はあるが、僕の場合はその山海塾メソッドをベースに、コンテンポラリーダンスのマインドとストリートダンスのテクニックをミックスしている。
なので、最初はテクニックがなくても誰でもできる、身体に集中し空間へ意識を広げていくコンテンポラリーダンスの手法を。
じっくりイメージから身体を動かしたら、次は身体の質感へ。
これもイメージを使っておこなう。
ゆっくりゆっくり水の質感へ。
ある一定の質量をキープし続けながら、
収縮と拡散を循環し続けること。
等速であり続けるということ。
優しく、柔らかく、丸く、受動的に/他動性で動く。
僕の作品の作り方は、人が人じゃなく見えるように動くことで、情景や景観が見えてくることを大事にしている。
だから、水の身体は簡単そうに見えてそこそこ難しい。
自分が水のイメージでやってても、他者からはその質感に見えないからだ。
膝と腰が固まって踊るのも良くない。
そうなると上半身だけで踊ることになり、下からの「波」が見えてこない。
常に思考するのは人間だからしょうがない。だが、思考することで目線や顔の動きが固まって動かないことも、羅列している身体(指先まで身体を連ならせること)が止まることになるし、「人間の顔」になってしまうので、他のダンスと同様「人間が踊っている」ということになってしまう。
勘のいい人間はある程度の回数でできるようになるが、舞踏に来る人間はどこか固まっているのでそこそこ時間がかかる。
水の身体の後は、その体にストリートダンスのPopingの練習。
僕の場合は、基本上腕二頭筋と肩甲骨のヒット(筋肉を弾くこと)を使うので、その練習を少ししてから、水の身体の途中で入れるようにする。
そうなると等速の動きの中に、アクセントが生まれる。
このアクセントの付け方も3種類あり、使い分けてデザインする。
この型は、大枠の質感や設定が決められており、中身はある種の即興でおこなう。
だが、即興でおこなうと未経験者や身体の羅列ができない人、指先の先まで使えない人に共有するのが難しい。
なので最後には、「水の身体」ベースの振付へ。
振り数は少ないが、内側の流れと外側の流れが決められているので、覚えるのも慣れだが参加者にはそこそこ難しかったんじゃないかと思う。
ここまでやって6時間。
やはり6時間でも時間は足りない。。。
明日は夕方からなので、もう少しセミプロフェッショナル仕様にきついことやろうと思う。
勿論、未経験者参加可能です。
次回は、明日2日目の内容も書いていきたいと思います。
石井則仁
