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「親が意図したように子は育つ」は真、「親が意図したように育たない」も真。

学習塾で指導した生徒の人数は合計すると1000人に近づいている。その中で最も私の中学期と似た成績を取っているのは他でもない長男である。

仕事柄、彼に関しては幼少期から相当「意図的」に育ててきた。率直に言えば私自身は中3まで勉強のことで困ったことが無い。学校と日常生活と週に5時間だけある塾に通っていれば、その他の勉強が0でも上位5%に入ることができた。したがって「子に15歳までは私が受けてきたような教育を施せば、まあ義務教育の勉強で困ることは無いだろう」と考えていた。その上で自分は小中学校の「体育」がもっとできることで、もう少し高いカーストにいたかったという思いがある。その部分についても彼が保育園の頃から大きく意識してきた。ありがたいことに妻は私の母より運動神経が2段階くらい良い。その反面で国語と社会は大の苦手である。それらを見越して各教科のバランスの調整を10年以上意識してきた。

クリスマス前に2学期の通知表が渡された。長男の内申点は過去最高で私が中2の2学期に取った成績よりも体育が1上で、国語が1下であった。後は全く同じ数字が並び驚いている。時代が変わり観点別評価の中身も変わったが、それでも当時の私と非常に似た印の分布になっている。学級委員をしていることや部活動で副キャプテンを任されていることまで同じである。私が一度もなれなかった選抜リレーの選手に小1からずっとなっている部分は彼の方が上である。しかし定期テストの合計点数は当時の私の方が30点くらい上である。そんな感じで私と長男の中学での通知表上の評価は酷似している。

だから保護者の方には伝えている。「親御さんが育てるように意図するようにお子さんは育つものですよ」と。私は学習面においては高1で盛大にコケた。その轍を踏まないように慎重にその時期を迎えたいが、神のみぞ知る未来である。さてどうなるだろうか?

さて1000人も指導していると一筋縄ではいかなかった生徒は300人くらいいる。現在教えている生徒の中にも10人程度はそんな子がいる。そのうちの一人が次男である。今年になって既に塾で3回の授業を行ったが、1回目は1時間でテキストを8ページ進められたのに、2回目は2時間で1ページ半しか進まなかった。気分屋でいつ本気を出すか全くわからない。というか本気を出したことがまだ無いような気がする。ただ算数については彼に「概念」を教えたことがない。いつの間にか掴んでくれる。割合も比例も速さもそんな感じでこなしている。漢字は大嫌いなようで1文字書かせるのでさえ難儀する。親の私は小学生のうちに漢検3級まで取得したのであるが、その遺伝子はどこに消えてしまったのだろう。全く見つけることができない。

次男の小学校2年生の通知表は頭を抱えた。この業界の子弟でこれほど悪い成績の子はいないのではないだろうか?と思うほどの惨状だった。私の家族にも妻の家族にも近い親類まで合わせても例の無い成績だった。それから試行錯誤を続け今回は彼も過去最高の通知表を持って帰ってきた。それでもまだ平均くらいではある。ただ冬休みに毎日のようにそれを開いてはニコニコしている次男を見て「やっぱりうれしいのだな」とこちらの心も弾んだ。

次男に関しては全く見通しが立たない。「その気になれなかったから」とテストでも平気で白紙にしかねないからだ。そうかと思うとずっと2の階乗を続けていたりする。また認知症の母には非常に優しくドラマや映画への感受性の強さは圧倒的である。

だから保護者の方には伝えている。「親御さんが意図するようにお子さんは育たないものですよ。親と子どもは全くの別人格で違う人なのですから」と。中学に進むとテストやその他の評価からは逃れられない。その時にどれだけ柔軟にこちらが対応できるかがカギであろう。まあケセラセラ精神で挑めば何か素敵な道が開けると信じている。

さて、子育てや子どもの進路についての情報が氾濫している。現代の子育ての最適解はこの情報をどれだけ減らすかが重要である。ヒトは何千年と子育てを繰り返してきたのだから、常識の範囲に則って接していればそんなおかしな結果にはならない。極論や耳触りの良すぎる論ややたら親の負荷が大きな教育論なぞ「新興宗教かな?」とくらいに捉えていれば良い。
私が「子育て15年目&複数の子育て11年目」で掴んだ一つの真理である。


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