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ひとりぼっちじゃない短歌の言葉たち。#舞いあがれ!

SNSに触れているといくつもの言葉が

過ぎ去ってゆく。

それがあたりまえだし、Twitterでは

タイムラインに流れてゆく文字たちは

たいてい私以外の人への言葉なんだけど。

その言葉に不意に立ち止まったりしたく

なる。

宛先はわたしじゃないのに、ほんとうに

おかしいけれど。

ブンガクだってそうだと思う。

主人公はわたしじゃないし主人公が友達に

放った言葉はわたしじゃないのに。

泣きそうになったり、さみしくなったり

勝手気ままに心が動く。

最近、あの言葉ってどういう意味だった

のかなって考えることもあって。

ひとり悩んでいた時も、年下の友達と

Lineしていたら、心を殺して何も言え

なかったことを感じ取ってくれた彼女が

そういう時は他の誰かに迷惑かけるとか

じゃなくて言っていいんですよって、

ちゃんと言葉にしてくれた。

わたしは誰かのエリアを超えてそこに

触れたつもりはなかったのにちょっと

軽んじられたと感じた出来事だった

のでちょっと悩んだりしていたのだ。

人の気持ちを優先してしまうわたしは

その言葉を放たれた後、もやもやして

しまうことが未だに多い。

飽きれてしまうけど。

こうやって心の欠片を、拾い集めて言葉を

贈ってくれた年下の友達に感謝していた。

言葉ってこういうふうにわたしにまっすぐ

届いて。

痛かった場所を撫でてくれる。

そしてわたしを治癒してくれてる。

この間、朝の連ドラをみていた。

『舞い上がれ』。


東大阪の町工場を経営していた父母の元に

生まれる舞ちゃん。

ある日突然おとうさんの死でその店を畳むか

どうか迷った挙句に、畳むって言っていた

おかあさんがまた立ち上がるところなど

仕事目線で見ていた。

仕事を辞めますと宣言したことのある

わたしにはちょっと辛いシチュエーション

だったけど。

あの時辞めることで楽になったのはわたし

だった。

でもそれを放たれた社長はどんな気持ち

だったのかと、何度も反芻していたことが

蘇ったりした。

主人公の舞ちゃんに幼馴染の貴司くんが

いる。

彼はエンジニアのSEとして働いている

のだけど。

そこはブラック企業で。

心を病んでしまう彼は、会社を辞めて

五島にやってくる。

この場所は舞が小さかった頃に

貴司くんに贈った絵葉書に写っていた

場所だった。

「五島列島の灯台」

彼をおいかけて幼馴染たちが、かけつける

と。

彼は短歌を詠んでいた。

古書店のデラシネ店主の八木さんが言う。

「五七五七七のリズムに乗せたら詰まってた
言葉も流れ出すで」

ええな。

ええ人やな八木さん。

言えなかった言葉の墓場みたいになってる

心の底辺の言葉を掬うのが短歌だとわたしは

思っているので。

この言葉にうなづいていた。

貴司くんのはじめての短歌らしい。

星たちの 光あつめて
見えてきた この道をいく
明日の僕は

貴司君の短歌。

この歌は歌人の俵万智先生が評価されて

いるので、末席のわたしがどうのこうのと

感想を述べることは非常に申し訳なく

気が引けるけれど。

俵先生は、結句「明日の僕は」の倒置法が

いいねって仰っていた。

「僕は」で終わっている所は、無限の未来を

感じるのだと。

わたしも頑張って、感想綴ってみます💦

心傷ついて、逃げるようにやってきた

貴司君の目線がいいなって思った。

きっとうなだれていた視線だったはずなのに

この歌の貴司くんは、目線が仰ぐように空を

みている。

夜空に誓う歌。

舞が贈ってくれた絵葉書の場所を選んだ

貴司くんはなにもあきらめていなかった

のだと思う。

あの星に誓った夜は忘れないよとその後の

人生も星と舞ちゃんたちに見守られてるような

歌が素敵だと思った。

あの歌のなかには貴司くんだけじゃなくて

舞ちゃんと友人の久留実ちゃんや、彼に

短歌をすすめてくれた古書店の店長八木さんや

おとんやおかんがいるのだと思う。

そして傷ついた貴司くんは、時間をかけて

その心を取り戻してゆく。

主人公の舞ちゃんが工場をたてなおすため

あんなに望んでいたパイロットの道を

あきらめざるを得なかった時に彼女に

星空のポストカードが届く。


君が行く
新たな道を
照らすよう
千億の星に
頼んでおいた

貴司くんの励ましの短歌。

それは舞ちゃんへのエールのような

短歌だった。


頼んでおいたの距離感。

ほんとうに言葉が出てこないけれど。

そこにすべてが集約されてる。

わたしはこの歌も貴司くんの目線に

注目していた。

悩んでいた時の目線も星を見上げていて。

今度は友達の舞ちゃんが、ひとつの夢を

断念して新しい道を選んだ時も星を見上げて

祈るように言葉を綴ってる。

貴司くんはちゃんと星に祈るこころを

もった青年なんだなって、心に響いた。

このドラマからわたしはもういちど

短歌の言葉ってなんだろうって思った。

言葉は贈り物だ。

贈られたり贈ったり。

最初の貴司くんの歌は自分を鼓舞する

応援する歌で。

二番目のうたは、幼馴染の舞ちゃんを

がんばれよって励ます歌。

じぶんや誰かに言葉を贈るそんな関係性が

うつくしいなぁと舞い上がれを見ている。

わたしもたくさんの言葉を贈られてきて

今があるのだ。

わたしもそんな貴司くんのような

歌の心をわすれずに言葉を贈ることが

できたら。

そんなことをあらためて思っている。


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ゼロの紙 /歌人 いつも、笑える方向を目指しています! 面白いもの書いてゆきますね😊