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物語をつくるとしたら—記憶と暮らしを舞台に

アラフィフからのnote部・8月のテーマ「物語をつくるとしたら、どんなお話?」に寄せて。

物語の創作に憧れたこともなく、空想するのは少し苦手なわたしですが、「もし作るなら…」と考えてみました。

舞台は下町の団地や市場。

日常のやりとりの中に、小さな物語の断片が見えてくるような、そんなお話しができたらなと思います。


参加しているマガジン「自分棚卸し&自分発見:共同運営マガジン【アラフィフからのnote部】」には、オマケの企画があります。

「自分発見・棚卸し」という視点から、毎月2つのテーマが提案される、書くかどうかは自由という、ゆるやかな取り組みです。

その8月のテーマ1は「物語をつくるとしたら、どんなお話?」でした。

今回のテーマを見て、正直なところ「どうしよう…」と思ってしまいました。

というのも、これまで物語の創作に憧れたことも、やってみたいと思ったこともなかったからです。

そういえば、幼いころから「空想する」ということを、あまりしてこなかったかもしれません。

絵本や物語はたくさん読んでいましたが、そこから「自分なら…」とか「このお話がこうなったら…」と想像を膨らませた記憶は、ないように思います。

それでも、小学生の頃に一度だけ友達と物語を作ろうとしたことがありました。

お父さんが画家だったその子と、ノートにペンギンの男の子と女の子の冒険物語を書こうとしたのですが、たしか表紙に絵を描いただけで終わってしまった記憶があります。

あのとき以来、小説や物語を「自分で作ってみたい」と思ったことは一度もありません。

うすうす気づいてはいましたが、どうやらわたしはゼロから何かを生み出す0→1が得意ではないようです。

もし物語をつくるなら

それでも「もし作るなら…」と考えてみました。

まったくの空想の世界を創り上げるのはハードルが高いので、消去法でリアル寄りの物語になります。

となると、主人公は今のわたしに似た年齢や性格の人物になりそうです。

舞台は、今の暮らしの延長線上か、父方の祖父母が住んでいた都内の下町の団地か。

わたしの幼い頃の記憶は、なぜかその団地での思い出ばかり。

夫にも「思い出話は団地のことばかりだよね」と言われるくらいなので、それだけ印象に残っているのだと思います。

うん、そうなると、舞台はその4階建ての都営団地が良いかもしれません。

その物語を読んだ人には、ホッとする気持ちになってほしいです。

「今のわたし、今の暮らしも悪くないね」と思えるような、少し肩の力が抜けるようなお話。

説教くさくなくて、今を大切に思えるような、特に大きなできごとは起こらない、そんな物語です。

それは、単にわたしが好きな本や映画に引っ張られているのかもしれません。

群ようこさんや矢崎存美さん、青山美智子さんの小説が好きですし、漫画なら『きのう何食べた?』『よつばと!』『ハクメイとミコチ』など。

何も大事件は起きないけれど、日常の中に小さな彩りがある作品に惹かれます。

団地と市場の小さな物語

主人公は、下町の団地で夫と二人暮らしをしています。

夫婦そろって大きな暮らしを望むわけではなく、日々の小さな満足を大切にしています。

夫は人見知りで、よそには不愛想に見えるけれど、根はやさしい人。

妻は世話好きというほどではないけれど、困った人を見かけると、つい声をかけてしまいます。

団地は古くからの住民も多く、自然と近所づきあいが生まれる場所です。

買い物は歩いて10分ほどの市場まで。

いつものお店や顔なじみの人たちがいて、ちょっとした会話を交わすのも楽しみのひとつになっています。

市場で特に親しいのは、背が高くてだみ声の八百屋さん。

30代くらいで元気いっぱい、買い物に行くたびに声をかけてくれます。

魚屋さんは小柄な50代の男性で、美味しいお刺身があると「これは二人にぴったりだよ」と取っておいて、手頃な値段で売ってくれます。

そして一番親しいのは、お寿司屋さんのご夫婦。

わたしたちより少し年上で、まるでお兄ちゃんとお姉ちゃんのような存在です。

休日には夫と二人で早めの夕食を食べに出かけ、ご夫婦とのおしゃべりを楽しんでいます。

ご近所では、むーじーちゃんとむーばーちゃん夫婦が優しくて頼りになる存在。

さらに、一人っ子のまちこちゃんとご両親の一家もいて、団地のあちこちで小さな交流が生まれています。

そんな人たちとのちょっとしたやりとりや、小さな出来事が、連作のようにつながっていく。

大きな事件がなくても、誰かの言葉やふとした行動が、心に残る物語になるのだと思います。

想像してみて気づいたこと

こうして想像してみても、やっぱりわたしは自分の暮らしや記憶の外には出られないのだと感じます。

思い浮かぶのは、団地や市場、近所の人たちとのやりとり——どれも、わたし自身の思い出や日常から引っ張り出してきたものでした。

まったくのゼロから世界を作るのは難しいけれど、目の前にある日々や記憶を切り取って物語にしていくことなら、案外できるのかもしれません。

おわりに

想像してみて思ったのは、物語は特別な冒険やドラマだけでできているわけではない、ということです。

団地や市場での小さなできごと、近くにいる人たちとのやりとりも、十分にひとつの物語になり得るのだと思います。

穏やかな暮らしは、決して当たり前ではありません。

だからこそ、この日常をこれからも大切にすくいとっていきたいと感じました。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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これからも、自分のペースで書いていきたいと思います。

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